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先日文庫化された浅田次郎さんのエッセイ集を久しぶりに手に取った。JALの機内誌SKYWARDに長年書き続けておられるエッセイをまとめたもの。
ユーモラスな雰囲気がとてもいい。久しぶりに浅田さんのエッセイを読んだ。面白い。
過去に私が飛行機によく乗っていた頃はANAばかりだったので機内誌は「翼の王国」。残念ながら浅田さんのエッセイは読めなかった。しかし、本になるとまとめて読むことができる。
その中のいくつかのエッセイにご自身は63歳と書かれている。約10年前の作品だ。小説を読んでいる限り、浅田さんの年齢を感じることはない。
ご本人は小説を書いているときに「映像化することは意識していない」とおっしゃっておられるが相変わらずドラマチックである。しかし、このエッセイの中ではしきりにご自身が歳をとったことを面白おかしく嘆いておられる。
ところがどっこいその内容はキレが良く、いまだ歳を感じさせることがない。やはり小説家や画家、音楽家のように頭を使い続ける仕事をしていると老けないのかな?と思ってしまう。