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乙女の本棚シリーズにしては珍しい?明るいイラスト&明るい内容の短編の一冊。
少年の成長を美しく、寂しくも爽やかに描いている。
乙女の本棚シリーズは、購入の前にまず原作を読むのだが、今回はイラストの力で、より主人公の成長の鮮やかさと爽やかさが伝わってきた。
わりと暗い話、それにあわせたイラストが多いシリーズではあるが、こういう明るい作品もとても良い。
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こちらは文豪たちの名作たちの影に隠れがちな素敵な短編を、美しいイラストと共に紹介してくれる、私の大好きなシリーズの一冊です!
今回は森鷗外さんの「木精」です。
森鷗外さんに、こんな作品あったんだってちょっと驚きました。
代表作の「高瀬舟」や「山椒大夫」とは受け取る印象が違って新鮮です。
イラストも好みなので画集としてもいいですね!
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乙女の本棚シリーズから、森鷗外さんといとうあつきさんのコラボ作品「木精」です。「木精」って、「こだま」と読むんですね…。ホントキレイなイラストで…表紙もキレイだけれど、ページをめくるごとに、息を飲むような素敵な、清涼感を感じさせるイラストが特徴的です。
物語の主人公はフランツという少年、いつも同じ谷間に行って「ハロルオ」と叫ぶと、木精が返ってくることを楽しみにしていました。いつしかその谷間から足が遠ざかっていたフランツが、青年となり同じ谷間を久しぶりに訪れ「ハロルオ」と叫ぶのですが…。少年の成長を感じさせる、ちょっとだけ切なさを感じさせるストーリーです。
乙女の本棚シリーズの中で、ここまで爽やかさを感じさせるイラストが描かれている作品はなかったんじゃないかな…そのくらい、素敵なイラストでした!
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フランツは谷間でハルロオと呼ぶ。
木精(こだま)がハルロオと答える。
当然のことが嬉しい。
いとうあつきさんが描く四季・時間の移ろいがとても美しい。
絵本としても見応えがあった。
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少年フランツはいつも屏風のように立っている巌に向かってハルロウと叫ぶ
しばらくすると大きい鈍いコントルバスのような声でハルロウと答えるものがある。
これか木精だ。
・いつもハルロウと応えてくれた木精が、フランツが青年になり久しぶりにハルロウと叫んでも応えてくれる声がない
木精は死んだのたろうか…
○胸のすくようなカバーイラスト!
○フランツはあきらめではなく、晴れ晴れと木精に別れを告げた気がする
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すまなかった
17おネエである
そして謝罪である
17おネエにして至極当たり前のことに気が付いた
謝罪したい
土下座も辞さない
ただの土下座ではない
武士の土下座である(いつから武士よ)
この乙女の本棚シリーズ
ただ順番に人気のあるイラストレーターさんに依頼してるわけでなく
ちゃんと世界観にあった方を吟味してお願いしておるな
いやだからごめんて
武士が謝ってるやん
一族からやいのやいの言われるのに
それをおして謝ってるやん
森鷗外の『木精』にいとうあつきさんのイラストはビタリである
文句のつけようがない
三波春夫でございます
違った「ハルロオ」だ
この件については謝罪する気はない
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子どものときに、Helloと言って返ってきた木精が、大人になると返ってこなくなるという不思議。他の子どもたちには返している木精も、今の大人の自分には返してくれないという事実に切なさを感じる。
話の内容は、昔返ってきた木精が返ってこなくなった、というただそれだけなのに、イラストが美しすぎて、それだけで見ている価値がある。特に、男の子だった主人公に女の影が見え始める辺りの絵が、ホントの大人になってしまった感を醸し出していて、哀愁を帯びていた。
大人になると、純朴さという美しさが失われていく。早く大人になりたいと、子どものときは願うけれど、消えていくものもあると思えば、限りない今を大切に生きることが、一番大切なのかもしれないと思えてきた。
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絵がすごく美しくしい。最近のこのシリーズの絵の中で一番好きかもしれない。
大人になって失うものと子どもだからこそ持っていたもの。生きていれば自然と子どもながらに持っていたものは消滅してしまうのはやはり少し寂しいですね。
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乙女の本棚シリーズの中でも自然を表現する言葉の美しさとイラストレーターの絵の美しさに惹かれる作品
自然は変わらないが少年が確かに成長している事を感じさせる描写が、まさに子供の感覚から大人の感覚に変わる事で小さな日常の喜びを失う寂しさを表していて、とても切なかった。
イラストも爽やかで自然を優しく描いている美しさに心奪われる作品。
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吸い込まれそうなブルーの空
岩の上に立ち「Hello」と呼ぶ少年
爽やかで、胸がきゅっとなる愛おしさを感じる表紙に一目惚れ
近頃、土瓶さんが乙女の本棚を読み始めたのに影響されて、久しぶりの乙女♪
フランツ少年は、巖が屏風のように立っている谷間で「ハルロオ」と呼ぶ
すると木精は、大きい鈍い声で「ハルロオ」と答える
これはフランツにとって当たり前のことだった
時が過ぎ、青年になったフランツが久しぶりに
「ハルロオ」と呼ぶが、いつまで待っても答えはない
「木精は死んだのだ」
当たり前のものを失う怖さ
この雨の場面がすごくいいなと思ったのだけど、見開きに描かれたフランツがちょうど真ん中で割れているのが残念(T_T)
こういうときデジタルの方が良いのかな?
子供だけが持っているものもあれば、大人になって得るものもある
人生は別れと出会いの繰り返しだ
いとうあつきさんの絵は、夕方から夜など時間の移り変わりを描いたものが特に素敵だな( ꈍᴗꈍ)
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『乙女の本棚』シリーズ34弾。
イラストが美し過ぎる。
木精が生きているか死んでいるか、と思いを巡らせた事がなく、目から鱗。
ハルロウが気に入った。今度叫んでみよう。