投稿元:
レビューを見る
おもしろい笑
相変わらず一気に読めるから最近本読めないみたいな時の読書の潤滑剤
痛快エンタメと書いてあったけど本当にそう。
まあどこかで見たことあるような展開がちだけど、主人公がやたらと美女とのラッキースケベ未遂の目に合うのがほぼラノベだしあまりに簡単に人が死ぬ展開がコメディ漫画だけど、この主人公の自問自答に真摯な問いがある。
そしてまたもや京大に絶大なアイデンティティを持つ怠惰な軟弱主人公笑、こいつのこと見守りたくて佐川恭一を読むんだよね笑
あと関わる女が美女ばかりだから、たまには冴えない女も描いてほしい、筆が乗らないんだろうけど。
MARCHゲーム設定の発想が面白かったけど、なんか混乱してダメだった笑
あでも、なーんか結局良い感じの描かれ方されていた西村ひろゆきはきちんと批判されるべき人間だと思いますけどね。
投稿元:
レビューを見る
社会、組織というものへの違和感。
その中の個の振る舞いの不可解さ。
自らを振り返っても、そこに確固たる何かは見つからない。
そうした、「生きづらさ」みたいなものを、劇画調にした「就活」を舞台に開陳した本。
「舞踏会」と似た作品。
(僕は舞踏会が好き)
選考に漏れると死ぬ、という設定があまりにも極端で、そこで冷めてしまうのが、イマイチな点。
「MARCH」カードゲームのコンセプトは面白かった。
昨今Jが凋落気味と聞いて心を痛めていたのだが、ジョーカー的に扱ってもらっていたし、作品中のJのみんなも中々よかった。やっぱ女の子だったけど。
「指定校推薦でHに負ける」は意味不明だけど、ある友人が「指定校推薦のみんなのおかげで定員が実質的に減っているから、結果して一般入試の我々は賢そうな顔ができる」と言っていたことを思い出した。彼からは学ぶことが多く、今でもときに様々な発言を思い出すことがある。
しかし。
考えてみれば…
MARCHカードゲームにJも加えられている。
と、みれば…
残念としか言いようがないのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
私の一番好きな作家である佐川恭一氏。
前作が意味不明で今作に対しては期待値爆上がりだったが就活がテーマの作品か…
と、あまり興味のバロメータは上がらず。
序盤、読み進めるのが億劫になるような、ありがちな展開。しかも佐川恭一節に切れ味が感じられない。物語も突拍子もなく、現実離れした内容に若干、辟易。どこかでみたようなモチーフにうんざりしてくるが、何か読ませる作者の思想や主張で乗り越える。AKBのディスカッションのくだりは面白い。その後、これカイジやん!ってとこもある。今作、いかんせん不完全燃焼は否めない。これ本当に佐川恭一が書いたの?と思ってしまう程、らしさがない。
ただ、ただですよ。結構な分量だがサラッと読ませてしまう力量と猿でもわかる哲学というか、小難しくなく、わかりやすいところに本作の良さがあります。結論、今作は作者の新しい一面を見せて頂き、また次作への期待値増し増しになった作品として
非常に良かったとしておきたい。
投稿元:
レビューを見る
荒唐無稽な就活小説かと思えば、後半の展開は前半にカリカチュアされた就職活動を社会の構図と重ね合わせ、中途半端な就活大学生を成長させていく。
社会に多大な影響を与える超優良企業のZ社の就活は、ありえない方法で大学生たちを追い詰めていった。
前半のありえない状況を読み超えると、後半には現在の就活が会社の仕組みに適合させていく活動であると喝破する。
読み始めと読み終わりに大きく印象を変えるしゆ小説だった。
投稿元:
レビューを見る
近未来多子化社会、激化する就活で、皆が目指すZ社に入るため命を賭ける大学生たち。
最近こんなに荒唐無稽な話読んだことない。しかし経済とか幸福考えさせられるとこ多し。Z社とはジャニーズのメタファーかとも思った。
投稿元:
レビューを見る
図書館の新着コーナーにあった本。永瀬廉くん似の表紙が気になって読んでみました。
ウルトラベビー世代の大学生となった20XX年。働けば3世代が安泰と言われる超人気のZ社の就職試験を受ける過酷な物語。途中までは馬鹿々々しい内容で、途中からは馬鹿々々しいデスゲームになります。
主人公・太田が京都大学の学生の上、関西での就活なので、私としてはなじみの深い地名が出てきました。
「ギガバンクヤバすぎるやろ!」など、登場人物たちの会話が生き生きしていています。東西の大学の就活生が登場し、東京大学法学部の清水に対して「チッ、東大か」と言ったり、ミスター慶応に対して「俺は京大や。五教科七科目のな!」と言ったり、と、マウントを取り合いに爆笑させられました。
好きなのは、京都産業大学の石井と中央大学の西村。西村、かっこよすぎるでしょ。友人の同志社の小寺の存在には、ほっとさせられました。
デスゲーム方式はあまり好きではないけれど、MARCHカードゲームは、よくできているなぁ、と思います。次々とライバルたちが死んでいく中で、就職試験の本質や、人間の本質について考え方を述べていて、それが、うーんと考えさせられる内容で面白かった。
好き嫌いはあると思うけど、私は好きでした。