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狭窄的視野に囚われ、クヨクヨ悩んでいる私のような読者の思考の壁を、バコンバコンと破壊し解放へ導いてくれる気持ちの良い小説でした。
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読みやすくて癒されました。
今年の読む1冊目に選んで良かったです!
こちらの作品は本屋さんで表紙の可愛らしさに惹かれて購入しました。
古い建物だけど格安家賃が魅力の下宿屋「猫目荘」。降矢伊緒は再就職も婚活もうまくいかず猫目荘にやってくる。
2人の男性大家が作るまかないは読んでいて食べたくなってきます。
猫目荘の住人たちやボタン(猫)と過ごすうちに伊緒は
今までとは違う考えや気持ちに気がついていきます。
伊緒の過去に何があったのかも大きく関わってきます。
周りに合わさせる生活より自分らしく生きたい!
読後感も良くオススメしたいです。
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主人公は再就職も婚活も上手くいかず焦る新入り
俳優志望 YouTuber
オープンリレーションシップ
アセクシャルなど
個性的なメンツをリスペクトしつつ
自分の道を見つけるまでの物語
主人公の考え方が
柔軟になっていくのは
やっぱり人との出会いしかないよねぇ
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【あらすじ】
ストヨコで選書してもらったうちの1冊。
3冊全部読み終わったー!嬉しい。
【あらすじ】
会社を辞めて東京でフリーター生活中の降矢伊緒は、まかないつきのおんぼろ下宿「猫目荘」に住み始める。住人と打ち解けるうちに、世の中の当たり前から解放されていく物語。
【心に残ったところ】
◉『…自分の行動は、この世の中で数少ない自分でコントロールできるもの。だったらそこは覚悟を持って自ら決断しなきゃ。間違っても自分がコントロールできるものを他人に委ねちゃダメ。日常生活でも、仕事でも、自らの意思で決められる範囲を増やしていくのが人生の満足度を高めていくコツ。』
◉『…こう考えてはどうでしょう。お父さまに対する最大の意趣返しは『気にしないこと』なんだと。かつての言葉に囚われているかぎり、ずっとお父さまの影が降矢さんを縛っていることになる。そこから自身を解き放ってはいかがでしょうか』
【感想】
住人と向かい合ううちに伊緒がフリーターになった理由や再就職に遠のいている理由が明らかになっていくのだが、ここでも親が足を引っ張っていってもどかしかった。親に縛られちゃだめだよ!!
中村さんの正体にめっちゃモヤモヤする。あれだけ話を大きくしておいてどうして?と腑に落ちない。
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タイトルと文庫背表紙の印象から猫目荘で作り出される美味しいご飯食べて癒されて…なんて温かくほのぼのとの〜んびりとしたゆるい系小説と思って読んだらそんな事はなかった!
いや、そういう一面もあるけれど、それだけではなかった。
それだけではなかったのがすごく良かった!
家族との確執から家を出て東京へ、東京へ来ても就職、婚活もうまくいかず自信をなくした伊緒。
まかない付きに惹かれ猫目荘へ入居した。
そこで出逢う人々、事柄が自分の人生と向き合う覚悟をくれる!
自分の足で一歩を踏み出そうとする伊緒の葛藤が描かれている。
ふっと刺さる言葉が、改めて噛み締める言葉が、猫目荘の住人の人生の中に散りばめられている。
伊緒を通し、自分自身もいかに狭い世界の中で生きているか思い知らされた気分。
とにかく動け、自分の人生の中で自分自身がコントロール出来る事を増やす、その覚悟…そして世の中の多様性…頭で理解する事と心が理解する事はまた別なのだという事…自分の中では分かっていたと思っていた事は実はいかに頭の中でしか理解していなかったのか、そして息苦しいと思う身の回りは実は自分自身が壁を作りどんどん狭くしてしまっていた事…今更ながら思い知らされた。
自分の今を生きる事が手一杯で必死すぎて気付けば雁字搦め…身動き取れなくて苦しくさせているのは自分自身ということに気付けなかった。
視野を広げるって、自分を解放するってこういうことなんだよ!となんだか腑に落ちて気持ちが少し軽くなった!
本書との出会いに感謝!
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深読みしようとしないで、素直な心で。
出来過ぎみたいな出会いと、もつれた心がほどけていく様を祝福するのがいいと思う。
拾ってくれる神様はいるんだよ、きっと。
リアルワールドではなかなか出会えないけれど。
フィクションの中でくらい、ホッとしようよ。
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色んな考え方、価値観があっていい。どうしても人間はその枠に入れたがりだから生きるのは大変だけど。
私自身も自分の価値観で考えちゃってるのだろうなと思った。
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最初はその古さに直ぐに引っ越す!と意志を固めていた主人公伊緒が下宿先の猫をクッションに、馴染んでいってる。
諸事情から、関西から東京に自分を“探し”に上京した主人公。
そんな。かんたん、見つかるわけないよね?
自分の生きてる意義だなんて。
大層なものを見つけようとしたら、尚更よね。
昔から思ってたけど、自分探しにバックパック旅行でインドとか行っちゃう人いるけど、貴方が感じた自分はただのカルチャーショックであって、探していた自分は大したことなかったってことが大半だから。どっからくるの?その自信?異国情緒溢れた国を旅すれば見つかる“自分”っでのがあるって。
その点,主人公は割合謙虚。見つからないかもしれないという不安といつも戦ってる。
大した事なくても、地に足つけて働くのが自分だ!って、見つけるのは難しい。
それを見つけられる若者でありたかった。
あ、それより前に、賄い付きで、ニャンもいて手頃な家賃(?)。借りずにはおられまいですな。
私なら。即入居します!
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2023年刊。まかない2食分を供する下宿屋が舞台。視点は常に主人公・住人となる女性で、人生の方向性や過去に囚われつつ、旧友や他の住人と関わりながら変わっていく……。というスタイルを取りつつ、LGBTQを含む性以外の様々な多様性の啓蒙のような軸が強いのかなぁと。決して押し付けがましくは無く、物語として面白かった。言葉や心象の展開もリズム感が良くて楽しめました。重い部分もあるが、くどい記述が続くこと無く、妙なストレスを引き摺ることも無い。