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何が「正しい」かは、一つに絞れない。権限者が決めたことが、一旦は「正しい」。それに意見をし、議論して社会に通用する「正しい」を作り上げていく。「正しい」を探す、や「正しい」の間違い探しをするのでなく「正しい」を作り上げる。その心意気が必要なのかと。みんな真剣にやってるんだし。
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読みやすくサクサク読めたが抽象的な話題についてはイマイチ理解ができていない。具体的な事例をあげて説明された箇所は大変興味深く読めた。特に東芝の不正会計は利益の先取り損失先送りというやり方だということを知り、会議の生々しいやり取りは緊張しながら読んだ。経理担当者は、様々な理屈を捏ねて監査法人を納得させたのだろうが、その背景はトップの掲げた目標が、現場と乖離したまま、埋め合わせる対話がなかったということで身につまされる。ほかにも、ルールそのものが現場と乖離している製薬不正の事例などわかりやすかった。自分が今いる環境に違和感を感じることがあれば、それは不正の温床かもしれない。注意したい。
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長い物には巻かれとけ派サラリーマンとして、危険回避の為に読みました(ΦωΦ)
昨今の組織不正について、構造的な問題がよくわかるようにまとめてあり、勉強になりました。実務を知らない人の作った基準やルールに振り回されるって、どこにでも起こるんだな(¯―¯٥)。
ただ、挙げられていた事例が“各々の立場の固定化された「正しさ」によって起こっている”と、本当にいえるのだろうか?三菱自動車もスズキも、なんだかんだで虚偽報告とわかっていて虚偽報告したわけだし、大川原化工機の冤罪事件の公安5係に至っては、報告書の捏造までしておいて、さすがに100%愚直な「正しさ」で動いていたとは、ちょっと思えないんですけど。結論に事例を無理やり当てはめたように感じました。もっと別の力学が働いていたのでは?
なので、「正しさ」に流動性を、という本書の解決策も、まぁ、それはそれで無駄ではないでしょうけれど、根本的な組織不正の解消にはならなそうだなと思いました。構造的な問題って、そんな単純なものじゃないよね…、と、こてこてなJTC務めの、いちサラリーマンな私は思いました(ー_ー)。
「地獄への道は善意で舗装されている」という出所不明の有名な格言には激しく同意なんですけどね。