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年中お祭りのように騒がしい公園、夢の中のやうな重苦しい感じ。
大きな赤鬼の頭のような入り口の魔術師の劇場。
その中では、王のような魔術師がいて(イケメンだという)魔術師の暗示で観客全体に錯覚がおき、時間短縮の妖術をかけられる。
魔術師は人の姿を変える術が使える。
観客の女性がクジャクに変えられてしまう。
主人公の彼も彼女と一緒に半羊神にされてしまう。
怖いが美しい文章と美しいイラストに引き込まれた。
日本の名作に今時のイラストがついた「乙女の本棚シリーズ」他の作品も読んでみたい。
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めくるめく官能と妖艶さの渦巻く大人のファンタジーです。日本人青年が麗しの恋人に誘われ、異国の街のとある公園を訪れます。公園のいたる処では、男女入り乱れての酒池肉林、阿鼻叫喚の宴が繰り拡げられいました。先導役の彼女が目指したのは<魔術師>の館で、貴族や麗人たちがひしめき合いながら、固唾を飲んで壇上の魔術に魅せられているのでした・・・。 至高の愛のあり方とその行方を、華麗で幻想的なマジシャンの手さばきで<谷崎潤一郎>が披露した<乙女の本棚シリ-ズ>の一冊です。
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「乙女の本棚」シリーズ。谷崎潤一郎『魔術師』とイラストレーター・しきみ、編。
恋人と公園の魔術師の小屋を見に行って、二人して半羊神になっちゃった話。幻想的な小説。正直、よくわかんないけど。イラストがなかったら、全然理解できないかも。ただ文章はやはり美しくて、街の描写とか面白いよね。基本、昔の文学って、そういうのを楽しむもんだと思っている。
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<乙女の本棚>シリーズの谷崎潤一郎第2弾。今作の絵師はしきみ。妖しい、妖しい。惹きつけられる。そして、狂おしい。これでは魔術師の意のままに操られてしまう。自分も魔術にかかったか。
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或る繁華な街区の果ての、物淋しい一廓に存在する妖しい見世物小屋では、魔術師による魔術を披露する舞台が公演されている。
そういうものに惹かれる好奇心旺盛な彼氏にくっついて、どこまでも添い遂げるつもりの彼女がいじらしくて可愛かった。恋してる乙女はたしかにこんな感じなのかもなぁ。
〈「わたしにはあなたという恋人があるためなのです。恋の闇路へ這入った者には、恐ろしさもなく恥かしさもない。」と云うでしょうか。〉
そうやって盲目状態のまま二人で永遠になれたら、それはそれである種の恋の完成なのだと思う。
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乙女の本棚シリーズ。
或る怪しい公園に小屋を出した若い美しい魔術師に会いに『私』は恋人を伴って行く。
物語が唐突に終わるのでこんな幕の下ろしかた有りなの?と呆けた。
初めて谷崎氏の作品を読んだが耽美の一言に尽きる。
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呆気なく男性が魔術に墜ちてしまう。恋人の彼女の決断はあまりにも重い。彼女の気持ちを考えるとあんまりだ…とも思うけどこの結末の未来がそれで良かったと言えるかはわからないが彼女が望んだなら良いのかな…って何とも寂しいきもちになりました。
魔術師は罪深い。
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乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとしきみさんのコラボ作品「魔術師」です。しきみさんのイラストは本当にいいです。今作は可愛い感じですね。
ストーリーはある恋人たちの話…。ある公園の一角に小屋を出している魔術師の妖艶な魅力により、どんなに愛し合う恋人達でも、その仲を引き裂かれてしまう噂を聞いた2人…。こんなに愛し合っているのだから、魔術師のされるがままにはならない…と、彼女は言いだしそれを確かめてみようと一緒に魔術師の小屋を訪れる…。二人の愛の行く末は??
今回はネタばれしません(^-^;)。前に読んだ「秘密」でもそうだったけれど、彼女はどこまでも健気で愛を信じているのに…なんで彼は??あちゃ…これ少しネタばれしたかなぁ!少し魔術師の元へ行くまでが長く感じしました。でも、どこまでも彼女の愛の清らかさが引き立つ作品だと感じました。ラストのページがすごくいいです。
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わからん
ちーーーーーっともわからん
ただただ美しい文章を書きたかっただけなんじゃね?と思ったりしました
だとしたらとても美しい世界観がとても美しい文章で綴られていると思いました
あれ?案外この感想って的を得てるんじゃね?
潤ちゃんどうなのよ?(馴れ馴れしい)
というわけで乙女の本棚シリーズ10冊目は谷崎潤一郎の『魔術師』でした
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現代語訳で絵まであり、絵は有名なデザイナーさんが描かれていて美しいです。最初は不思議な国に迷い込んだような不思議な感覚から最後は愛の物語だと受け取りました。
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浅草の繁華街と、本当にはないテーマパークのような存在のある世界観が、同じ乙女の本棚のシリーズにある江戸川乱歩の「押絵と旅する男」と似ている気がした。
この彼女の存在がすごく嘘っぽい。本当に彼のことを好きなの? 何で魔術師のところにそんなに行きたがるの? とよくわからない。そして、二人で魔術師のもとにたどり着き、すぐに魔術師に魅了されて半獣人にしてほしいと言い出す彼も彼だ。そんなに、今に不満足だったのだろうか。
この作品は正直、何を言いたいのかちっともわからなかった。ファンタジーは、世界観を楽しむものなのだと思うが、何か教訓めいたものがないと、私は物足りなさを覚えてしまうようだ。そのことに気がつけたのは収穫だった。
最後に、二人で半獣人になったのを見ると、彼女はやっぱり彼のことを好きだったんだと思える。けれど、蝶になった奴隷や、虎の敷物や燭台になった彼らは、魔術師の近くにいられて使ってもらえるなら人間でなくても幸せと言っていたが、ホントなのだろうか。人間のほうがよくないですか? と思ってしまった。
イラストが綺麗なのはとてもいい。人間としての生を手放してもいいと思わせてしまう魔術師の力の恐ろしさが、妖しく描かれている。
この話は、安易に手放しちゃいけないものもあるよ、人として生きられれば素晴らしくない? と教えてくれているのだろうか。
他の方の感想を知りたくなった作品だった。
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は?
そこで終わりですか??
愛、というより執着の話かなぁ?
【暫くの間、私は有頂天になって、嬉し紛れに舞台の上を浮かれ廻っていましたが、程なく私の歓びは、私の以前の恋人に依って妨害されました。
(中略)
いきなり自分の頭の角を、私の角にしっかりと絡み着かせ、二つの首は飛んで跳ねても離れなくなってしまいました。】
魔術師に魅了された男は、恋人を振ってまで醜い異形(半羊神)の姿にしてもらい魔術師の奴隷にしてもらって歓んでいたのに、恋人が追っかけて来て同じ姿にしてもらってくっついてくる、という。
ストーカー? 違うか。諦めの悪い彼女。
まあ、いろいろやってもそのうち姿は戻るだろうし、むしろ戻ってからの方がゴタゴタしそうだよね。別れるの、別れないの、取ったの、取られたの、と。
魔術師さんがうんざりしそう(笑)
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結末に驚いてしまっイラストもあるからなんとかついていけてるなぁと読んでいたら、予想外の結末だった。幸せになっているといいな。
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谷崎潤一郎文学忌、潤一郎忌
1917年の作品
お耽美
美こそ至宝
夢か幻想か
魔術師の小屋ある公園
そこはエキゾチックな多国籍
集まる観客の人種さえもわからない
魔術師はあらゆる種族の美を併せ持ち
中性的な小悪魔的魅了
美しい者による洗脳
彼の美への生贄
自ら生贄となる者達
コラボはしきみさん
いーね!
谷崎潤一郎は、とにかく綺麗がお好きなのだ
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しきみ先生の魔術師、すごく…イマドキです…。
終わり方がなんかいいよね、これも…。
2人はどうなってしまったのか、それは魔術師のみが知る…。