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修羅の刻二十巻。今回の舞台は平安時代。当代の陸奥は陸奥庚、好敵手は酒呑童子。
郎党に茨木童子もいます。
じゃあ、源頼光と四天王はどうなるの?という話なのですが、坂田金時が陸奥庚で、渡辺綱が(陸奥)綱となっております。(陸奥)なのは陸奥を継承していないからです。庚の姉ですね綱。碓氷貞光と卜部季武はそのまま。
坂田金時は金太郎だから足柄山。というか静岡県小山町の金太郎推しはどうなるの?というところですが、まああとがき読んで下さい。自分としては、小山町を推していきたいです。
二十巻は、姉弟の陸奥と頼光との出会いがメイン。
昼行灯の親分キャラは、劉邦を描いたことで腕に磨きをかけてしまったかな。劉邦よりは、頼光の方が役者である気がする。生まれや役職を諸々より合わせて虚実まみれの魅力に指定校という感じです。悪どさにつながるな。
しかし、酒呑童子とはねぇ。「鬼」がいわゆる妖怪でなく、まつろわぬ民の総称と考えれば、強大な力を持って君臨していた存在であるし、その中の巨魁であるから、同時代の陸奥からすれば腕試しの格好の相手である。どんな戦いを見せてくれるのか。ただ、頼光四天王だと綱の方が鬼退治してたりするんだよな。そのおかげで、渡辺さんは豆まきしないとかなんとか。
さて、続きが気になるところです毎度毎度。
綱のセリフの「(生まれてすぐに京を発って)育ったのは陸奥だがな」が義経編につながる糸が感じられて楽しい。綱が婿探し夫探しで羅城門にいた。今後の展開で誰とくっつくかは分かりませんが、結婚後故郷の陸奥に帰るとなれば、奥州藤原家との関わりもあるでしょう。前九年、後三年の役も関わってくるはずです。
陸奥圓明流が伝説化した経緯を紐解けそうな酒呑童子編=陸奥庚編。表紙が庚なのですが、歴代でもなかなかなマッチョ。酒呑童子との化け物じみた戦いを期待します。