投稿元:
レビューを見る
この本の中でも嘆かれていたように、「ダモイ」をこの本で初めてしった。戦争を語るときにシベリア抑留の話はあまり出てこない気がするのだけれど、なぜなんだろう。日本とロシアの間で本当にどんなやり取りの末にこんな奴隷ように扱われる生活が続けられたのか、とても興味がわいた。
サスペンス、推理という面ではわりとあっけない。
シベリア抑留生活の過酷さは高津の原稿を通じて強く伝わってきたが、高津や川崎の行動の底にあるものがイマイチ理解できなかった。
シベリアの極限生活を考慮してもいまひとつリアリティにかけるように感じた。
投稿元:
レビューを見る
ミステリーって読むの初めてだったけど
えぇえぇぇぇぇ!!って事の連続。
結局いい人と思ってた人がそうじゃなかったみたいな。。
それにしてもだいそれた殺し方をしちゃってて
目から鱗がおちました。
乱歩賞侮れません。
投稿元:
レビューを見る
ここ最近のベスト1☆
ストーリーの展開だけじゃなく
作中の俳句が素敵でした。
最後の一文には何とも言えない気持ちにさせられる。
投稿元:
レビューを見る
暗いし…重いですね。
強制的に抑留されたシベリア。
極寒の極限状態の彼の地。
戦争で無理やり連れて行かれ、
敗戦後、日本への帰国も叶わず、
過酷で劣悪な状況で何年も強制労働。
起こるべくして起きた事件。(と私は思う)
謎解きの辺が若干判りづらかったんですが、
シベリアの雪と氷と空気の冷たさが
リアルに肌に、胸に突き刺さるようでした。
☆☆☆☆ ホシ4つ
投稿元:
レビューを見る
感想はブログで。
http://takotakora.at.webry.info/201004/article_11.html
投稿元:
レビューを見る
舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。二つの事件に関わりはあるのか。当時のことを綴った高津の句集が事件をつなぐ手がかりとなる。60年前極寒の地で何が起こったのか?風化しても消せない歴史の記憶が、日本人の魂を揺さぶる。
投稿元:
レビューを見る
「ダモイ」とは、ロシア語で「帰国」の意味。
第2次世界大戦でロシアのシベリア、捕虜収容所からの帰還兵が60年の歳月を経て自費出版しようとした句集の原稿を残したまま失踪。
前日に舞鶴港の埠頭で水死体で見つかったロシア人女性と帰還兵には接点があったことが判って、60年前に捕虜収容所で起きた殺人事件が浮かび上がってくる。捜査はこの謎を解くことで、犯人像が浮かび上がってくる・・・というやや複雑な構図。
今は亡き自分の父親もシベリア帰りで、これまで戦争の話はほとんど聞いたことはなかったんですが、本書にあった抑留者の強制労働の世界を経験してきたかもしれないことを思うと、なんと言ったらよいのか・・・
投稿元:
レビューを見る
ハードカバーの著者近影に、私の周りはざわめいた。
興味ある題材だったから、それだけでもう泣きそうになる。この題材に特化して著者の思いの丈を小一時間聞きたい。私はこの作品から派生して、石原吉郎を知った。
未熟なことは千も承知、好きなものを好きに書いた、清々しい程の一抹の潔さ。
とりあえずこれを書いたのは童貞。隠すならせめてブラにだろ。
投稿元:
レビューを見る
7月-10。
シベリア捕虜収容所での殺人事件と、収容所看護師と被害者の孫が、
現代で殺された。捕虜の一人が句集の中に、真相を込める。
謎解きがちょっと難しい。主人公らしき、雑誌社の若手社員を
もっと描き込んだ方が面白かったかも。
終盤は少し駆け込み過ぎかな。
投稿元:
レビューを見る
■2006年の「第52回江戸川乱歩賞」受賞作って帯に惹かれて購入したんだけどちょっと難解。というかストーリー展開についていけなかった部分がかなりあって、途中でところどころ読み飛ばしたくなる(読んでいて内容が面白くなくなってくると、ついつい飛び石っぽくどうでもいいところを読まずに観るだけにして読み進める癖がある)のをずっと堪えていた感じ。
■ラストの謎解きは面白かったけど、そこに至る道程で「やられた..」って感じじゃなかったのは感情移入が足りなかったからなんだろうか?それとも俳句みたいな「Wabi Sabi」の素養がないからなのかも?(笑)なので読了までにちょっと時間がかかってしまった。
投稿元:
レビューを見る
舞鶴港で老女の死体が見つかった。同時に、句集を自費出版したいという老人も姿を消した。句集は戦後日本兵のシベリア抑留に纏わるものであることが判明し、当時起こった出来事を探って事件を解決していく・・・。
冒頭から、シベリア抑留時の悲惨さや絶望感といった生々しい感情が文章から伝わってくる。こういった史実は決して絶やすことなく伝えていかねば、と思った。
投稿元:
レビューを見る
シベリア抑留、俳句、自費出版、老人自活施設と
団塊の世代以上の読書好き年配者を
想定読者に据えたかのような骨太の社会派ミステリー。
たぶんそんな意図はないんだろうけど。
戦後の動乱期、ふとしたことから大罪を犯したが
罪が露見せずに数十年が経ち、今では地位もある
名誉もある自分がやるべき仕事もある身になり
過去の過ちを隠すためにまた罪を重ねてしまうという作りは
松本清張の名作、あるいは『飢餓海峡』のそれに近い。
俳句をトリック解明のキーに据えた試みは
物理トリックやアリバイなど理詰めの思考とは趣きが違っていて
575の文字から情景を想像しながら考える面白さがあった。
イルクーツクの俘虜収容所(ラーゲリ)での過酷な抑留生活に関する
描写に力が注がれており、タイトルと相まって
作者の熱量を感じた。
投稿元:
レビューを見る
面白かったです。
特に自分が知らないシベリア抑留についての部分が
とても興味深く、そのあたりにもひかれて、
どんどん読み進めました。
いかにも乱歩賞らしい作品と感じました。
投稿元:
レビューを見る
この作者の本は初めて読んだけどなかなかの佳作。シベリア抑留については特に目新しい話ではなかったけど、上手いことミステリーに絡めたなと。
投稿元:
レビューを見る
舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。二つの事件に関わりはあるのか。当時のことを綴った高津の句集が事件をつなぐ手がかりとなる。60年前極寒の地で何が起こったのか?風化しても消せない歴史の記憶が、日本人の魂を揺さぶる。第52回江戸川乱歩賞受賞作 というのがあらすじ。
シベリア抑留中のエビソードがあまりにも凄絶で、ミステリとしての面白さがどこかへ行ってしまった感じ。力作。