MIFさんのレビュー一覧
投稿者:MIF
ダンジョン飯 1 (BEAM COMIX)
2015/01/19 09:03
新機軸ファンタジー
22人中、21人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ファンタジーコミックの王道と言えば、勇者が仲間を集めて世界を滅ぼそうとしている巨悪と対峙する冒険モノなわけだが、本作は「料理」がテーマ。
街なら酒場や宿屋で食事できるだろうが、交通手段の発達してないかの世界じゃ冒険は徒歩や馬車なので、最低でも数日の野宿は必須であり、ましてやダンジョン潜り型の冒険劇じゃ補給もままならないはずで、潜ってる間はずっと携行食なのか?って疑問は基本置き去り。
だったら、かの世界で「現地調達」したっていいじゃないかと着目したのが本作品。
モンスターの捕獲法、調理法もしっかりフォローされていてレシピ本としても側面もあるので、万が一ダンジョンに潜ることになったとしてもこの一冊があれば安心。
かつて魔法少女と悪は敵対していた。 3 (ガンガンコミックスJOKER)
2016/03/24 09:17
故・藤原ここあ先生の絶筆作品
13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2015年3月31日に死去された藤原ここあ先生が直前まで連載されていた「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」の未コミックス化部分がリリース。
残念ながら絶筆作品となってしまったため話数が少なく、巻末には藤原ここあ先生が当時14歳だったころにマンガ賞へ投稿した作品も収録されているが、それでもコミックスとしては十分なページ数には至っていないが、物語としては白夜とミラが大変幸せそうな雰囲気で終わっており、変に煽るような引きではないのが不幸中の幸いなので、後は読者が各々想像を膨らませて完結させれば良いのではないかと思う。
当然、藤原ここあ先生に二人の結末まで書いて欲しかったという未練は残るが、少なくとも消化不良でもやもやすることなく止まっているので、二人のイチャラブはこのまま永遠に続くのかも知れないなぁと妄想してればいいのだ。
悪役令嬢転生おじさん 1 (コミック)
2021/02/19 16:06
はやりの転生モノなんだが
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
まぁはやりの転生モノではあるんだが、乙女ゲーの悪役令嬢に転生したその中身が成人した娘がいるような「おじさん」。
酸いも甘いも経験してきた人のよさげなサラリーマンおじさんがちゃんと悪役令嬢こなそうとするけどちょいちょい親目線でメインヒロインに同情してしまって悪役になりきれないとか、ビジネスマナーが勝手に貴族儀礼に変換される便利チート駆使していつの間にか評判が上がっていくとか。
これ、そのうちおじさん令嬢に恋愛要素絡めてくんのか?
葬送のフリーレン VOL.1 (少年サンデーコミックス)
2020/12/23 17:33
勇者が世界を救ったあとのお話。
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
女エルフの魔法使い・フリーレンは、人間族の勇者・ヒンメル、同じく人間の僧侶・ハイター、ドワーフ族の戦士・アイゼンと10年の時を共にした末に魔王を倒して世界を救う。
王都に凱旋したそのときちょうど、50年に一度発生するという流星群を見る。
50年後にまた皆で流星群を見ようと約束しパーティは解散、約束通り50年後に流星群を皆でみるため仲間の元を訪れる。
永遠に近い寿命を持つエルフのフリーレンに対して定命のヒンメルやハイターはすっかり年老いて間もなく天寿を迎えつつあり、エルフほどではないにせよ長寿のドワーフであるアイゼンも確実に衰えていた4人はが再会を果たして流星群を鑑賞する。
その後ヒンメルの死に際してフリーレンは仲間と過ごした10年が当時は永遠の中の10年というわずかな時を共にしているだけで深く知ろうとしなかったがために、ヒンメルのことをなにも知らない・知ろうとしなかったことを悔やみ、ヒンメルや生間を、人間を知るために仲間と過ごした10年の足跡を辿る旅に出る。
ファンタジー冒険モノなら魔王倒して大団円ってなもんだが、この作品は魔王を倒したあと世界がどうなっていくのかを永遠の命をもつエルフの視点から描かれている。
フリーレンの旅がすすんでいくごとに仲間との絆が明らかになっていき、緻密な世界感もあってフリーレンがその絆をどう感じていくかも楽しみ。
ちはやふる 31 (BE LOVE KC)
2016/03/14 14:26
【ネタバレ】直接対決
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
健闘むなしく準決勝で富士崎高校に敗れ連覇を逃した瑞澤高校。
「終わった」と落ち込む部員達に、宮内先生は「まだ終わっていない、3位決定戦でまだかるたできるんですよ」と、三年生最後の試合に千早、肉まん君、机くん、カナちゃんの4人を送り出す。
3位決定戦の相手はひょろくん達北央学園に敗れた、新の創った藤岡東。
一方、周防名人の撮影に同行して大阪に来ていた太一は、帰宅しようと新幹線に乗って母親に電話したところ、朝出かけた太一が大会へ向かったと思い近江神宮へ来ていて瑞澤の状況を告げられる。
折しも新幹線はちょうど京都へ到着するところだった。
千早の瑞澤と新の藤岡東が対戦する3位決定戦、お互いに惹かれ合うように決まった対戦オーダーは千早と新の先鋒直接対決。
神がかったように新を圧倒する千早。
一番端で行われている先鋒戦にもかかわらず、瑞澤メンバー全員の状況を把握しメンバーに声をかけていく千早の集中力は会場に駆けつけた太一の存在にすら気がつかなかった。
新率いる藤岡東に全員勝利を収め、大会を3位で終えた千早たち。
千早、新、太一のすれ違っていた道が、またふたたび絡み合ってくるのか?
恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)
2015/04/14 11:27
冴えないおっさん店長の青春復活?
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
17歳女子高生に押し切られる形でデートすることになったオッサン店長、年齢差に戸惑いながらも過去の青春時代を思い出すような描写もあり、店長や大人としての立場との葛藤が見て取れる。
店長の自宅、書斎には散らばる原稿用紙や本棚一杯の文学作品があり、夢を諦めきれず足掻いているのと、離婚し子供の養育費などを捻出するためにファミレスの雇われ店長に収まっている状況を想像させる描写。
ファミレスの同僚なども絡まって複雑な状況になってきたが、2人の仲に進展はあるのか?
世界で一番美しい深宇宙図鑑 太陽系から宇宙の果てまで
2016/02/17 14:02
見れば見るほど
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
フルカラーの天体写真や想像図と、単なる説明文にとどまらず多方面への広がりをみせる解説文に魅了されること請け合い。
うっかりこの図鑑を開いてしまうと小一時間なんてあっというまに過ぎててびっくりする。
専門家ではないただの小市民の感想は、「天文学ってすげぇなぁ」「宇宙って不思議だなぁ」「規模がでかすぎて全然実感できねぇ」とかそんなのばかりだけど、いま自分を照らしている太陽の光でさえ8分ちょっと前の光だとか言われると、星空に浮かぶ何万・何億光年先の星たちは実はもう今現在存在していない可能性だってあるんだなぁ。
これだけスケールが大きくなると、単なる物理現象の集合体の奇跡で片付けるには無理があって、インテリジェントデザイン論に傾倒したくなる気持ちもわかる。
恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)
2015/03/19 15:57
17才の女子高生が好きになった人は冴えないファミレスの雇われ店長(オッサン)でした
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
あまり感情表現が得意ではない、クール系美少女17才女子高生が想いを寄せているのはバイト先であるファミレスの雇われ店長だった。
なぜ冴えないオッサンに想いを寄せているのかといえば、ファザコンだのオッサン好きな性癖とかいう単純な理由ではなく、彼女が自宅から近くもない辺鄙な場所にあるようなファミレスでバイトしている事にも関連している。
ただ感情表現が苦手なため、店長は彼女の好意には気づかずジェネレーションギャップもあってむしろ嫌われていると思っているが、彼女の盲目的な想いは募るばかりで更衣室に置いてあったシャツの匂いをかいだりとフェチ要素もあるような。
巻の終盤ではなぜ彼女が店長に想いを寄せてこのファミレスでバイトを始めたかが徐々に明らかになっていく。
○○なメイドさん 1 (FUZ COMICS)
2021/01/22 15:12
オン/オフはきっちり
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
大学生(御曹司)のマンション?に住み込みで働くメイドさん。
仕事はきっちりこなす有能メイドだけど、住み込みなのに17:00が定時で残業しない主義なので、時間になったらお茶くみは拒否するしご主人様の横に座ってタバコは吸うしでやりたい放題。
ご主人様もご主人様で勤務時間外には自らメイドさんに珈琲入れてあげたりとおおらかで抜けてるんだか出来るヤツなのかつかみ所の無いカンジで。
2人ともまだ主従関係の線引きがあるなかでの信頼感みたいな雰囲気だが、ずっとこの線引きを維持してくのか、どちらかがあるいはお互いが意識し始めて崩れていくのか。
出来ればこの曖昧な主従の線引き残したままってのを暫く見ていたいなぁ。
うるわしの宵の月 1 (KCデザート)
2021/01/06 06:24
二人の「王子」の物語
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
宝塚系女子の「王子」と本家イケメン「王子」が出会う物語。
恐らくは初めて王子ではく「お姫様」扱いされてこの先いったいどうなっちゃうの?
チ。 第1集 地球の運動について (ビッグコミックス)
2020/12/24 16:55
天動説と地動説
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
教会の公式学説に異を唱える者は異端者として裁かれる時代。
地球は丸くなく天の星々が地球の周りを回っていると考えるのが当たり前のなか、星の研究に命を賭けて死すらも厭わずただひたすらに真理を追い求める男達の話。
天動説だと言ってるのに「地球」という単語を当たり前のように使ってるのは何とかならなかったのか…とは思うがまぁそれはそれ。
ちょっとグロいというかエグい描写が多いので読む人を選ぶとは思うが、それだけに歴史のなかの「リアル」を肌に感じてしまう。
異世界食堂 1
2015/11/09 17:26
扉の向こうから異世界のお客さん
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
洋食「ねこや」にはとある秘密が。
それは毎週土曜日は店の扉が異世界とつながり、様々な客が「未知の味」を求めてやってくるということ。
異世界とはいわゆるファンタジー世界のことで、訪れる客は商人や剣豪、高貴なお姫様等の人間だけではなく、エルフやドワーフ、リザードマン、はたまたドラゴンなどもやってくるという。
概ねファンタジー世界の文化レベルは中世くらいってのが相場でして、その時代の連中がタイムスリップしてきて現代の文化に触れたらどうなるのかってありがちな命題にファンタジーを練り込んで触れる文化も街の洋食屋メニューに特化したのがプラス。
洋食を提供する店主(現代人)も文化浸食に関しては結構ゆるゆる…というかなにも考えていないので、平気でお土産持たせたり向こう側の食材を輸入して自分で食べてみたり。
ヤマノススメ Volume11 (EARTH STAR COMICS)
2016/03/14 14:35
進路がテーマ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
今巻はここなちゃんとかえでさんの2人がそれぞれ進路に悩むシーンもあり、あおいやひなたも進級・クラス替を控えて悩むといった青春場面がてんこ盛り。
あおいは、あまりなじんでるとは思ってなかったクラスメートに天覧山への引率を任命されたり、バイト先に立ち寄ってお菓子貰ったり、展覧山で集合写真撮ったりして普通に友だちづきあい出来てるじゃん。
鍋割山のエピソード、鍋割山には登ったことないけど、自分の実家のそばなのでいつかは登って見たいかも、と思ってたので出てきてうれしい。
月刊少女野崎くん 7 (ガンガンコミックスONLINE)
2015/12/24 14:27
【ネタバレ注意】進展した…のか?
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
野崎くん×千代ちゃん…特に進展無し
堀ちゃん先輩×鹿島くん…特に進展無し
若松くん×ローレライ…若松の告白によってうっすら進展
みこりん…相変わらず一人
なんと言っても今回の主役は若松くん。
ローレライにうっかり告白してローレライの可愛い一面発見し、一歩前進。
ただし未だにローレライの正体が瀬尾だと言うことはわかってないようだがこの巻ではその辺の設定関係が一切出てこないので作者がこの辺に言及する木があるかどうかは不明。
作中に糸電話が出てくるが、糸電話は音声を振動に変換して伝達する仕組みなので糸がピンと張られてないと聞こえない…はずなんだが、たるんだ状態に見えるのに会話が成立するシーンがあり、実は超技術を使用した糸電話型トランシーバーの可能性有り。