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読書が好きな小中学生の心にザクザクと刺さってほしい。あるいは雪乃と同じ悩みを抱えている子どもたちの手に触れて、少しでもその悩みが軽くなればいい…という願いを勝手に抱き続けて読み切りました。
物語の中に「こういうことあるよな…」と共感を覚えることだったり、一丁前に大人ぶった目線で「わかるわ~」と感じることだったり、自分はどう思うかを考えさせられる機会が散りばめられている。ただ、長文のセリフが出てくると「作者の人の思考が詰め込まれた代弁セリフがきたぞ…!」なんて身構えちゃう、という変な受け止め方をしてしまったりもしたんだけど、物語が後半に進むにつれて「こういうことあるよな…」の共感の幅が大きくなっていったというか、自分が受け止める問いかけが核心に迫ることで生じる厚みがそのまま読み応えに繋がっていったというか…前半はちょっと読むのに時間掛かっちゃったんだけど後半はあっという間でした。大体の小説ってそういうものな気もするけど。