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真ん中あたりまでは、
すごく共感できたし、瀬名さんは魅力的だった。
とにかく登場するメンズとは、
一線越えるか、越えそうかを繰り返し、
依存的な面もあるんだろうが、
途中から共感できなくなってしまった。
島本さんの本は、文章が好きで、
美味しそうだったり、
好きになっちゃいそうな人が出てきたりするだけに、
この展開は少し残念だった。。
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恋愛はしてもしなくてもいい、振り返っても持ちたいものが無かった、というのが印象に残った。
読み始めた時、葵は恋愛体質な人なのかなと思った、自立してるけど甘えるさじ加減がめちゃ上手い気がしたので。
もちろん人それぞれだけど、恋愛はもういい、と思ったら10年以上恋愛しない人もいる、でも葵は気持ちのシャッター的なものを下ろさない人なんだなと思った。
でも、私の好きなようにしたらいいんだとちょっと思えた。何事にも無意識に一歩引く癖がついてしまったのは仕方ないけど、下がった所からでも見えるのになんでしなかったんだろうなぁって、なんか少しだけ、やわらかい思考になれるような気がした。
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この物語の主人公の葵は、なかなか厄介だ。男には頼りたくないと思いながらも恋をしやすく、女臭くはないタイプだけど男を惹きつけやすい。
ワインバーを営んでいた母が突然事故死してから、葵の生活は一変する。遺された店を継ぐのか、そして同棲しているのに会話をすることもなくなった引きこもりの恋人との関係はどうするのか。
というスタート。
強く決意して進んでいくというよりは、流れに身を委ねつつ、ある程度ドライに物事を決めていく、葵はおそらくそういう女性。
だからこそ恋愛にも男にもそれほど執着はしないのだけど(むしろ男から執着されやすい)恋愛をしないと決めている様子もなく、さらりと流れるように恋愛を重ねていく。
タイプもバラバラなところを見ると、やはりドライで執着心が薄いのだと思う。
そして「私は1人で強く生きていくわ」系の女性でもない。危うさもあり、魅力的な女性だと思う。
ワインバーを中心に、東京や京都のおしゃれな街や美味しいお店が出てくる、都会的な小説(←田舎者の感想。笑)
複雑な生い立ちの葵は母に対しても思うところがあって、だけどけして不幸というわけではなく、母の突然死もさらりと受け止めるが、まったく悲しんでいないわけではない。
現代を生きる32歳の女性の物語なのだけど、読んでいて「私も頑張ろう」と思える系統ではない。
だけどとても面白くて、一気に読んだ。
葵は厄介だけど、魅力的で、嫌いじゃない。
2020年を境に世の中は変わった。未知の疫病の登場により。
2020年までが物語のメインで、変化後はさらっと綴られているが、その変化後がとても重要だったりする。
最近は「恋愛ものを読むぞ!」と思うと島本理生さんの著作を選ぶことが多い。登場人物に共感はできなくても、何か好きで。
ちなみにこれを書きながら、すでに島本さんの別の小説を読んでいる。
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終始悶々とした空気を感じながら最後まで読み進んでしまった。
葵さんはすごく真面目、だけどちょっと卑屈なところもあり、彼女の過去がそうさせたのか、或いは持って生まれたものなのかは本人すら分かっていないけど、きっと真面目が故に考え過ぎなところが災いし、諸々上手く行かないのかな?そう思った。
しかし、幸村という登場人物の嫌らしさには正直ゾッとした。
深夜枠でドラマ化して放送したり、ネット配信ドラマ化したら結構受けそうな内容だと思う。
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「大人の恋愛小説大賞」受賞作品、ってのがうかがえる大人の女の恋愛話だなーと言う印象。23時以降の30分ドラマになりそうな。
32歳の前原葵。母が事故死して残されたワインバーをどうするか?母の愛人にかなり資金を出してもらっていだその店は移転する予定で,店も決まってたのに。
愛人の長男(義兄と記されてるけどあってる?)に、OLの葵が持っててもしょうがないから処分すると言われたが、意地になって自分がやる!と決める。
昼は営業の仕事をして、夜はワインバーの開店のために奔走。そして、開店、コロナを経て・・・という流れのなかで、
会う男たちとの話って感じ。
最初は同棲相手の湊がいたが、彼はリストラにあい引きこもって話をすることもなくなる。そして、いなくなる。
住んでたマンションを離れ、海外生活から離婚問題で帰国してきた叔母と住む。
母の店の常連で、母の店を助けてくれていた幸村に言い寄られるが、幸村は結婚している。
ワインの試飲会で出会うグルメ雑誌の副編集長の瀬名と少しずつ進展していくが、彼も既婚者だと知って距離をとる。
オープンした店のご近所さんで,幸村から逃げようとしていたのを助けてくれた、海伊とは上手くいきそうでスペインに旅行するが、やっぱり違う。
店を一緒に切り盛りしてくれる松尾くんとは、恋愛でなはい。が、叔母が結局元サヤで海外に戻ったとき一緒に住む。やっぱ,恋愛じゃない。姉弟みたいな感じ。それが心地いい。(松尾くんはバツイチ子持ちの葵の妹とうまく行きかけてダメだった。妹は葵の部長と結婚した)
最終、コロナのせいで店をどうするか?ってとこまでいくけど、それは今できることをなるべくやっていこうーと言う形で終わった。
恋愛は当分いらないかーと思った途端、またとある場所でソレらしき人と出会ったところで終わる。
葵はこのまま、ちょっと付き合って(付き合う寸前までいって)別れて、を繰り返しそうだなと。
あと、まぁなんとオシャレな世界観だよ。私には縁のない世界だわー。ドラマでしかみないわー。って感じ。だから「深夜23時以降の30分ドラマ」って感じた。月9でやっても共感はぜったいされないやつだわー
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主人公の葵の性格がサバサバしている。
その中に隠されている過去から自己の発見まで、
何かと不思議だからすらすら読める面白い作品だった
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自分から背負いにいってしまう女性。そんな彼女がさまざまな男性と出会い、お店を通じて、彼女自身を再認識する物語。
この後は自分の生活を整理しています。
私は男性だが、彼女に似て自分を忘れてしまう。私の場合、他人の意見に乗り自分を見失い苦しくなる判断と、自分を貫き後悔する判断をともに経験している。
最近は前者の方がなんだかんだ良かったりする。ただ、一般的には自分で決めたものの方が納得して今を生きることができるのだろう。しかし、自分流にアレンジするならば、自分の濃いファンがいる方、自分のファンが多い方に判断、行動するといい。