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投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
銀河鉄道の夜 宮沢賢治 岩波少年文庫
始まりの数十行でたくさんのことが表現してある。登場人物の名前がカタカナであることもあいまって幻想的だ。ジョバンニ、君は何者? 現実からの逃避が文章になっているのか。色彩はカラフルだ。銀河=人生なのだろうか。記述に生活感がない。ラストシーンは胸に詰まった。
同じ本にいくつかの小品が収録されていたのでこちらの感想も添えます。
「やまなし」あいかわらず色彩表現がずばぬけています。自然が身近にあった遠い昔の日本だから書けたのでしょう。
「貝の火」こどもが動物にたとえられています。宮沢賢治氏が描く自然はどうしてこんなにも美しいのだろうか。彼の作品の根幹をなすのものに「水」がある。それは銀河であり川である。家族の交流が謳いあげられた作品である。数行でたくさんのことを言い表してあることが彼の文章の特徴だ。
「なめとこ山のくま」家族を養うなりわいのために猟師は熊を撃つ。やむなく殺(あや)める。彼に悪意はない。むしろ熊に対する尊厳がある。
「オッペルとぞう」サーカスの話だろうか。文章にリズム感がある。人間が象をこきつかうお話だ。
「カイロ団長」かえるが造園をする発想がいい。強力なリーダーを拒否して、メンバーのイルカ化を望む内容になっています。
「雁の童子」殺生をしてはいけないという反戦歌だろうか。ちょっとむずかしい。内容を理解できない。「別れ」が「銀河鉄道の夜」へとつながっていく。
最高傑作ファンタジー
2002/04/01 22:18
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投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しい理想に支えられた著者の幻想の世界。はるか銀河の彼方へ、ジョバンニとカムパネルラの2人の旅は、一遍の物語となった。2人は「どこまでも一緒に行こう」とそう約束したのに…とにかく綺麗で現実離れしているのに、一瞬の内に物語に引き込まれてしまうのは作者の力量。
読み終わった後、無性に懐かしい気持ちとなり、胸が締め付けられるほど切なかった。子供心に汽車から降りたジョバンニの姿に、少年期との決別をみたのかもしれない。
「本当の幸せはいったいなんだろう…」
意外な印象を受ける7編
2016/07/11 14:04
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮沢賢治といえばその作品が教科書に載るくらい高潔なイメージがあった。しかし本書収録の「カイロ団長」では、酔っ払いのアマガエルと強欲なトノサマガエルの掛け合いが笑いを誘い意外だった。
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メロスは激怒した。
ジョバンニも激怒した。・・・・はい。スイマセン。
綺麗で悲しいお話。そんでとっても優しいお話。
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大好きな作品ですがどの出版社のを読むのが一番なのかイマイチ解りません 私的には旧字の全集とかで読むのがベストかと
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昔から挑戦しては挫折していたのですが、今回初めて最後まで読みきりました。もっと変な、訳の分からない話だと思っていたら、すごくいい話で泣きそうになりました。
特に後半、ただただ人々の幸せを願うジョバンニとカムパネルラ、そして唐突に終わりを告げる2人の友情。カムパネルラが凄くいい子です。でも私はザネリも嫌いじゃないですが。
でもまさか銀河鉄道が死者を運ぶ列車だったとは…
宮沢氏の理想や信念、描いていた夢が見えるかのような作品です。
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Bookoffで迷いに迷った末買ったけど・・・
自分には誌的才能がない事がわかりました。
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「ほんとうの幸いをさがしに」
改めて読み返すと、賢治の温かくて優しい想いが伝わる作品でした。
決して押し付けがましくないのが不思議なところ。情景を想像し、話の中に入り込むと、自然と賢治の伝えたいことが頭に入ってくる感じです。
短編も、露骨ではありますがメッセージに富んでいてとてもおもしろかったです。ゆっくりと、味わいながら読みたい本です。
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教科書以外で宮沢賢治さんの本を読んだのは始めて・・?
(いや、セロ弾きのゴーシュ読んだわ)
なんだかほんとに、世界観が独特で、ファンタジーっぽいんだけど
ちゃらちゃらしたおとぎの国とはまったく違って、
読んでてもなかなか頭の中でイメージしにくい世界でした。
薦められて、ついには頂いてしまった本です。
でも宮沢賢治さんの本は一生物で、いくつになっても読み返して深くなる本だと思っています。だから大切にします
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はじめは文章がとっつきづらい。でも我慢して読み進めるとどんどん引き込まれる。ラストの切ない読後感が良い。
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題名としては、「銀河鉄道の夜」とつけた時点で最高のフレーズを確保。
物語は哀しい。何でこんなことになってしまうんだろうという不条理に満ちた現実世界を映し出している。
「 おまえはもう夢の鉄道でなしにほんとうの世界の火やはげしい波の中を大またにまっすぐに歩いて行かなければいけない。
」
「けれどもぼくは、このひとをばかにしながら、この人のおかしをたべているのは、たいへん気のどくだ。」
「もうこの人のほんとうのさいわいになるなら、じぶんがあの光る天ノ川の河原に立って百年つづけて立って鳥をとってやってもいい」
自己犠牲の尊さ、意地悪な奴らには報いが来る、そんなことを考えて書き続けたのかもしれない。
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孤独な主人公ジョバンニと親友カムパネルラが、銀河鉄道に乗って美しく悲しい夜空の旅をする物語。ジョバンニは幻想的な景色や出来事を目にしながら、本当の幸せについて、生きることについて考えるのです。美しい言葉で美しく描かれた情景のひとつひとつを、心に思い浮かべて感じて欲しい作品です。
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『やまなし』は懐かしくてじっくり読んだ。
心が子供に帰ったような気がした。
その後『銀河鉄道の夜』を読もうとしたけど、
知らん言葉とか想像しにくい文章で、半分あたりで挫折して流し読みした。
ちょっと合わへんかった……。
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『銀河鉄道の夜』
子供から大人まで広く読み継がれるこの物語は、宮沢賢治不朽の名作です。
主人公のジョバンニはいじめられっ子。病気の母親とその生活を支える為、仕事をしながら学校へ通っています。学校でも仕事先でもうまく馴染めず、孤独を抱えているジョバンニ。そんなジョバンニを気にしてくれるのは、彼の幼い頃からの親友、カムパネルラだけでした。
カムパネルラは、川に落ちたジョバンニを助けますが、彼はジョバンニの身代わりとなって死んでしまいます。気がつくと、天の川を走る銀河鉄道の中。
ジョバンニはカムパネルラと銀河を旅しながら、様々な場所での魅力的な人物との出会いを通し、「本当の幸せ」とは何かを模索しはじめます。
儚くも美しい幻想的な銀河の世界と、二人の少年の心象風景が重なりあっている物語のように思います。銀河鉄道の中で二人は「本当の幸せ」とは何かについて語り合います。ジョバンニは自分の中の「孤独」と向き合いますが、物語の最後まで「本当の幸せ」に気付くことができません。対照的に、カムパネルラは亡くなってもなお残してきた母を心配し、心を痛める様子が描かれています。二人の少年を通し、作者である宮沢賢治さんの「人のために生きることが幸せである」という想いが切実に伝わってくる儚くも優しい作品です。
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死んだ親友カムパネルラを追って天の上まで旅をする主人公のジョバンニ。
著者の宮沢賢治さんの独特な表現と、言葉の美しさが楽しめます。
僕はこの本を読んで親友の大切さを学びました。
親友や友達をもっと大切に生きていきたいと思います。