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  3. 依田 憲枝さんのレビュー一覧

依田 憲枝さんのレビュー一覧

投稿者:依田 憲枝

33 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本病気の地図帳 新版

2001/02/10 00:15

病気を知るには,その病気の全体像を知ることが大事。病気の原因,症状,進行が一目でわかる概説書

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「病気の特徴をもっとわかりやすく表現してほしい」といった要望に応え,従来のカラーイラスト・図版をさらに端的で正確に描き直したというだけあって,ビジュアルは非常に充実している。病気のおこり方や病気におかされた患部の状態が,より実感できるように工夫している。
 普遍的で重要な病気の基本的な特徴を理解してもらうのが,本書の一番のねらいだ。解剖学,生理学,病理学などをベースに,解説文には最新の医学情報を反映している。がん,狭心症,心筋梗塞,糖尿病や,免疫・アレルギーの病気,痴呆,エイズなど代表的な疾患を100以上網羅。各疾病は見開き単位でまとめられ,原因や病態生理,病理像,症状,予後,合併症,類似の病気との違いなどが要領よく理解できるよう編集され,関連する病気については参照ページが載っている。がんについては,主な転移先とその割合などのデータも掲載し,発生と転移のしくみも詳しく解説している。
(C) ブッククレビュー社 2000

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白内障・緑内障や眼精疲労などさまざまな目のトラブルの症状,原因,治療について詳しく図解した本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 目の異常を訴える患者が低年齢化し,眼精疲労や生活習慣病の合併症としての目の病気が増えている。本書では,まず目の機能について触れたあと,ものがぼやける,かすむ,ごろごろとした異物感の痛みやかゆみ,充血や腫れといった異常を知らせるシグナルを挙げ,そのことから予測される病気を示し,放置せずに専門医に受診するよう勧めている。
 糖尿病網膜症については,治療法だけでなく効果的な運動など生活習慣病の予防法も述べている。代表的な目の病気である白内障や緑内障は,特に詳しく解説。原因や症状,手術などの治療について,専門的になるところもイラストを多用してわかりやすく説明している。さらに,覚えておきたいコンタクトレンズの知識やパソコンから目を守るための環境の工夫,疲れ目の解消法など現代の生活に密着した情報も収載。いつまでもきれいにものを見つづけ,病気のシグナルを見落とさないための,目の健康管理に本書が役立つだろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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医学研究の先端で見直されている免疫力を高める野菜を取り上げ,有効成分を効率よく摂れるレシピを紹介

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 野菜に含まれるフィトケミカル(免疫力を高める物質)に注目が集まっている。本書は,フィトケミカルを含む野菜を紹介するとともに,それらを有効に摂るための調理法や食品の組み合わせによる相乗効果を考慮して,レシピを作成した。たとえば,熱を加えないコールスローなら,キャベツのビタミンUを効率よく摂取できる。大豆とにらに含まれるビタミンB群は相乗効果で骨の改善に役立つ。このようなアドバイスが赤字で記されているので,ポイントが一目でわかる。
 本書の構成は3部に分かれる。第1部は,米国の国立がん研究所が発表した「デザイナーフーズ計画」から,大豆やニンジンなど日本人の食生活に合わせた食材をリストアップ。第2部に大根などに含まれる辛み成分のイソチオシアネートや,香りの強いにらなどに含まれる硫化アリルなど免疫システムを活性化させる野菜類を,第3部に話題のβグルカンを含むきのこなど,食物繊維を含む食品を取り上げた。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ペットの高年齢化で必要性が増している介護について,豊富な情報を揃え,知りたいことがわかる本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書で取り上げているペットの介護は「ハンディキャップを持っている小動物に対して,どのように生活を維持させていくか」に絞っている。介護法と合わせ,予防医学も含め必要な知識を得るのに役立つ実用的な本だ。介護には日常的なケアや努力が必要だが,飼い主の日常生活が保てる範囲で行えることを第一条件に挙げている。飼い主ができる最大の介護とは,ペットの苦痛や不快さを少しでも和らげることである。
 家庭でもできる介護とケアの基本として,中型犬以上の寝たきりで注意したいじょく瘡(そう)のケア,胴長・短足の犬に多い椎間板ヘルニアになったときの抱き方,グルーミングなどの体の手入れ法,錠剤や液剤の飲ませ方から目薬の上手なさし方まで,図や写真を用いて具体的でわかりやすく解説。食べもの重要性も説き,上手な食べさせ方や健康を守る食事の基礎知識は参考にしたい。成長段階に合わせた食べものが健康維持に欠かせないのは人間と同じ。健康管理のチェック法では,毎日の行動を観察して病気のサインを見逃さないことだ。目,鼻,足や体毛などに見られる症状を列記した。チェックテストでは痴呆症を見極めることができる。さらに長生きしているペットの実例を紹介し,生活や世話の仕方から長寿の秘訣(けつ)を探る。
 ここ数年,よく聞かれるようになったペットロスについては,その悲しみからの立ち直り方,ペットロスの体験者の声を掲載。ペットの死を正しく受け入れ,理解ある人に話を聞いてもらうことが立ち直りの良策だと助言している。
 ペットに長生きしてもらうためには,信頼できる病院を見つけることも大切。また治療は保険外なので,人間と比較するとかなり治療費が高額になる。インフォームド・コンセントが徹底しているか,症状や治療法だけでなく診療費など不明な点にきちんと答えてくれるかが,良い病院を見分けるポイントになる。飼い主も獣医任せにせず,知識や情報を積極的に得ることを勧めている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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食中毒に関する正しい情報を伝え,無知による食中毒の発生を防ぐ。清潔・不潔の概念がよくわかる本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は近年の“清潔志向”に警鐘を鳴らし,菌を敵視するのではなく,うまく折り合いをつけながら生活すべきだとしている。
 第1章「菌って何だろう」では,菌についての誤解を一つひとつ解いている。菌が繁殖する条件をつくっているのは人間なのに,善玉菌・悪玉菌という分類は人間の勝手である。菌によってはときには悪玉でも,あるときは善玉で有益なこともあるからだ。また,悪玉菌だからすべて殺してしまおうと強い薬を使えば,やがて菌は薬に耐性を持つ。薬が効かなくなるとさらに強い薬を使う。この悪循環が抗生物質が効かない菌を出現させている。本来,人間の体には食中毒を防ぐ防御システムがあり,これを維持すれば抗菌グッズや強い薬に頼らずにすむと著者は述べている。
 第2章「食中毒はなぜ起こる」では,「におわないのが危ない!」と警告。臭い,色が変わる,酸っぱくなるなど傷んだ食べ物が食中毒を起こすと思いがちだが,傷んだ食べ物でなくとも食中毒になるし,その原因もさまざまだ。食中毒は五感では判断できない。ここでは食中毒防止には知識が必要であるとして食中毒をきちんと定義し,食品の取り扱いについても触れている。食中毒を起こす菌がどこにいて,どうなると危険になるかを知っていれば,食中毒は防ぐことができるのだ。
 第5章では菌とのつきあい方を具体的に記述。まず食中毒予防の基本である手洗いを詳しく説明し,衛生学的な手洗いの方法をイラストで紹介した。食品関係や医療従事者以外の人にも手洗いの重要性を示していることは意義深い。さらに家庭での食中毒予防のポイントとして食品の購入・保存・調理段階の注意点や,実質的な衛生として整理・整頓・清掃の徹底も述べている。
 語りかけるような文体で書かれているので読みやすく,難しそうな内容も大切なことは繰り返し述べることで理解を助けるなど,専門的な情報を身近な知識としてとらえるための工夫もみられる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ある日,突然倒れたらどうするか。高齢期のさまざまなトラブルに対処できるよう,その手掛かりになる本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 長く生きることよりも,健康に留意しつつ,どのような生き様で人生を全うするか。高齢者医療の現場に立つ著者が,患者例をあげながら,老年期の慢性病への対処法や終末医療のあり方を問う。定年後の第二の人生設計と同時に,幕の引き方も忘れるべきではない。治療の選択を医療者任せにせず,意思表示もできない状態を想定して自分の最期を考えることは非常に重要である。医療技術の発達で簡単に死を迎えにくくなった現在,どのように最期を迎えるか,この本を通して考えさせられるだろう。
 本書では,生活の質を脅かすさまざまな合併症を引き起こす糖尿病と,高齢者が多く発病する痴呆症を詳しく取り上げている。症状が似ているため,痴呆症と誤診されやすい抑うつ状態,薬の副作用,慢性の低血糖状態,せん妄状態(意識障害),慢性硬膜下血腫についての記述もある。これらは治療すれば治ることを,家族だけでなく医療関係者も正しく認識する必要があると指摘している。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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臨床現場で糖尿病患者からよく受ける質問を,全116問収載。より具体的に患者に説明するための参考になる

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 医療現場で患者から受ける質問は,教科書に書かれていないパターンが多い。ライフスタイルは患者によって異なるので,患者の生活に合わせた個別指導が必要だが,医療スタッフにとって臨床のヒントになるのが本書である。患者やその家族からの声を忠実に再現し,できるだけ症例を基にした答えを載せている。それぞれの質問には医療スタッフの模範解答を示し,療養指導に必要な知識と技術を解説。さらに,ポイントとして質問者に伝えるべき事項が明確にされているので,使いやすくなっている。
 まず糖尿病がどのような病気か,インスリンの作用についても回答する。検査結果,治療の目標を述べた後,食事療法,運動療法,薬物療法に触れ,それぞれの治療の意味と目的を丁寧に説明する。食事記録の書き方,献立と盛りつけ方や外食指導はより具体的に方法を示し,インスリン療法に関しては多くのページを割いた。合併症は網膜症,腎症,神経障害などを解説している。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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超高齢化社会に向け,効率的で安心かつ質の高い医療の提供のために,医療制度の目指すべき方向を探る

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 老人医療費の増大,経済の低迷による保険料収入の伸び悩みなど,医療制度をめぐる状況は厳しい。超高齢化社会を目前に控え,国民が安心して生活するためには,良質で効率的な医療の確保と安定した医療保険財政が不可欠だ。
 本書は国民生活に密接に関係する医療制度の現状や課題を考える資料である。データや図表を多く用いているので説得力があり,目で見てもわかるようにまとめられている。
 まず,我が国の医療制度,医療費,医療保険制度,医療法集体系,薬価制度,医療提供体制の現状を把握し,課題を明確にする。次に,医療制度改革の視点について,特に高齢者医療制度の改革を中心に述べる。老若の世代間,制度間の公平な負担の実現も今後の大きな課題である。最後に,医療保険制度の将来像として,介護保険制度や年金制度との関係を考える視点と,今後の保険者のあり方を考える視点から,国民に信頼される持続可能で安定的な医療保険制度の構築を探る。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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病気別・症状別に必要な,ビタミン・ミネラルがわかる事典。効く食品・食べ方で予防に役立つ処方箋付き

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 ビタミン・ミネラルは,あらゆる病気を治す魔法の薬ではない。しかし,その治癒力補助効果については,最近でも重大な発見が報告されており,科学的な実験でもその効果は証明されている。
 消費者は具体的な情報を知りたがっている。例えば,β−カロチンはどうやって摂取すればよいか,疲労気味のときはどんなビタミン・ミネラルが必要か。本書を読めば,これらの知りたいことがよくわかる。米国の最前線で活躍する数百人の医師や研究者にインタビューし,期待できる効用,安全性,1日当たりの摂取量などがわかりやすくまとめている。本書は,必要な栄養素をサプリメントで補うことが習慣化されている米国人向けに書かれたものだが,栄養補助食品が普及しはじめている日本人にとっても大いに役に立つだろう。
 内容は大きく2つに分かれる。「ビタミン編」は,14種類のビタミンと17種類のミネラルについて,成分の効用だけでなく安全に用いるための注意事項を述べ,所要量,含有量が多い食品を併記。さらに,体内のビタミン・ミネラルに悪影響を及ぼす薬剤一覧も掲載している。
 一方,こんなときにはなにをとればいいかがすぐわかるのが「病気編」だ。本書は88の症状を載せている。かぜ,不眠や下痢といった日常起こりやすい症状や,日焼け,シミ,物忘れ,太りすぎ(肥満)や老化などの気になる症状から,がん,糖尿病,心臓病,骨粗鬆(そそう)症やぜんそくまで,幅広く取り上げている。
 各症状別に,なぜそのような症状が起こるか原因を述べた後,なにを,どのようにとればよいかについては,効く食品,効く食べ方として記し,1日の所要量と注意事項が処方箋として見やすくまとめられた。また,大気汚染から身を守る,タバコの害を抑える,先天異常を防ぐ,手術後の治りを早めるといったことまで触れているのも興味深い。具体的な症状ではないが,「免疫機能と栄養」として免疫力を高める処方箋も付け加えられている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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臨床医として糖尿病患者を長年診てきた著者が,40の症例をもとに糖尿病との向き合い方・付き合い方を説く

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 著者は,臨床医の経験から「症例にこそ真実がある」という。糖尿病治療は,習慣病という病気の特性上,医療側の一方的な押しつけではなく,患者主体の治療法でなければ結果を出すのは難しい。そのためには,医師と患者の信頼関係を構築することが大切。いきなり食事指導に入るのではなく,日常的な話から問題点を聞き出すことが治療の第一歩で,多様な症例から医師がどのように患者にアプローチしているかが,本書でよくわかる。
 治療を実行する場合,患者側に仕事や飲食欲求などに絡んだいろいろな障壁がある。そのとき,立ち止まり,考え,思いをめぐらせ(リフレクション),心の揺らぎをコントロールしながら,可能な範囲でよりよい選択をすること。患者がその障壁を乗り越える自己管理能力を高めること(エンパワーメント)に,治療効果を上げるカギがある,という。食事療法など糖尿病治療の基礎知識だけでなく,最近の治療方法などについても触れられている。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本からだのしくみ

2001/02/10 00:16

健康の増進と疾病予防のために,知っておきたいからだのしくみを,読んで,見て理解できる本

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 各項目とも最新の医学情報とともにイラストを多用。器官の構造図や機能を表す模式図をふんだんに使うことで,読むだけでなく見ても理解しやすいように構成されている。
 各器官の解説は,構造と働きを中心にまとめられた。「脳と神経のしくみ」のうち,自律神経のしくみやニューロンが信号を伝えるしくみといった難しい事柄も,図と照らし合わせることでわかりやすくなっている。また,動脈と動脈硬化,アルコールと肝臓,アレルギーのしくみなど,疾病についても触れている。章末のコラムでは,最近よく目にするサプリメント(栄養補助食品)を取り上げた。
 本書が他のからだのしくみを解説した本と異なるのは,「肥満と体重調節のしくみ」について掲載している点だ。レプチンというホルモンが食欲を抑制し,エネルギー消費を増大させて体重を調節していることや,肥満関連遺伝子の存在など遺伝子の研究で肥満のメカニズムが明らかにされようとしている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本代替医療ガイドブック

2001/02/10 00:15

代替療法,補完療法の安全性と有効性を解説。治療法を選択する確かな目を養うのに役立つ本

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 現在,主流医学以外の治療法が多数行われているが,代替療法や補完療法は,もっぱら健康と幸福の維持に用いられるものである。病気が治るという主張を鵜呑みにして,本当に必要な主流医学による治療が後手に回っては,かえって有害にもなりかねない。
 ちまたにあふれる治療法のうち,信頼できる治療法を見分ける指針となるのが本書である。著者は,治療法の内容,治療家の主張,よりどころとする理論や考え方を述べ,さらに現在までの調査状況と,その治療法に何が期待できるかを説明し,中立的な立場で安全性や有効性に関する情報を提供している。理論的背景のない治療法には,はっきり警告を発している。天然であることは必ずしも安全ではないこと,抗酸化ビタミンの補助食品は決して食べ物そのものの代わりはできないなど,我々の間違った認識を正してくれる。一方,音楽療法のように客観性があり実用的な治療については,その根拠を詳しく解説している。
(C) ブッククレビュー社 2000

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最新の医薬品情報に基づいた服薬指導のノウハウを集約。薬剤師の日常業務に役立つ情報を収載した

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 本書の中心である「日経DIクイズ」は,ケーススタディーの形式をとっており,『日経ドラッグインフォメーション』に掲載されたクイズ40題に,書き下ろしの10題を加えた計50題。「小児でも比較的安心して使える解熱剤」「H.ピロリ陽性胃潰瘍患者への抗生物質の処方」「カルシウム剤とカルシウム拮抗剤の併用」など,具体的な症状を取り上げて詳細に解説。患者の服薬指導はどうあるべきかを考えるのに適している。
 クイズの回答のほかに,「こんな服薬指導を」というアドバイスもある。より業務の参考となる情報として,使用目的や使い方を患者に理解させるための「非経口剤の服薬指導のコツ」や,医師自らが処方を解説した「医師が処方を決めるまで」も掲載している。
 調剤報酬改訂で,これまで以上に服薬指導の中身が問われるようになった。患者一人ひとりに合った情報を的確に選択し,わかりやすく説明するために,本書は大いに活用できるだろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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不老長寿を求めて,生きること,老いることを徹底追究した最新の老化研究レポート

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 「長生きしたい,しかも元気に」という人間の永遠の願いをかなえるべく,現在,長寿研究だけでなく,老化防止研究も並行して進められている。もし“長寿遺伝子”が発見されれば,その役割を真似た薬が開発できるだろう。
 どんな細胞にも分化できる胚性幹細胞(ES細胞)を使って臓器そのものを作り出す解決法は遠い将来の話としても,傷ついた組織の修復に限ればずっと現実味があるし,人工装置と細胞を組み合わせたバイオ人工臓器も開発中だ。長寿の行く手を阻む病気の一つアルツハイマー病は,治療薬の開発だけでなく,将来は早期予測が可能になるかもしれない。しかし,実験室では効果が確認された厳しいカロリー制限や抗酸化物質が,人間にとって本当に有効かという疑問は未解決である。
 楽しく豊かな老年期を過ごすには,精神面での充実も必要。100歳以上の人々に聞いた長生きの秘訣は「前向きな思考」だった。脳の若さを保つ研究にも大いに注目したい。
(C) ブッククレビュー社 2000

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EBMの考え方を大腸がん検診に導入するという新たな視点から,検診の問題点や疑問点を整理,解説

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 わが国では大腸がんの死亡率が増加傾向にあるが,早期発見し治療すれば完全治癒が得られることから大腸がん検診の有効な方法が研究され,今やほぼ確立された。しかし,その精度管理や合理的な精検方法など,積み残された問題は多い。
 Evidence Based Medicine(EBM)は本来臨床医学に向けられた用語であるが,本書は,がん検診においてEvidence Based Mass Screening(EBM)としても通用するのではないかとして,EBMの手法を用いて大腸がん検診を解説している。これは1999年に行われた第19回大腸集検研究会でのパネル・ディスカッションの内容に加筆したものである。
 最良の医療行為のためには適正な診断が不可欠である。第1章では,「なぜ大腸がん検診は便潜血検査を用いるのか」「小さな腺腫は放っておいてもよいのか」「本当に大腸がん検診は大腸がんの死亡率を下げているのか」などの問題を提起し,根拠となるデータを示しながらEBMの考えに基づいて丁寧に検証している。大腸がん検診はがん検診の中でもこれまで多くのevidenceが示されてきたが,さらに客観性の高い研究が期待される。また,「検診と発がん予防指導を組み合わせた大腸がん対策の展望」として大腸がんの予防策を提案している。
 本書のもう1つの特徴は,大腸がん検診における医療訴訟を取り上げていることだ。第2章では,注腸造影検査の精度と見逃し例や大腸内視鏡の検査に伴う偶発症について説明しているだけでなく,過去の裁判を3例掲載した。法的な物の見方を解説して臨床医としての注意点を細かく示しており,医療訴訟を防ぐ心がけとして大いに参考になるだろう。このような医療事故を防ぐための4つのポイントを挙げており,EBMを実践するには最新の医療知識の取得が必要であること,インフォームド・コンセントの重要性などが述べられている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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