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sayuさんのレビュー一覧

投稿者:sayu

18 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本竜馬がゆく 新装版 8

2001/12/24 17:38

奇想をもって天を回す

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 大政奉還のそのくだりを読む間、いくつもいくつもいくつも息を吐いた。胸に溜まるものを小さく、何回も吐き出した。国の為に無心になった2人の人間を思った。
 明治維新の最大の意義は、植民地政策に躍起になる列強に喰らわれない、政治的転換をなしとげたことである。着想を得た者・坂本竜馬と、それを英断した者・徳川慶喜が同時に存在したことは、日本史史上、最大の幸運だったのではないか。お家も藩もなく、初めて「日本人」として生きた彼等の遺伝子が、意思が、私達の体に生きていること、それ以上に何を誇りとすべきであろうか。

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紙の本竜馬がゆく 新装版 6

2001/12/24 16:31

慶応2年1月

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 「長州がXXXXXじゃないか」。西郷に膝を正させた竜馬のこの一言が、イスラエルとパレスチナのように反目しあっていた薩摩・長州を結び付け、その同盟は維新への大原動力となっていく。
 薩摩・長州、この両藩の間にあった激流を堰き止め、自らの屍体をもって橋としたのは、藩に恵まれないながらも、新しい時代の礎となるべく単身で志士活動へ飛び込み、多く倒れていった土佐浪人たちではなかったか。彼等の希望というべきが、坂本竜馬その人ではなかったか。それを思うにつけ、私は泣けて泣けて泣けてしかたないのだ。私達の足元から、遥か歴史を望めば、この国のかたちを作らんとした志士達の姿が必ずそこにあるはずだ。

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紙の本ふぶきのあした

2002/08/09 00:51

笑いは、あきらめか、幸せか

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メイとガブは山の向こうをめざす。吹雪のなかで動けなくなったメイ。その時はとうとうきた。「わたしをたべて」。ガブの中で生きていくなら怖いことなんてない。迫る追手。みつけてしまった離したくても離せないくらいの思い。それを背負ってガブは地を蹴る。その先は?

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紙の本どしゃぶりのひに

2002/08/09 00:39

そして、決断のとき

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とうとう仲間達にばれた、二匹の友情。仲間達は相手に利用されているとそそのかす。二匹は仲間達の思惑をかかえ、森中の動物の監視の下で会う。くうものと、くわれるもの。でも出会ったとき、相手の顔をみたとき迷いは消えた。二匹が選んだ道は…。

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紙の本あるはれたひに

2002/08/09 00:22

そして、めばえたものは

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晴れた日に再会した二匹。ハッとしても「あらしのよる」の出来事を忘れない。一度はわかりあえたことを、決して放り投げない。でもやぎのぷりぷりしたお尻。おいしそう。ピクニックの終わり、オオカミが「がまんできない!」とヤギを追いかける。…こんなことって。

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紙の本永遠の森

2002/03/11 18:07

美しいと思う心ってなんだと思う?

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 折りに触れて思い出し、噛み締め、撫で、心の中で抱き締めてキュッと丸い真珠になっていくだろうと思う本に、たまに、出会う。この本はそんな本だ。

 あらすじの詳細は他稿に譲るが、「美」というより「美しいと思う心」とは“なんなの”かが、博物館惑星〈アフロディーテ〉を舞台に9つの短編の中に描かれる。私はこの先も「美しい」と思う何かに出会ったとき(実は私の美的センスは標準とかなりズレてるらしいのだが、それもまた良し)、この本を何度も何度も思い出すだろう。

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紙の本秘密 1

2001/12/30 15:57

死者の視線

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 他殺された某国大統領の脳の記憶を映像として再生し、捜査を進める過程で浮かび上がった『秘密』——。作者は、ありうべからざる感情を描く天才であるが、本作は話の筋、ビジュアルの面白さ、心理面の豊かさ、読後感の複雑さ、メッセージ性、どれをとっても古典の域に達するほどの完璧な作品である。

 作者は常に、現実にはない世界を、「ロボット」の「人魚」の「クローン」の世界をリアルをもって描いてきた。そのリアリズムの源は、彼女の冷酷さにある。決して御都合主義に流されない、助けない、同情しない。清らかな精神も生きたいという希望も死にたいという願望も積み上げた努力も、現実世界と同じように簡単に何かに押し潰される。時は戻らないし、傷は抱えていくしかない。だからこそ、私達はそこで起こる小さな小さな小さなダイヤみたいな奇蹟に心を奪われるのだと思う。

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紙の本きりのなかで

2002/08/09 00:32

そこで、きづいたことは

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自分の好きな月をメイにみせたい。待合せの日は霧。オオカミの仲間がメイをねらっている。仲間は仲間。メイも大事。揺れるきもちのなかで、必死にメイをまもろうとするガブ。前はヤギの肉が好き。でも「いまは、ヤギが好きっす」。二人の友情はどこへいくんだろう。

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紙の本くものきれまに

2002/08/09 00:28

それは、ひみつの友情

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オオカミの多い場所へ通うメイに忠告をする友人。それも友情。あわててガブをかくすメイの気持ちも友情。かくれるガブの気持ちも友情。改めて気付く。二匹は「ひみつのともだち」。本当はあやうい秘密なのだ。

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紙の本あらしのよるに

2002/08/09 00:16

それは、あらしのであい

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オオカミとヤギは、あらしのよるに出会う。きわどいところで相手の素性に気付かず、会話をかわす。二匹ともかみなりが嫌いだ。とても気が合う。照れて笑い合う。約束をして別れる。合い言葉は「あらしのよるに」。翌日出会った二人(二匹)は一体どうなるの!?

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紙の本照柿

2002/03/11 17:12

気が狂うほどの熱を

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 17の時に初読した。本から登場人物の絶叫が聞こえてきそうだった。熱くて苦しくて気が狂いそうで、あまりに辛くて2度と読むまいと思った。
 26で再読した。自分の中に、熱を、発狂するほどの熱を呼び戻したかった。でも、やってきたのは、むなしさ、悲しさ、疎外感、自分がなにものでもないという怒り、身についた諦め、どこへも行けない閉塞感、中途半端さ、砂を噛むような時間だった。

 8月2日のその日、捜査一課・合田雄一郎の目の前で線路に転げ落ちた中国人の女。それを追いかけていた男。男を追いかけていた女・佐野美保子。美保子と14年前に関係をもった男・野田達夫。雄一郎は駅で美保子に一目惚れし、達夫は雄一郎と兄弟のようにして育った男だった…
 事件は八王子のホステス殺し。賭場で借金を作っていた土井は事件に関係あるのかないのか。謎はその1点のみ。あとは、ひたすらに雄一郎の心のありようが描かれる。
 石と称される雄一郎の内にある激情。しばしば清涼と見受けられる外見とはうらはらに、固い表面の中にある溶岩。それを持てあまし、殺し、噴出させるさまがこれでもかと描かれていて、苦しい。
 夏の熱、溶鉱炉の熱、夕日、照柿、線路に散らばった赤い女の服、雄一郎の同僚・森の発疹、血、赤、赤、赤、赤…。そこに挿し入れられる、美保子の水色のスカート、青いワンピース、達夫の父が描いた群青の三角。散りばめられる、青。熱と色と———

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紙の本人斬り以蔵 改版

2001/12/30 16:13

だってなんか可愛いんだよな〜

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 表題作もよいが、私は『おお、大砲』が大好きである。幕末の壮大な人物列伝の谷間にいる、ちっっっっっっぽけな攘夷志士と、幕府の統治に何の疑問も持たない、ちっっっっっっぽけな藩士の小さな出会いを描く。それも幕末であったし、歴史であったし、現実であったのだ。

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紙の本ドリームバスター

2001/12/24 15:18

まだあるか!

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 この人は一体いくつ隠し玉を持っているんだろうかと、頭がクラクラしてしまう。宮部みゆきという人は、たいがい技の総合アミューズメントパークみたいな人なんだけれども、得意技の「鼻っ柱が空に向かって30度くらい上を向いてる少年」と「異能者(今回は異時空者)」、それから「前向きなせつなさ」を軽〜く小脇に抱えて、今度はスペースファンタジーという新境地にダイブしてくれた。
 ある時空、ある連邦国家直属の「ひみちゅ」の研究機関が行った「ひみちゅ」の実験の結果、意識体だけになった凶悪犯が、時空を超えて我々の世界へ逃亡した——。心の隙間から夢に入り込み、我々の体を乗っ取ろうとする凶悪犯を追うのは、賞金稼ぎ・DB(ドリームバスター)。16歳の少年と師匠のマエストロは「ゆゆゆゆゆん」という奇っ怪な音を立てて飛行するバレンシップに乗り込み、他人の悪夢に「ジャック・イン」する。
 2話目の『ファーストコンタクト』は、Web上(e-NOVELS)で連載・販売され話題を集めた作品でもある。本書はおそらく第1巻であり、いくつもの謎が宝の地図の下に埋まったままの状態で、評価は★★★★だが、宮部マジックによってそれらの謎が解けた時★★★★★に格上げされるのは確実かと思われる。

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紙の本鏡の中は日曜日

2002/01/19 20:10

それにしてもミステリのカラクリはわかったためしがない

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 著者の4作目となる本作を買おうか迷っている方は全国に10万人くらいいるのではないだろうか。逡巡の理由はもちろん3作目の例の“あれ”だと思うが、とりあえず本作読後に○談社ノベルスを新古書店に全部売っぱらってやる! って気にはならないと思うので、ご安心を。

 タイプ的には第1作目の『ハサミ男』に近い。14年前、鎌倉の梵貝荘(ぼんばい・そう)で起こった殺人事件を、14年後、2001年の凶器のように暑かった7月に探偵・石動戯作が追う。実はそれは14年前のその時を最後に姿を消した名探偵・水城優臣が解決したはずの事件だったのだが…
 過去と現在が交錯し、ある理由から言葉と記憶が不如意なゆえに謎を呼ぶ登場人物の独白。非常に推論が立てやすい設定なので、話が進むうちにいくつもの推論が浮かぶのだが、結局はことごとく裏切られてしまった。『ハサミ男』のあの衝撃のラストほどではないが、まずまずのカルタシスが味わえる作品である。

 それにしても3作目は“あれ”だった… いったい作者はどんなローテーションで作品を書いているのか、次回作を買うのにまた頭を痛めそうである。

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紙の本今昔続百鬼−雲 冒険小説

2001/12/24 14:33

妖怪好き好きパワーの原点!例のあの人もゲスト出演で〜す。

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 妖怪好き好きパワー炸裂の多々良センセイと、それに振り回されるフリをしながら、やはり伝説大好き男の俺。自称馬鹿2人組が訪れる各地では、妖怪にまつわる(?)怪事件が…。 特に第4話『古里裏婆』は、おなじみの「黒衣のあの人」がゲスト出演の秀逸作。少なくとも3話目までは、お馬鹿な珍道中だったはずが「あの人」の出現で、舞台の色が一変したのには驚き。京極さんが原点に帰ってきたようで、ホッとする一作です。

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