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最初はあれ?七夜物語の続編だよね?
想像と違ったーと残念に思ったけど、これはこれでなんかいいかなと思った後半ついに!
グリクレル!!
そうだ、懐かしい!七夜物語の時もグリクレルに怒られてた笑と一気に世界が広がった。
さよと仄田くんだーー。
この2人のそれぞれの子供、りらと絵かーと思うとさらに感慨深い。
後半はそのままとてもよく、またラストがにくい。
なんだかとても嬉しくて読み終えたあとはとても幸せな気分になれた。
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川上弘美大好評だった「七夜物語」の続編の長編傑作ファンタジーの登場です。絵とりらの成長とともに不思議な世界に誘う物語に拍手喝采です。とても印象に残った一言「おべんとつけて、どこいくの」何か懐かしさを感じた。そしてラストの二人の行末に一喜一憂しました。あなたも読んでこの壮大なファンタジーを堪能して下さい。
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『七夜物語』から12年。新たなる冒険の物語が生まれた。
30年前に、七つの夜を冒険したさよと仄田くんは大人になり、ともに10歳の少年と少女の親になっていた、ってなんとエモいことよ。
前半はりらと絵の日常の世界。少し変わった少女りらはクラスメイトからいじめられているけど、まったく気にしない。彼女には彼女の「気になる世界」があるから。そのりらのことをカッコいいと思っている絵。絵にも彼なりの心配事と苦労はあるものの、彼の役割はりらの世界を守る事のよう。実際にはなにもしないのだけど、そのなにもしないけどそばにいることの大切さを、多分大人ならわかるはず。
2010年台を舞台とすることで、「今」よりも少し不自由で狭いリアルが描かれる。2024年の10歳であればまた別の感じ方になるような。
りらは考える。世界のひとつひとつを見て観察してそして考える人。絵は世界を感じる人。そんな二人にとって、親よりも自分たちに近く、自分たちよりも少しオトナな存在のメイの存在は大きな指標。
夜の学校の冒険で二人は無意識恩世界を旅する。それぞれに心の奥深くへと潜っていき、自分にとって大切なことを探す。彼らは大人になればいつかこの冒険のことを忘れてしまうのだろう。でも記憶が薄れても、いつか忘れてしまっても、その冒険自体は二人の心のどこかに生き続けていく。
私たちも10歳だったころ、きっと同じように心の奥深くに冒険の旅に出ていたのだろう。忘れてしまったとしても多分。
だから、大切なものを、大切なことを、探す旅は、心のどこかで続いている、そんな気がする。
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「七夜物語」の続きが出たと聞き、ヒグチユウコさんの装画でもあり、迷うことなくひとまず入手。初出は「小説トリッパー」。