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ホラーと思えば実はSF
2018/04/19 02:05
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投稿者:しゅんじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
初オキシタケヒコ。ホラーとして始まり、ミステリの道をたどってSFに着地した。思えば『リング』もそうだった。SFは理屈を作り出しすのが快感。ミステリは理屈にぴったり合うのが気持ちよく、ホラーは理屈が無いのが怖い。冒頭の不穏な空気から、まさかこんな爽やかなトコにたどり着くとは思わなかった。良作。弱いとすれば、恋に落ちるのが唐突かな。
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様々な縁によって紡がれていくボーイ・ミーツ・ガール
2017/02/23 15:37
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投稿者:阿都美 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲームライター時代より丁寧で質の高い物語を提供している事からコアなファンも多いオキシタケヒコ氏。
そんな氏のタイガ初作品となる本書はホラーSFであると同時に少し変則的な王道ボーイ・ミーツ・ガール物となります。
またストーリーの方も個人的にゲームライターの頃から氏が好きなテーマなのかな?とも思ってる家族の繋がりを始めとする様々な縁から織り成されていく物となっており、読後には恐怖でなく爽やかさが残りました。
ただ残念な所として何と読むのかが判らなくてルビを振ってほしかったなという文字があったのですが、不満があるとすればそれ位で個人的には続編が出たのなら是非読んでみたい作品です。
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怪談をSFする話
2017/04/17 15:42
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投稿者:りー - この投稿者のレビュー一覧を見る
SF畑の作者がどう怪談を料理するのか楽しみに読む。なるほどそういう調理法で来たかとそれなりに唸らされる出来にはなっていると思う。しかし僕らの中二心をくすぐるには理論がややワクワク感に欠けるのが玉にきずか。続編も出そうな終わり方だけどもこれより他の作品を描いて欲しいというのが個人的な感想。
紙の本
意外に。
2017/04/06 09:09
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
壮大な話だった。
「どんな話なのか」が見えるまで時間がかかるし、
見えてもストンと納得できるほど美しいレトリックではないような。
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面白い!という以上にすごくよくできてるなあという感想。
ボーイミーツガールの物語を主軸に、ホラーテイストを保ちながら、怪談・ミステリ・SF・伝奇的要素を絶妙に盛り込み、バランスを崩すことなく物語を成立させている。
田舎で少年(という年齢でもないが)が座敷牢の少女に何年も怖い話を聞かせに行くという特殊な状況から始まるのですが、座敷牢の少女が怪異を解決するのかなとか少年が因習に立ち向かうのかなど考えるも、予想は裏切られ、常に意外な事実と予想しない展開が待ち受け、どこに向かうかわからないが確かに物語は進む。明かされる事実は物語の見え方を何度も変えていき、そしてそれらが収束し、最終的に見事な広がりと独自性のある世界観を見せてくれる。ああ、これってこういう話だったのかーと気づかされるのは快感。そして、風呂敷は広がっても最後はやはり少年と少女の絆の話なんですよね。読後感が爽やかで心地よい。
作中にある怪談はけっこう怖くて、両親がいつも外を見ている話が特に印象的でした。
おすすめ。
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怖い。怪談話がダメな私には、読み切れないでページを閉じてしまった珍しい本。
土の匂いや、空の雲の感じ。
閉じた部屋の薄暗さ。
ツナの動く姿など、映像が浮かぶ描写はさすが。『ひぐらしのなく頃に』などがお好きな向きには堪えられないでしょう。
民話や古い伝承にあるひやりとした怖さと、無垢な異世界の住人のような娘を結びつけてお話を作ろうとしたところは面白いです。
読み進めるのに、私が怖がりで、面白い展開になる前に読みやめてしまったので、星による評価はしません。
あの閉じた状況から、いったいどう主人公たちは
関係を維持してゆくのかしら。その心理の動きや状況の変化には、興味があります。
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ホラーに型取られたファンタジックでミステリー要素もありーの、恋愛要素もありーの、新ジャンルとも言える個性的な作風のホラーですね。この世と霊界との成り立ちを分析する蘊蓄は良く考えたものだと思います。
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好みかどうかというとあまり好みではなかったけれど、楽しめした。
前半のじっとりとした雰囲気、ラストの清々しさがとても好きだな、
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和風ファンタジー→和製怪奇→ちょっとSF→都市伝説的雑話、なボーイミーツガール。あの世の概念がおもしろかったです。
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週に一度、座敷牢に閉じ込められた少女ツナに、怪談話を聞かせに行く瑞樹。もう十年にもなるそのことは、誰にも秘密なのだけど・・・。はじめは、ちょっと退屈な感じだったのだけど、多津が現れてからは、トントンと読み進められ、面白くなってきた。その後も、思ってた以上の展開になっていくので、読み終わる頃には、いい意味で予想を裏切る面白く良い本と化していた。
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ホラー。ボーイ・ミーツ・ガール。
『波の手紙が響くとき』の著者。
好みもあるだろうが、テンポの悪さ、展開の遅さを感じる。
読み進めるのが辛かった。☆1.5。
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いびつで、怖く、そして切ない座敷牢のボーイ・ミーツ・ガール!
――宮内悠介
前人未踏の実話怪談ホラー。傑作!――大森望
天才が紡ぎ出す黄泉の視界(ビジョン)に恐れ、畏れよ――。
「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが……。ツナとぼく(ミミズク)、夢と現(うつつ)、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンが"せかい"を変容させる――。
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牢に閉じ込められた少女に請われて怪談を語る少年。投稿の実話系怪談の設定なので予想より怖かった。後半はよくわからなかったので途中でやめたくなったけど、最後は明るく終わったので良かった。
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山の中にある屋敷。そこの座敷牢に幽閉されている下半身不随の美少女ツナ。この設定だけで、もう妖しすぎる。土の匂い、まとわりつく空気感、座敷牢の薄暗さ、そこで暮らすツナの正体とは?
ミミズクこと逸見瑞樹は両親を亡くし、田舎に住む叔母夫婦の元へ身を寄せている。そして10年間毎週欠かさず、座敷牢のツナに怖い話を聞かせてきたのだ。
とにもかくにも彼女のために怖い話を集めていた瑞樹だったが、彼の前に自称「拝み屋」という怪しい男が現れる。そこから物語は新たな展開へと動き出す。
ホラーであり、ファンタジーテイストの伝奇物でもあり、さらにSFテイストもあるというお得な物語(?)となっている。
物語の中に雑誌の記事の形をとりながら、実話系のホラーもはさみ込まれる。これが、また怖かったりする。ここにもお得感が。
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山奥の屋敷の座敷牢で微笑む白装束の少女ツナ。
ミミズクこと逸見瑞樹は両親を失い田舎に越してきた十年前からずっと週に一度その座敷牢に通い、彼女の望むままに蒐集してきた怪談を語って聞かせる。
胃潰瘍になろうともおかしな夢ばかり見ようとも、ただひたすら彼女の為に恐ろしい話を求めていた瑞樹の前に、ある時拝み屋を名乗る不思議な男が現れる…。
ホラーで伝奇ファンタジーでほんの少しSF風味なボーイミーツガールストーリー。
雑誌の記事の体で挟まれる実話系ホラー小話が結構怖い。
舞台設定もあって怯えながら読んでいたら、後半の展開で良い意味で意表を突かれ、けれど無理なく伏線も回収されて読後はスッキリ。
瑞樹に負けないレベルで怖がり故、都会の明るい夜がありがたい私にはどっちが憑いているんだろう…。