投稿元:
レビューを見る
頑張りすぎず、気楽に楽しく部活動をしていた中学校の女子ソフトボール部、別名「ハチミツドロップス」。じゃんけんに負けたがために、キャプテンになっていた主人公の水上果豆子(通称カズ)は、恋に部活に絶好調のはずだったはずが、3年生の春に妹を含めた10人のやる気のある新入生が入部したことによって、部の中での立場が危うくなり・・・ゆっくり成長していく、ハチミツドロップスの5人に注目。(2009.4.4)
投稿元:
レビューを見る
お気楽な女子ソフトボール部は皆の溜まり場となっていた。甘い逃げ場所――通称ハチミツドロップス。
ところが、真面目な一年生の入部で一変する。
ハチミツドロップスの女の子達の成長物語。
ぬるま湯の心地良さはよく分かります。だらだらするの好きだもの!楽だもの!
でもそこに逃げるなっていう…厳しい話だなと思った。
甘えて生きているので、身につまされますね。
主人公のオンとオフがある性格は面白いですが、もう一つエピソードがあればと思います。
しかし中学生か…若いなー。
投稿元:
レビューを見る
2010年一発目
やっぱりどの登場人物にも感情移入できない。草野たきさんの作品ってちょっと変わってて、登場人物を好きになるどころか逆にイライラしてしまう
ソフトボール部の伝統、ハチミツドロップス。運動部らしくなく練習なんかしない、先輩後輩上下関係なんかない、ふざけてればオールオッケー、だったはずなのに解散。失恋したのに平気なふり。ぐだぐだ。
中学生向きではないですね
投稿元:
レビューを見る
人数も少なく試合も出来ないお気楽なソフトボール部。ハチミツドロップスと呼ばれている。週2回更衣室に集まり、練習しないでミーティングするだけ。
そんな部に真面目な1年生達が入部して、お気楽だった2,3年生は幽霊部員になってしまう。彼氏に振られたキャプテンのカズは、いつものおちゃらけキャラを演じているが、だんだん演じるのが難しくなってくる。
投稿元:
レビューを見る
今日は図書館を3カ所ハシゴ、ふだんあまり行かない図書館で久しぶりにうろうろ。返した本といつもの館に届いている予約本とを数えて「1冊」OK。なじんだ書架をうろうろするのもいいものだが、見慣れない並びの書架をぶらつくのも楽しい。
あまり重い本を借りたくなくて、文庫のあるところを「大人の本」コーナー、「YA」コーナー、「子どもの本」コーナーと見てまわる。夏石鈴子の『虹色ドロップ』をちびちび読んでるせいか、草野たきの『ハチミツドロップス』が目について、手をのばす。
タイトルの「ハチミツドロップス」は、登場人物たちが通う中学で代々受けつがれた言い方で「ドロップアウト集団のくせに、部活の甘くておいしいとこだけを味わってるやつら」(p.8)という意味をこめてつけた、そういうゆるーい部活の"別名"なのだった。
お気楽でいい加減で根性なしともいえる「ソフトボール部」、主人公のカズがキャプテンを務める(といっても、それはじゃんけんで負けたから)この部活は、「ハチミツドロップス」のひとつだった。やる気まんまんのチカちゃん(カズの妹)たち、全国大会にだって出て勝つつもりの新一年生が入ってくるまでは…。
三年になったカズ、ハチミツドロップスの解散、気になる受験、それより気になる直斗のこと、家にかかってくる変な電話のこと、、、、疾風怒濤のできごとを、ずっとお調子者の「カズらしさ」にスイッチして、しのいできた。でも、スイッチの切り替えができなくなって、ああ自分は「カズらしさ」に逃げてきたんだ、本当に言いたいことは、本当に聞いてほしいことは、違うんだと気づき始める。
家にかかってくる変な電話の話がせつない。私にも似たような経験がある。変なことを言う電話をとってしまったときに、必死で「もう切れた間違い電話」のふりをしたこともある。あの電話で聞かされた話は、子どもの私には重すぎて、暗い暗い暗い頃があった。帰りたくないなあと帰り道に思うこともあった。そんなことがあったのを、長女の「カズ」の姿に久しぶりに思い出してしまった。
投稿元:
レビューを見る
三田村はバカだが、まっすぐなところがいい、妹を健気なところを見ているカズがいい、最後の矢部には驚かされた。
投稿元:
レビューを見る
中学生の女の子の話。恋のこと、部活のこと、自分「らしさ」のこと。主人公の女の子は苦しい時でも「らしさ」を失わないために明るく振舞っていて、読んでいてなんだか痛々しかった。明るい話なのにどうも居心地が悪い。そこで終わるのか、と思った。
2010/11/19
投稿元:
レビューを見る
小学校、中学校、高校は遊べ。勉強ばっかするな。遊べ。恋愛をしろ。社会に出るな。遊べ。それだけですくすく人格が育つ。勉強はほどほどしろ。日本にいて恥ずかしくないほどの知識は手に入れろ。そして遊べ。社会人になっても遊ぶ心を忘れるな。死ぬまで遊べばそれだけで幸せだ。
投稿元:
レビューを見る
運動部とは名ばかりの、部員不足で試合もせずダラダラお菓子食べながら更衣室でくっちゃべる、甘い蜜だけ吸うドロップアウト集団、ハチミツドロップの異名を持つソフトボール部の名ばかり部長、お調子者のカズ、クールな秀才高橋、竜馬バカの真樹、彼氏が3人いると豪語する後輩の田辺、運動音痴の矢部。
ダラダラだったはずのソフトボール部にカズの妹であり真面目なスポーツ秀才のチカが入部してきて、壊れてしまったシェルターのようなハチミツドロップス。
本心を見せるなんてカッコ悪い。おちゃらけて、楽しくしてるとこしか見せたくない、そんな思春期の女の子たちを緩く守ってくれるシェルターを出て、本音でぶつかり合い、カッコ悪く、でも成長していく様を爽快に描く青春小説。
ああ、こんな小説、中学時代に読みたかったなぁって思う。多分みな、多かれ少なかれ経験したことあるような痛み、嫉み、不安を不器用に真っ直ぐ乗り越えようとする姿がいとおしいなぁと思います。
投稿元:
レビューを見る
うさぎドロップとかはちみつとクローバーとかと混じっているようなタイトルだと思い借りた本。
青春恋愛小説だけど、心地よいハチミツドロップスからの脱出を描いている。
ハチミツドロップスというとどうも善いイメージしかわかないけれど、ここでは「ドロップアウト集団のくせに部活の甘くておいしい部分だけ味わっているやつら」。
部活動の存在自体が幽霊部員だらけで実質たまり場のようなもの。
グリーンウッド(魔の巣)も似たようなイメージだったな。
高校時代にゲームばっかやってないで、こういった恋愛小説読んでいれば俺の人生少しは変わったのかも知れないな...
投稿元:
レビューを見る
誰にでも弱さがある
ソフトボール部のカズ。
ゆるーくゆるーく活動しているこの部活は、彼女たち部員にとっては憩いの場であり心の拠り所だった。
ハチミツドロップスとかつての先輩たちが名づけたように、甘い部分だけ。
しかしその甘い場所はカズの妹が入部したことで変わってしまうのだ。
そして、上手くいくはずだった彼氏との関係も変化する。
全然平気!問題なし!気にしてないし!
空元気だけが虚しく響く。
大人になってみれば、(自分を客観視してみれば)それは随分と馬鹿げていて、すぐに見破れる程度のものなのだ。
が、周りにそれを気づかせまいと必死になるのは痛々しいを通り越してけなげにすら見える。
もちろん自分でもわかっているのに、それを見ないフリをして毎日を過ごす。
そんな無理はいつかは壊れる。
それでもいいのだ。
周りはこんなにかっこいいのに、私はこんなにかっこわるい......それは自分だけではないのだ。
弱さを見つめ認めることで、少女は成長する。
いたずら電話のエピソードが置いてけぼりになってしまっているのは残念。
少女から成長した母もまた、カズと同じように自分に言い聞かせているのだ、ということを言わんとしているのだろうが、いたずら電話に対して母と父は打開策を見つけられるのだろうか?
三田村のことをバカだバカだといいながら、羨ましく、まぶしく感じているのは確かだ。
変に意地を張らずに、しかし自分の信念のままつき進む。
すてきじゃないか。
甘いドロップスはいつか消え、そして残るは......。
変わりゆく状況に立ちむかうには新しいドロップスを食べることではない。
強く見せかけた自分ではなく、弱いままの自分を受入れること、そんな思いがわいてくる作品だ。
投稿元:
レビューを見る
ボクの机はボクの国(だったかな?)
中一女子に貸してもらった小説です。小学生の頃「ボクの机はボクの国」(だったかな?)という本を読んで、作品の世界にドップリと浸かったのを思い出しました。
中学生が読みそうなちょっと甘酸っぱい作品でした。今、その中一女子は宮部みゆきさんの文庫を読んでいます。だんだんと文庫レベルがアップして、「ソクラテスの弁明」に届く日が楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
うすかったからすぐ読めた
ワンピース新刊で締めかな
中学生の友情と恋愛と家族の事情と
彼氏に降られるけど強がる姿が切ない
うすいから読みやすいけどつまってる
さすが上手いな、草野たき
投稿元:
レビューを見る
小6の娘が、「ハーブガーデン」を借りてきてから、草野たきさんの本は3冊目。
こちらも、終わり方が「ハーブガーデン」「透きとおった糸をのばして」と同じようにほんのり未来を感じさせつつ何となくのフェードアウトなので、色々気になるまま。。。
(特に両親のこと)
でも、主人公のカズをはじめ、周りの人々も家族も、皆がそれぞれに一生懸命生きているところが良い。
投稿元:
レビューを見る
今まで自分たちを守ってくれた、ぬくぬくとした“ハチミツドロップス”がなくなり、自分と向き合わなければならなくなった果豆子たち。今までは自分をごまかし、世の中をナナメから見ていても済んだけれど、シェルターがなくなった今、理想とはかけ離れた現実を向き合わなければならなくなった。そのあたりがまさに中学生の葛藤という感じで、読んでいてほっこりしました。草野たきさんの文章、やっぱり好きです。