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社会、組織というものへの違和感。
その中の個の振る舞いの不可解さ。
自らを振り返っても、そこに確固たる何かは見つからない。
そうした、「生きづらさ」みたいなものを、劇画調にした「就活」を舞台に開陳した本。
「舞踏会」と似た作品。
(僕は舞踏会が好き)
選考に漏れると死ぬ、という設定があまりにも極端で、そこで冷めてしまうのが、イマイチな点。
「MARCH」カードゲームのコンセプトは面白かった。
昨今Jが凋落気味と聞いて心を痛めていたのだが、ジョーカー的に扱ってもらっていたし、作品中のJのみんなも中々よかった。やっぱ女の子だったけど。
「指定校推薦でHに負ける」は意味不明だけど、ある友人が「指定校推薦のみんなのおかげで定員が実質的に減っているから、結果して一般入試の我々は賢そうな顔ができる」と言っていたことを思い出した。彼からは学ぶことが多く、今でもときに様々な発言を思い出すことがある。
しかし。
考えてみれば…
MARCHカードゲームにJも加えられている。
と、みれば…
残念としか言いようがないのかもしれない。