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ああ、感動的だった。
散文的に、言葉少ないのに、こんなにも感動的でよく出来た話を、よくも書けるな。
そのこともまた感動的、奇跡的だ。
これは映画化しても描ききれない、この作家でないと書けない世界だ、と思う。
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ルーシーは、別れた夫のウィリアムとウィリアムの父親違いの姉を訪ねるたびに出る。結婚していた頃、気の合っていた姑のキャサリンが小さな娘を置いて、ウィリアムの父となるドイツ人捕虜と駆け落ちしたという事実を知る。ウィリアムもサブスクを使ってネットで調べて初めての知ったのである。
離婚し、それぞれに再婚もしている二人がそれぞれのルーツを思い、なぜ二人で旅をするのかを考える。不思議な関係に思えるが、読み終わって良い関係だなぁと思えた。
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60歳を超えて、70歳を超えると、何事もどうでもよくなる。本一冊読み切るのに意義がなくなり、読みました、読了、誰に言ったるんだか。
前の夫はそれから2回結婚して、私の旦那は死んだ。すぐに前の夫のウィルアムに電話した。ビルが愛称って不思議、ビリーになるし。今の彼の奥さんも私を呼んでくれる。
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不思議な魅力に満ちた本。
ミセス・ナッシュがルーシーに一揃えの服を買ってくれるエピソードや、パーティで出会った53歳くらいの女が出会い系サイトで人生が変わったという話を見ず知らずのルーシーに話す場面とか、淡々とした語り口の中に、深く刺さるシーンが同じ温度で差し込まれ、ハッとさせられることしばしば。
訳者の語り口なのか、エリザベス・ストラウトの本来の語り口なのか、わからないのだが。
繰り返される、「ああ、ウィリアム!」
という呟きは作者本来のものなので、きっとストラウト自身の語り口をうまく訳者が翻訳したということかな。
ルーシーシリーズの、順番的には3番目の本なのだが、他の2冊が短編集の形式で、それぞれの最初の短編をつまみ読みしてるせいで(笑)、ルーシーのことなんとなく知ってるから問題なく読めてしまった。
でも、大方の人間関係はわかるようにした上で、パズルの隙間を埋めていくような書き方をしてくれているので、どの本から読んでも大丈夫だと思う。
3冊(すぐに4冊目が出るらしいが)全部読んでパズルがハマるのを楽しみに次々と読んでいくことにしよう。
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合わなかった。得るものがない。
内面をつらつら綴ってるだけだ、と思ってしまった。でもよく考えたら本てそういうの多いのに。