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カエルとの邂逅を描いた「一二四四階の競争」、
厭世観がたまらない「一八六階の列車」が特に良かった。
前巻同様、根底にある人間肯定とそれだけではどうにも出来ない理不尽さ、
避けようのない無力に対して抵抗を諦めきれない苦さを感じさせる雰囲気と設定が大好きだった。
それだけにご都合主義過ぎるラストシーンがどうしても残念でならない。
これまでに見届けてきた無数の理不尽さ、叶わなかった思いや願いの数々が、これではあまりに軽々しくて救われない。
砂丘を登り切って、海が見えたところで終わって欲しかった。
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1巻に引き続き、様々な世界での話がなんとも切なく、面白かった。
どの階層でもヒロインが登場するのもお約束ではあるが良い展開に持っていってると感じた。
最後はハッピーエンドとまではいかないが、唐突に物語が終わってしまうのがもったいない。
もっと色々な階層の話や塔の外で起こるエピソードを見たかった。
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主人公と相棒との出会い話を含む。
結末が分かってしまう話が多かった。
ラストの塔を出た後、本当に世界が終わっているのか確かめたところは良かったです。
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二四〇九階の彼女シリーズの完結巻です。
構成は前巻と同じ短編的になっています。
この巻では闇の世界、パズルの世界、カエルと合流する前に訪れた競争の世界、列車の世界からエピローグという構成です。
基本的に切ない話が基本で、一編だけニヤリとするネタが有るのも前巻と同様です。
今回のコメディネタはパズルの世界。
世界のすべてがパズル好きという世界です。
鍵と門についても、ある程度予測は可能ですが、オチが酷いというか酷いというか。
闇の世界は切なすぎる終わりです。
競争の世界では、カエルがどのようにして合流したかという話なんですが、やっぱり切ないですね。
列車の世界は、世界に対する革命を行ったので、希望は見えているかなと。
エピローグはダメなのかなと思ったら、ハッピーエンドになっていたのは良かったです。
なかなかおもしろいのですが、切ない話ばかりなので、ちょっと暗くなっちゃいますね。