
GO三浦崇宏氏と担当編集も参加!変化の時代の生存戦略 イベントレポート
本イベントは、20~30代の大企業に勤めるビジネスパーソンを対象として開催されました。イベント内容は、博報堂という大企業を辞めて事業を立ち上げた三浦氏の本を読み、同世代の参加者と語り、三浦氏に直接質問できるというものです。参加者には、自分の「会社論」「働き方論」「稼ぎ方論」を見直してもらうことを趣旨としています。期せずしてコロナにより「変化の時代」を実感することになりましたが、どのような対話がなされたのでしょうか。
ペアドクとは?
ペアドクとは、30分で読んで30分で感想をシェアするペア読書から発展したイベント/サービスです。ペアドクのイベントは、その場で著者の話を聞くだけでなく、その場で本を読んで参加者と語り著者や編集者に質問できるのが特徴です。 準備不要なお手軽さもありつつ、本のメッセージを自分ごとにして、明日からの第一歩を踏み出しやすくなってます。
イベントの流れ
オンライン上には、兵庫・大阪の参加者を含む20人が集まりました。地理的な制約がなくなるのは、オンラインのよいところですね。イベントは、下記の流れで行われました。

- 19:30
- ガイダンス
- 19:40
- 読む章を決めよう
- 19:45
- 本を読もう
- 20:10
- グループで話そう
・自己紹介
・気になったところ・その理由のシェア
・著者への質問を纏めよう - 20:35
- 三浦さん参加!質問タイム
- 21:10
- クロージング&イベント終了
「読む章を決めよう」「本を読もう」では、各自に気になる目次を決めてもらい、各々で本を読んでもらいます。他の人と読む章が被ったり、全部の章を読み切れなくても問題ありません。各々の「読みたい理由」が大事だからです。
「グループで話そう」では、オンライン上で4人ずつの小規模グループに分かれてもらいます。自己紹介・気になったこととその理由のシェア・著者への質問を纏めてもらいました。このレポートでは、三浦さんが参加した後について紹介していきます。
三浦さん参加!質問タイム
ルールは変わった!
参加者同士の対話が終わったところで三浦さん登場! まずは、このコロナ時代にこの本を読む意味を伺いました。
三浦:読んでいただいた方はわかっていただけたと思うんですが、「人脈はクソだ」というタイトルが実は重要じゃないんです。大事なのは、「社会のルールが変わった」ということ。例えていうならば、サッカーをしていたら、突然アメフトのルールに変わってしまったような状況です。ただ、スポーツと違って、そのルールを誰も教えてくれない。だから、自分でトライ&エラーをしてルールを見つけていくしかないんです。あと、もう一つ。世の中の良い面を見る工夫は大事。例えば、外出自粛で不便はあるだろうが、勉強する時間ができたとか、家族と過ごす時間が増えたとか、そういう良い面もあるはず。この時間をどれだけ濃く過ごせるかによって、社会が大きく変わると思う。
変化の時代における組織とは?
参加者からの質問です。
個人の時代と言われる昨今、組織に求める役割とは何でしょうか。
三浦:昭和・平成では就活の仕組みもあって、個人が法人に従う時代だった。ただそれは何となくの思い込みに過ぎないんです。大前提で組織と個人は対等。そのうえで、組織とは、個人の思想やパワーを具体化して社会に接続するための乗り物と思ってます。例えば、GOは「社会の変化と挑戦にコミットする」ことを掲げているから、それに共感する人が集まる。一人で目指すよりみんなで目指したほうが早いから集まるんだよね。でも自分が大事にするものが違うなと思ったら、その乗り物を乗り換えればよいわけ。あと一つ、自分がたどり着きたい場所が分からないときどうすればよいか。そのときは、じっくり考えるのも大切だし、皆が乗っていて輝いて見える乗り物に乗ってみるのもよいと思うよ。なんか違うなと思ったら下りればよいだけだからね。

中学生に「言葉の経営」をどう教えるか?
中学校の先生をしていらっしゃる参加者からの質問です。
どうしても分かりやすさを重視して行動目標を数字で伝えることが多くなってしまいます。三浦さんなら言葉の経営をどう伝えるのでしょうか。
三浦:先生って、生徒のどうなりたいか?を一緒に丁寧に作り上げていく仕事だと思う。例えば、ある生徒がルフィになりたいとして、なんでルフィになりたいのか?それは仲間を大切にしているからなのか、大きな夢を語っているからなのか。そのようなことを考えていく作業は、言葉でしかできないよね。人生の理想を言葉で設計できると、より力が出せると思うんだよね。
ブレたときにどうしたらよいか?
参加者からの質問です。たどり着きたい場所ができたと思っても、本当にそれでよいのか?とブレが発生してしまいます。どうしたらよいでしょうか。
三浦:ブレてもいいです。むしろ、スタンスを決めたからブレることができたと言っていい。ブレるとは、本音オブ本音なんですよね。大事なのは、そのブレをきちんと見つめてあげること。そのうえで、気にしないで生きると決めるのか、方向を修正するのかを決めればいいと思います。
自分のことは自分が一番分からない。
だからこそ…
2時間に及んだイベント。最後に三浦さんからの一言です。
三浦:人間は自分のことが一番分からない。だからこそ、自分の心の変化を取材することが大事だ。この読書会では、普通に読むより、かなり深く僕の考えが届いたのではないだろうか。考え方が違ったなでもよい、それを知ることが大事。その本のメッセージに自分の心をあててみて、跳ね返ってくる角度を知ることが大事だ。

ペアドクイベントは、まさに、本と他者を鏡として、自分の意見をぶつけることで、自分を知ることを目的としてます。
変化の時代の生存戦略は、いま、誰もが考えていることですが、真正面ではなかなか話せないことです。
本が真ん中にあると、自分の意見を出しやすくなったことを実感いただいたと思います。
是非、この本で、会社の同僚や家族とペア読書してみてください。
きっと、また違った自分に出逢えると思いますよ。