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霞(Kasumi)さんのレビュー一覧

投稿者:霞(Kasumi)

9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本半落ち

2006/02/18 14:23

身内に冷たい組織と国

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

警察に限らず、上層部とはこんなもの。身内のしでかした罪に対しては大変冷たいのだ。この作品に取り上げられている事件も、もっと親身になって事件に当たれば、最後の最後まで謎とされていた疑問に対しての答えはすぐに得られたはず。一般人が巻き込まれた事件の時には「何もここまで調べなくても」と言うくらいのところまで調べる。それは被害にあった人間やその遺族達の気持ちを慮っての事だろう。「何が何でも犯人を挙げなければならない。真相を究明しなければならない」という信念のようなものが警察関係者をあそこまで熱心に調べさせるのだろう。しかし身内がしでかした罪に対しては、あるべきはずの使命感というものが無くなってしまう。「恥ずかしい。恥をさらしてくれた」という恨み辛みの感情しか湧いてこない。だから「半落ち」という結果になってしまったのではないだろうか。
更にこの作品を読んでいると、日本という国は何と病院に大して冷たい国なのかと言う事も分かってくる。「福祉国家」とは名ばかり。本当に「福祉国家」なら、もっとそれらしい事をするべきではないのだろうか?仕事を休みたくても休みにくい今の現状。それがこの作品に取り上げられている理由であったとしても、10日間という長い休みをまとめて取りたいと言えば良い顔はしないだろう。これが今の日本の姿なのだ。健常者重視の考え方はいい加減止めて頂きたい。先進国でありながら、ここまで「福祉国家」としての機能が働いていない国は珍しいのではないだろうか。世界中の人間が日本という国をどう見ているのか、もう少し考えて頂きたい。誰もが幸せに暮らす事の出来る、お互い誰にも気兼ねせずに優しさの鎖を繋いでいく事の出来る国、それが「福祉国家」であり「先進国」と言えるのではないだろうか。

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今まで想像してきた世界の中で一番色鮮やかな島フィンカイラ

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは一応アーサー王伝説に基づいて作られている物語。この作品に登場する人物はアーサー王伝説に登場する。アーサー王と関わりを持つ前のそれぞれの人生だと考えて貰ったらいいと思う。しかしアーサー王伝説を全く知らなくても全然大丈夫。この物語自体は全く孤立した別の話になっているので、アーサー王伝説を知らなくても充分楽しむことが出来る。むしろこのシリーズを全て読み終えた後で、朝ー王伝説を読むと良いのではないだろうか。その方がアーサー王伝説に登場する人物の過去を思い起こすことが出来、更に作品を楽しむことが出来るのではないかと思う。
この作品に登場する主人公は最初はかなり無鉄砲で自分勝手。しかしそれは彼がまだ子供だから。自分の感情をコントロール出来ないと言うことも、彼が子供だから仕方がないと思ってしまう。その証拠に彼はこの作品の中でどんどん成長していく。本を読み進めていくと同時に主人公の成長も一緒に追うことが出来るので、どんどん先を知りたくなって一気に読み進めることが出来る。主人公の子供から大人へと成長していくこの成長過程が大変読んでいて面白いと思った。
フィンカイラという不思議な島へ行ってみたいと思う。かなり色鮮やかな島らしい。この作品のフィンカイラの説明を読んでいると南国の小さな島を思わせる。私は今まで本を読んでいてその作品の世界を良く頭の中で思い描いてみる。その方が主人公と一緒に旅をしているような気持ちになり、その作品を更に楽しむことが出来るから。ただ、今まで私が頭の中で思い描いていた世界はセピア色かモノクローム。何故ならその世界の色というものの説明が殆どないから。しかしこのフィンカイラは違う。どこがどんな色をしているのか、どんな花がどんな色をしているのかと言うことがこと細かく書かれている。そのおかげで私が頭の中に思い描いたフィンカイラは今までにないほどに色鮮やかな島となった。この作品をこれから読もうと思っている方はぜひフィンカイラの説明の部分を良く読み、そして頭の中で出来る限り思い描いて頂きたい。夢の中にまで出て来そうなほどに素晴らしく美しい色鮮やかな島を思い描くことが出来るだろう。
一応この作品はこれで完結している。しかし謎は多く、この後の作品では主人公が大切な使命を背負って旅をすることになる。主人公自身も完全に成長しきっていない。今後の展開が本当に楽しみだ。

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正しい言葉と意味の理解を

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大変面白かった。そしていかに日本語というものを自分が全く理解出来ていなかったかと言うことがよく分かった。語学というものは大変面白く、一度勉強を始めたらその勉強は一生続くのだととある人から聞いたことがある。その時は「ふ〜ん」くらいにしか思っていなかった。しかしこの本を読んでその言葉の意味がようやく理解出来た。確かに語学という分野は一度勉強を始めたら一生勉強し続けても足りない。何故ならどんどん変化していくから。
最近の若者は新しい言葉を作り出す。しかしこれは最近の若者だけに始まったことではないらしい。昔から新しい言葉を作り出すと言うことが頻繁にあったようだ。その時はその言葉が間違いであっても10年、20年先にはその言葉が正しいと認められると言うことが多々あるらしい。私は英語を勉強している。その勉強の中で、今まで見たことも聞いたこともないような表現方法が出て来ることが多い。外国でも言葉は様々な形に変化しているのだ。日本語だけがいつまでも昔のままの形でいられるはずがない。水は澱むと腐ってしまう。言葉も同じなのではないだろうか。
ただ、新しい言葉を作り出すのなら、その前に正しい言葉とその意味をきちんと理解して欲しいと思う。消えていってしまった言葉の中には大変美しい意味や素晴らしい意味を含んだ言葉もあったはず。そういう言葉はやはり後世に伝えていかなければならないのではないだろうか。正しい言葉とその意味をきちんと理解していれば、新しく作り出された言葉もきっと素晴らしく美しいものになると思う。これは言葉というものを操って生きていく人間の大切な仕事なのではないだろうか。

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紙の本鏡のなかの迷宮 1 水の女王

2005/04/30 15:10

もっと他の生き物のことも考えて上げるべき

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ヴェネチアという国に行ってみたくなる作品。私たちが知らないだけで、案外どこかにこのような不思議な場所があるのではないかと思わせてくれる。どことなく冷たくて暗い雰囲気があるのはやはりこの作品が水と鏡をモチーフにしているからだろう。どちらもファンタジーにはちょうど良いモチーフ。怪しい雰囲気が読者をこの作品に引きつけているのではないだろうか。次々に繰り広げられる謎の光景。その謎の真相が知りたい為にどんどん読み進むことが出来る。時には想像して背筋が寒くなるような場面もあるけれど、これもファンタジーには付き物。こういう雰囲気のファンタジーは読んでいて大変面白い。
主人公の女の子がちょっと生意気なのが可愛い。口調はかなりきつかったり、すぐに誰にでも食ってかかったりする。しかしこれは彼女が育ってきた環境にあるのだろう。決して悪い子ではない。むしろこういう作風のファンタジーの主人公にはぴったりの女の子だと思う。なかなか勝ち気で勇気がある。女の子はどちらかというとヒロイン的な存在になりがち。しかし主人公として大活躍するメレルにはヒロインという役は似合わない。そこが私にとっては読んでいて大変楽しい。
人間がいかに残酷であるかと言うことが浮き彫りにされている作品でもある。人間は自分勝手な私利私欲の為に他の生き物のことを全く考えなくなる。ここに登場する人間たちもそう言う人たちが多い。それに腹を立てるメレルやその周りの人たちの気持ちはよく分かるし、読んでいる私も腹が立ってくる。しかしそれと同時に同じ人間として恥ずかしいという気持ちもある。人間とはいかに自分勝手な生き物なのかと言うことがよく分かる。私たち人間はもっと他の生き物のことを考えて上げるべきではないだろうか。

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科学は確かに魔法かも

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

突然違う世界へ辿り着くという話は大変面白い。分水界という場所にはこのような話を思いつかせるほどの不思議な雰囲気が漂っているのだろうか?この物語の最初の方で分水界に関する簡単な説明が出て来る。日本にもいくつかあるようだが、この作品に登場する分水界は自然に出来たものらしい。水が自然に二手に分かれている場所なんて私はお目にかかったことがない。水は傾斜に沿って自然に流れているもの。それが勝手に二手に分かれて流れていくのだ。確かに一度で良いから見に行ってみたくなる。
面白いと思ったのは異界に行った時の「科学」に対する反応。科学は私たち人間にとっては当たり前のことになっている。しかしもし時間を遡ってずーっと昔に行く事が出来たとしよう。その場所で懐中電灯などを持って行って使ったら、その当時の人たちはどう思うだろうか?「魔法」と思うのではないだろうか。何故ならその知識が全くないから。懐中電灯は乾電池の力で電気を付けたり消したりすることが出来る。その仕組みは学校で教えて貰った。しかしこれらは学校で教えて貰ったから知っているだけのこと。全く知らなかったら何故懐中電灯の電気がついたり消えたりするのか分からないのではないかと思う。「科学」と「魔法」。確かにこの二つは大変似ているのではないかと思う。
気になるのは犠牲が多すぎるという点。これは三部作の第一作目。それなのにかなりの仲間が死んでいってしまう。その犠牲が全く無駄になっているとは思えない。仲間が死んでしまったから、今の強い力に刃向かおうという気持ちが芽生えているようだ。様々な種族が死んでいった仲間の為に立ち上がっていく。それは大変良いことだと思うし、多すぎると思う仲間の死は全く無駄にはなっていない。しかしまだ物語は始まったばかり。何も最初でこんなにも犠牲を出さなくても良いのにと思ってしまう。今後の展開ではもうあまり犠牲を出して欲しくないなぁと思ってしまうのは私だけだろうか?

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あまりの残酷さに驚愕

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

様々な時代を旅するところが大変面白い。時代がころころ変わるところが先をもっと読みたい、という気持ちにさせてくれる。ガストンとルシアが時を超えて様々な時代へ旅するところはとある漫画のあるアイテムを使って旅をしているように思えて面白かった。こんな風に感じた人が他にいるかどうかは分からないけれど…
私は古代エジプトの辺りの話が大好き。その当時、どんな生活をしていたのだろうと良く想像をふくらましたりしている。遺跡関係の話は何でも好きだけれど、特に古代エジプトの時代の話は一番大好き。その当時の話がこの作品には沢山登場するので、そう言う点でも私にとっては大変読みやすく、面白かった。この本を読んでいるとますます考古学というものをもっと詳しく勉強したくなってくる。
古代エジプトはかなり野蛮な時代でもあったと言うことは私も充分承知していた。しかしこの作品を読むとその野蛮さや残酷さが浮き彫りにされて驚愕してしまうところがいくつかあった。その当時、どうしてこんなことがまかり通っていたのか…無知だったからと言えばそれまで。そして信仰の力というものも大きく影響していたのだろう。歴史として今学ぶには大変面白い。しかし当時に行ってみたいとはあまり思わない。この作品を読むと当時はかなり混沌とした世界だったのだと思う。

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紙の本サンウィング

2005/04/21 19:00

目を背けないで読んで頂きたい

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

今回の作品は前作に比べるとかなり暗い。何故ならここでとうとうシェードたちが信じてきたノクターナの意味が明らかにされるから。前作を読んでいて私もてっきりこのノクターナとは素晴らしい女神のような存在なのだと思っていた。そしてそれに関係している人間はきっとシェードたちを助けるつもりなのだろうと思っていたのだ。前作のあの書き方ではそう思っても仕方がないのではないかと思う。しかし…期待はものの見事に裏切られる。
この作品はコウモリからの視点で描かれている。人間からの視点でないところがかなりポイントが高いのではないだろうか。何故なら、今回のこの作品で人間はいかに動物たちにひどいことをしてきたのかと言うことがよく分かるから。「仕方がなかった」では絶対に済まされない。動物好きの人にとってはこの作品を読んで悲しい思いをするのではないだろうか。しかし、これは現に人間がやってきた仕打ちなのだ。同じ間違いを二度と繰り返さないように目を背けずに読むべきだと思う。今までやって来た過ちをきちんと認識し、繰り返さない為にはどうすればいいかを考えることが大切だと思うから。
さて、今作品でとりあえず一段落する。さすがにこの作品の話の最初の方が真っ暗なだけあって、最後にはコウモリたちにとって大変明るい未来が広がっている。この明るい未来がせめてもの救いだろうと思う。最後の辺りはかなり展開が早いのですいすい読み進むことが出来るだろう。早く次の作品を出して頂きたいものだ。

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ドイツを震撼させた意味は読めば分かる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この諸悪の根元は一体何がしたかったのだろうか?と言うのが率直な私の感想。この諸悪の根元は人間の心の中にある一番弱いところにつけ込み、そこからどんどん自分の力を発揮していく。心の弱い部分につけいると言うところは人間が考えるところの悪魔そっくり。しかし、これはとても悪魔とは言えない。何故ならやっていることはよく考えてみると悪魔よりもひどいことのような気がするから。それでいてこの諸悪の根元は正体が正体だけに、一体何がしたかったのかがさっぱりわからない。
ここに登場するある人の態度とやり方には賛成出来ない。その人のことを立派だと思う人もいるだろう。確かにこの人はやるべきことをやり遂げたのだから。しかももう同じ悲劇が起こらないように確実に。しかし何故もっと早くに手を打てなかったのかと思わずにはいられなかった。正直言って考えが甘すぎると思う。その甘い考えの為に大変な犠牲が払われたのだから。もっと先のことまで見越してやっておかないと、後で飛んでもない犠牲を払わなければならないと言うことなのだろうか。
これは夢のあるファンタジーではない。ドイツ国内ではこの最終巻を読んで衝撃を受けた人が多かったのだとか。その理由は読めば分かる。確かにこの終わり方は衝撃を受けるだろう。謎がどんどん解けて行くに連れて、顔から笑みが消えるなんて作品はこれが初めてだ。大抵ファンタジーと言えば謎が少しずつ解明されてくると、なるほどと納得することが多い。しかしこれはそうではない。謎が一つずつ解明されていくと、その度にだんだん暗い気持ちになる。私は最後まで読んでかなり落ち込んだ。こういう終わり方で良いのか?と思わずにはいられなかった。この終わり方を面白いと思うか、それともショックを受けるかはその人次第だろうと思う。私はショックを受けた。

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紙の本鏡のなかの迷宮 2 光る石

2005/05/03 19:01

テーマは自分勝手?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

今回の作品は前回とはかなり違う。沢山の裏切りがあるから。ただ、悪い裏切りというわけではない。みんながみんな、自分勝手な考えで別の方向へ行こうとしているからこういうことが起こるのだろうと思う。もっとお互いに心を開いてよく話し合えば、このような食い違いが起こることはないのにと思わずにはいられない。確かに言えないこともあるだろうけれど、根本的な目的はただ一つ。それはヴェネチアを守る為。その為にはお互いに協力し合わなければならない。協力し合うにはやはり本当のことを仲間に打ち明けるべきだろう。
更にたった一人の自分勝手な行動に周りの生き物全てが巻き込まれているという感じを受ける。大将がどうしようもない頭の持ち主だと、下の者や周りの者が大変苦労すると聞いたことがある。今回のこの作品はその最たるものではないだろうか。たった一人の自分勝手な考えと行動のせいで、メルレたちが巻き込まれてしまっていると思われてならない。どこの世界にでもこういう人はいるわけで、こういう人に限って自分が実は大変悪いことをしているのだとは全く気付いていない。タチの悪い人間である。
この物語の最後ではある謎の一部が垣間見える。それはメルレの持っている鏡にまつわる謎。多分私の考えは間違っていないと思う。しかしこの作品を最後まで読んでみるまではそんなことは考えもしなかった。と言うか、あまりに作品の展開が早いのですっかり忘れていたとも言えるけれど…1巻に比べると内容はかなりスピーディー。どんどん先が知りたくなって一気に読んでしまうことが出来るだろうと思う。

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