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いやぁ、よかったです。
登場人物みんな好きです。
大学生のお話ですが、真面目過ぎわがままだなと思う部分もあり、若いなーとその人なりに模索してる部分、葛藤が本物だと思いました。
作者さんは2000年生まれだそうで、自分よりも年下の作家さんとは思えないしっかりとした文章でした。
今年24歳なら年齢が近いからか、
若者の心情を捉えるのがうまいなと納得がいきました。
この本読んでいいなと思った方。
いつか、一杯、一杯、また一杯と本について語りつくせる日が来たら楽しそうだなぁとニヤニヤしながら感想を書きました。
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Amazonの紹介より
京都の大学に入学した数学好きの田辺朔。
大学生活に馴染めず、漫然と授業を受け、バイトをしているうちに一回生前期は終わってしまった。
後期に入り、旧文学部棟の地下、通称「キューチカ」でひっそりと営業されているバーのマスター夷川と出会い、朔の大学生活は一変した。夷川につれられ、初めてのウイスキー、タバコ、そしてバーやクラブなど、これまで見たこともない世界を知っていく。
しかし、ある日をさかいに、何の前触れもなく夷川はナイジェリアへ留学に行ってしまった。「バー・ディアハンツはお前に任せる!」の一言を残して。
そこからマスターとしてバーに立つことになった朔は、その大学内の不思議なバーで数々の出会いと別れを経験する――。自由奔放な女の子に振り回されたり、学生運動紛いに巻き込まれたり、自分の行く末に悩んだり……
20代前半の「不変」と「今」が詰まった圧倒的青春小説!
大学の地下にひっそりとあるバー。そのバー近くで同級生と待ち合わせしたはずが、来ず。そのかわりにバーのマスター(大学生)と出会うことで、出会いと別れ、様々なキャンパスライフを体験することになっていきます。
最初はどっちかというと地味な感じの主人公だったのですが、段々と存在感が大きくなったといいましょうか、主張をはっきりと「前」にでている感じがあって、成長したなと思いました。
最初は客のつもりでいたのに、マスターとなって客をもてなし、そして恋の展開も垣間見られます。それぞれが恋をし、傷つけられ、お互いを癒し合っていく模様を見ていくと、学生でもあり大人でもある「今」が青春だなと思いました。色んな経験を経て、大人へと成長していくんだなとしみじみ思いました。
全体的に大学というと、わちゃわちゃ感を想像するのですが、そういった要素は抑えていて、バーみたくしっとりとした雰囲気を醸し出しているので、大人な感じがしました。
後半では、ちょっとした衝撃の展開が待ち受けていきます。
それぞれの登場人物がどのように大学生活を迎えていくのか?そしてどう旅立っていくのか?
別れるのは寂しいけども、これもまた人生だなと考え深く思いました。
青春小説でも、大人な雰囲気もあって、色んな人生の要素が詰まった作品だったなとしみじみ思えた作品でした。
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京都の大学に入学した田辺朔を主人公にした青春小説。いわゆる“Z世代”の話だが、旧文学部地下棟にあるバー「ディアハンツ」に集う面々はかなり時代錯誤な印象だ。
そもそも大学の敷地内でサークルとしてバーをやるってありなのか? 20歳未満の学生が堂々と酒を飲みタバコを吸っているのだが? まあ、そういう世界なんだなと理解しておこう。
朔をディアハンツに引き込んだ夷川という男と野宮という女がキーパーソンだ。そもそも朔はあまり自己主張をしないタイプで、進路すら人に勧められて決めたようなものだ。そんな彼がバーのマスターとして人と関わることで様々な出会いが生まれ成長していく姿が描かれる。
いやあ、青春だなあ(^o^)。
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初めて読む作者の作品だったのでどんな感じだろうと期待と不安があったが、読んでみた結果結構好きな感じだった。
敢えてジャンル分けするなら青春&恋愛小説といった感じ。主人公の大学4年間での成長が描かれる。
登場人物の性格の描き分けが繊細で好きだった。