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長い長い時間の流れ、一つの絵がきっかけで作者は一体誰なのか?長い人生にはいろいろドラマがある様に絵にも隠されたドラマがある。読み進めて間もなく」「ああこの二人会えるといいな」と思いつつ読み終えてしまった。素晴らしい作品にしばらくしたらもう一度読み返すことにしよう!
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正直あまり期待せずに読み始めたけれど、どんどん面白くなった。ストーリーを全く知らずに読んだので想定外の内容で面白かった。
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勤務先のテレビ局報道局にはびこる不正を正そうとするが、権力に屈し同社イベント事業部に異動することになった守谷と、そこで出会った吾妻。彼女は祖母から譲り受け心酔する作者不明の不思議な古い絵を使って「たった一枚の展覧会」を実施しようと試みるが、許可を得ようにも作者も権利継承者もわからない。手がかりは絵の裏に書かれた「イサム・イノマタ」の署名だけ。
守谷は元記者としての知見を活かし、謎の画家の正体を探り始めるが、秋田のある一族が闇に葬ろうとした秘密に繋がっていることがわかる。
時は1945年終戦直前、秋田・土崎空襲により、愛する人が犠牲になることに心を傷めた若者がいた。
それが引き金となり、物語は意図しない方向に展開し悲劇は続く。
暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。
戦争は、こうも家族や仕事を狂わせるのかと考えさせる重いテーマで、単純に理解すべきではないと思いながら読み進めた。
最後は予想通りだとは言え、感動するシーンだった。
死んだら、なにかの熱になれる。すべての生き物の成れの果てだ
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いい作品でした。
一枚の絵からわかってくる秋田県のある一族の壮絶な過去、少しづつわかってくる真実に引き込まれ読むことをやめられなかった。
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間に図書館で借りた本を数冊はさみましたが、読了までに2ヶ月かかってしまいました。でも、最後の1/4くらいはいっきに読みました。それまでの疑問がどんどん回収されていくと読み進めずにはいられなかった。読み終わって本を閉じてから涙が溢れてきました。自分はNEWSファンで、時々逆バイアスがかかりますが笑、この本にのめり込んだのは事実。読めない漢字が多くもう少しルビをふってくれる数を増やしてくれるとありがたい。
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戦争の悲惨さは伝わってましたが痛々しすぎず、辛くなることなく読めました。決して明るい内容の話ではないはずなのに物語が進むにつれて物語も熱くなり、そして私も熱くなり、とてもパワーがもらえる作品でした。
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本当に素晴らしかった!!
オタクの贔屓目と思われてもしかたないけど、ここにきてこれぞ加藤シゲアキの新骨頂だと思った。
1枚の絵から目まぐるしく展開していって、辛い戦争の描写や戦争によって狂っていった兄弟、恋人等胸を痛める場面も多いが、救いのある結末で暖かい読後感……
読んでよかった!と思える小説だった。
戦争=してはいけないもの
それだけではなくて、色々な局面から戦争によって人生を狂わされた人々がいたことを思い知らされた。
シゲのどこにこんな大作を書く時間があるの!?
本当に謎
どこまでも尊敬しています泣
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1枚の絵から時代を超えて根の深い事件を追っていく様は面白かった。サイン名のせいで事態が混乱していたり、いろいろと複雑で思わぬ形で繋がったりでなかなか読み応えがあった。また、それで翻弄された2人が最終的に再会したのは感動だった
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親と子、家族、血脈、そしてそれを越えた絆の物語。
複雑な人間関係のなかで起きた悲劇は、実に衝撃的で、苦しくなるほどでした。
人物の心理描写は大変繊細に描かれており、加藤シゲアキ、という作家の力を感じました。
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長かったけど展開が程よく変わり飽きずに読み終えられました。戦争、世襲制、家族、報道メディアの腐敗…など色々なテーマが組み込まれていて筆者の熱量を感じました。
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主人公の守谷が、一枚の絵画について真相を調べていくうちに、ある一族につながり、誰が描き、その絵にはどんな意味があったのか明らかになっていくという内容。
読み終えたあと圧倒されました。
終戦前後のお話が物語の重要なポイントになっているだけあって、登場人物の心情描写が素晴らしい。現代と終戦前後を行き来しますが、ストーリーが綿密に練られていて、無理矢理感もなく、最後まで楽しむことができました。
加藤さんの本気が見える作品。オススメです!
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※
この本を読んで、作家・加藤シゲアキさんに
抱いていた印象がガラリと変わりました。
『オルタネート』では眩くまぶしい瑞々しさを、
『ピンクとグレー』や『チュベローズで待ってる』
では時間と共に移り変わる人の変化を感じつつ、
根底に若々しさを感じていました。
『なれのはて』では、親子や親族の繋がりを
はじめ、戦争や産業の変遷も含めた過去から
現代に至るまでの変化に富み時代に翻弄された
歴史の中で、人を大切に思うが故に幾重にも
塗り固められ、隠されてきた真偽と人の業の
複雑さに深く揺さぶられました。
また季節や気候の表現の中でも、特に雨に
関する複数の言葉から実年齢以上の老齢さ
というか成熟した感じを受けました。
(時代を感じさせるために意図的に使われた
言葉かもしれませんが)
次にどんなジャンルのお話を書かれるのか
とても楽しみです。
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いやー、参った。
昭和感漂う大作をアイドルを肩書きとする彼が書いてしまうとは…。
恐れ入りました。
前作が高校生直木賞などで話題となったけど、イマイチ刺さらなかったが、今回はあらすじを読んでこれはと思い手に取ったら大正解だった。
登場人物が多く、人間関係が複雑だから、頭の中で相関図を描きながら読み進めた。
参考文献がとても多く、しっかり調べ上げて書いたことがよくわかり、彼の並々ならぬ努力、思い入れがが伝わった。
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物語の前半は、少し読みづらく感じました。
文字も専門的な用語が多く、登場人物の関係性も理解するのに少し時間がかかりました。
しかし、後半は読むスピードが止まらないほど面白かったです。
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正直、自分の感覚として「芸術」や「報道」に少し読みづらさを感じていた部分もあって、読むかどうか迷った作品ではございましたが、そうしたことを感じさせないくらいミステリー要素の強い作品で凄く惹き込まれました。
物語は主人公がテレビ局のイベント企画部に異動することから始まります。物語の序盤から、主人公が抱えるトラウマが仄めかされ消極的な行動をとる主人公。しかし、新たな部署で出会った仲間に無理やり絵の展示会企画に巻き込まれることになるというストーリー。
読み進めていくと、怪しげな資産家一族が登場したり、事件が起こったりと多くのミステリー要素が登場するとともに、絵の裏側に秘められた壮大なヒューマンドラマに思わず唸ってしまう作品でした。
評価が少し落ちた原因としては、少し人物の相関図が複雑すぎる+こまめに読んでたこともあって、人物の出生や年齢などを把握するのに少し手間取ったことがあります。この資産家一族の相関図は物語のキーポイントでもあるので、今後読まれる方は是非相関図をメモしながら読まれることをオススメします。