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やきとりさんのレビュー一覧

投稿者:やきとり

85 件中 31 件~ 45 件を表示

電子書籍

電子書籍新装版 ハゲタカ2(上)

2015/11/24 18:21

前巻以上にスケールアップした鷲津の活躍(暗躍?)

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高度成長期に日本を引っ張ってきた名門と呼ばれる大企業が力を失い、それを後発の優良企業が統合ばなしを持ちかけて吸収合併しようとするが、政府の横槍、経営層の争い、海外投資ファンドの暗躍と前巻以上の規模で話が展開する。上巻は繊維総合メーカー、下巻は総合電機メーカーと2つの大企業を舞台に緊張感いっぱいの情報戦。前回は敵だった芝野や飯島まで取り込んでの最終決戦は面白かったなあ。わかっていても最後の逆転劇には興奮する。

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電子書籍

電子書籍新装版 ハゲタカ(上)

2015/11/24 18:20

あの頃の日本がよく分かる

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読む前は、芝野(日本側)VS 鷲津(ファンド側)の話と勝手に思い込んでいましたが、そんな単純な構図ではなく主に鷲津側から(外側から)観たバブル崩壊後の日本が描かれており、金融破綻の状況下、政府や銀行・企業がその時どう動いたかをスピーディな展開とともに語られる。字は違えど読みは同じの銀行や証券会社が続々と登場するので当時の状況を「神の視点」で追体験することができ不思議な感覚になった。フィクションとは言えあの時裏では様々な駆け引きが行われそれぞれの思惑が錯綜していたことがわかる非常に優れた経済小説。しかし鷲津、強すぎ、カッコよすぎだろう。できれば次巻では強敵を希望。

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電子書籍未来からのホットライン

2015/09/04 10:31

シュタゲ好きなら読んでみては?

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「過去に限られた文字数のデータを送ることが出来る」というかなり地味な時間SF。数年前に大ヒットしたゲーム「シュタインズ・ゲート」がかなりの設定を流用していた事からも一時話題になっていた本作。

話はスコットランドの古城で暮らすノーベル物理学者チャールズ老が60秒過去へ6文字だけ送る事のできる装置を開発する。孫のマードック達を呼んで実験を繰り返すうちにパラドックスを起こす実験を行う事になるのだが不可解な結果に。矛盾を残す結果に納得の行かない彼らは新たなメンバーを加えて試行錯誤を繰り返すうちにある宇宙モデルに辿り着く。その頃世界ではある重大な危機が迫りつつあり、その事件を回避する為にこの装置を使用するのだが・・・・。

前半はこの世界がどの様な世界なのかを次々と仮説を立てながら検証していき最適な宇宙モデルを組み立てて行く非常に知的好奇心を刺激する展開に。シュタゲは並行宇宙でしたがこちらはある宇宙モデルの変型版を採用しています。そして後半は装置を使っての世界改変へと突入するのですが、様々な危機と主人公の恋の行方が複雑に絡んで結構切ない話に仕上がっております。

ハードSF作家たる者、一度は時間ものに挑戦しなきゃいかんでしょうと言う事で書かれた本書、成る程ホーガンはこう来たかと納得の時間SFです 。

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電子書籍体育館の殺人

2015/04/28 22:38

歯応えある作品が無いとお嘆きの貴方に。

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タイトルまんまの展開で学校の体育館で殺人事件が起き、犯行が行われた当時は「密室状態」であった事がわかる。容疑者対象は放課後ということもあり全校生徒。ただし警察は犯行が行えたのは数人であったと聞き込み結果から判断。その中に尊敬する部長が入っている事が判り、その無実を証明する為に本作の主人公一人である卓球部員の柚乃は急遽探偵を雇う事になる。

最近の探偵ものは、事件や推理の中身よりも探偵のキャラ設定にやたらと凝る傾向にあるが、本作も御多分に洩れず探偵はかなりの変人。頭は良いが訳あって学校に住みついているアニオタの高校生。性格も俺様仕様で本作の事件解決へ乗り出したのもアニメの設定資料やブルーレイを買う金欲しさと動機は不純。

とココまでなら何処にでも転がっている中身スカスカのお手軽推理物と思いがちだが、騙されてはいけない。アニオタ探偵や登場人物がほぼ高校生などとデコレートはされてはいるが中身はガッツリ詰まった本格派。その為、殺人事件も連続殺人が起こるわけでもなく冒頭の一本のみ。そして何よりうれしいのが第四章までに容疑者と犯人を特定するための証拠がきっちりと提示され第五章の解答編に入る前に「読者への挑戦状」が用意されている事だ。巻頭には校内地図と殺人現場となる体育館見取り図まで用意されている。

この正面切っての潔さはどうだ!最近の煮え切らない推理物とは一線を画す頼もしい作品。近頃は歯応えある本格作品が無いとお嘆きの読者諸氏に是非読んで頂きたい1冊。

※解答編読む前にかなり頭を絞りましたが私の場合、惨敗でした。

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電子書籍プロジェクトぴあの

2015/01/27 19:21

アイドルでマッド・サイエンティスト

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「地球移動作戦」の前日譚。熱力学の法則を破る夢の永久機関<ピアノドライブ>の開発者である結城ぴあのの半生を描いたSF作品。主人公の結城ぴあのは独学で天文学・物理学を取得した天才で夢は宇宙へ行くこと。その夢をかなえる為の手段の1つとしてアイドルになったという変わり者で、本作の語り部の貴尾根すばる(「男の娘」を自称する工学部生)とは秋葉原のパーツ屋で出会う。

物語の前半はひあのがアイドルになっていく過程と<ピアノドライブ>の理論構築が交互が描かれていく。アイドルパートではバーチャルアイドルvsリアルアイドルやFREEと著作権、ボカロやAR(拡張現実)など現在と地続きの技術の未来系の話が語られ、ドライブパートではタキオンや次元論などを駆使して新たな物理法則を構築するというハードSF寄りの話が語られます。どちらもすごく面白いのですが、私的にはドライブパートでひあのがタキオン時空の物理法則を構築し、我々がいるタージオン時空の法則に当てはめていく様は最近のSF物にはないエキサイティングな場面で読んでいて楽しかったです。そして後半、話は1つに収斂され<ピアノドライブ>作成とその実用化の話になるのですがここでも現行の規制や制約の枠を突破していく話が面白く最後の方で用意されている<ピアノドライブ>での救出劇は現行物理法則を無視した最大の見せ場になっています。

「地球移動作戦」を読んだ方はひあのの行く末はご存知かとは思いますが、あの時代に活躍するACOM(人工意識コンパニオン)やメガプロデューサーがこの時代に誕生していたことなど前作を読んでいるのであれば本作も十分堪能できます。また本作が楽しめたのであればぜひ「地球移動作戦」も読んでいただきたい。

しかしマッド・サイエンティストでアイドルというこの相容れない設定を見事に結びつけ「結城ぴあの」という稀代のキャラクターを生
み出した作者には素直に拍手を送りたい。

※野尻抱介の「南極点のピアピア動画」や「ふわふわの泉」が好きなら買いです。

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電子書籍ロスジェネの逆襲

2013/10/15 14:25

ドラマのその後

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読み始めたらやめられず半日で読了。本作ではいままでも見え隠れしていた半沢の真意が語られる。「誰のために仕事をするのか?」、「正しいことを正しいといえる組織」など今後彼がどこを目指そうとしているのかがわかって面白い。銀行という組織のなかで人事という常識が通用しない半沢は無敵?続編も楽しみだ。

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電子書籍

とにかく楽しい怪物専門の探偵モノ

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作者の代表作である天才オタク高校生探偵の「裏染シリーズ」も面白いが、こちらはこちらで面白い。舞台は科学文明へと変わろうとしている19世紀末のヨーロッパ。人々を恐怖で支配していたモンスター達は狩る側から狩られる側へと変わろうとしていた。この様な歴史を背景に誰もが知っているモンスターを加害者、被害者、容疑者に迎えて怪物専門の探偵が本格推理で謎を解いていきます。

探偵役は輪堂鴉夜と助手の真打津軽。そしてその鴉夜に影の様に付き従う使用人の静句。各話の基本構成は事件の発端、推理パート、戦闘パートの3つに分かれており前半の推理パートでは聴き取りから現場検証、そして謎解きとお馴染みの展開。ただし推理は本格的で論理的なのでナルホドと唸ります…と普通の探偵モノならココで終了ですが、何せ関係者がモンスターなのでこの後バトルに突入します。(笑)

とにかくこの3人組探偵が魅力的で鴉夜と津軽の推理パートでのお寒い掛け合いや戦闘パートでの津軽と静句の立ち回りがホント楽しい!また彼ら日本人探偵が何故ヨーロッパを彷徨っているのか、何故怪物専門の探偵をやっているのかなどの謎の部分も沢山あり早く先が知りたくなります。あと19世紀末のヨーロッパが舞台なので他の推理モノの有名どころが沢山出てきそう〜、今回もお一人登場しておりますが…。

推理&バトルで登場人物もほぼ超人や怪物ということでどこか雰囲気が西尾維新に似てるかも。コレ絶対アニメ化されるなぁ。

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電子書籍屍者の帝国

2016/02/13 22:12

亡き盟友の「魂」の在り処

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一旦、撤退宣言をした円城塔の作品を再び読んでみる気になったのは、2015年10月に「Project-Itoh」の第一弾として封切られた「屍者の帝国」劇場版アニメを観たからです。このアニメが非常に面白く、また作品の中で気になる事や何点かの謎が残ったのでそれらについての回答やヒントがあるのではとかなり邪道な考えで本作品を読んでみました。

まず最初に感じたのは今までの円城塔の作品とは違い非常に読みやすいエンターテイメント作品に仕上がっているということです。歴史上の人物を登場させ虚実入り乱れた世界観を構築したすごく豪華な作品に仕上がっています。さらりと流した一文の裏にある設定を想像させるだけの重厚な世界観が構築されており、ヘルシング教授から始まりMやQそしてスペクターや007などのイギリス諜報機関系の話やナイチンゲールのフランケンシュタイン三原則(笑)、カラマーゾフ兄弟やロシアの第三部、明治政府、PMC、ピンカートン、グラント元大統領、ハダリー、エジソン、解析機関(チャールズ・バベッジ)にノーチラス号等々、一体どんだけぶっ込むんだよというぐらいの盛り沢山な内容になってます。とにかく深読みすればする程、味か出る設定が満載で大変緻密に作られた作品。

ですが、私が一番知りたかった主人公ワトソンの思いや感情が原作からは残念ながら見えてこなかったというのが正直な感想。

劇場版「屍者の帝国」では、早世の天才技術者だった親友フライデーに「霊素」を書き込み蘇えらせ、「ヴィクターの手記」を追う冒険へと付き従えるという基本的なストーリーは変わらないのですが、この二人の関係性にかなりの重点を置いた作りになっており、「生命」とは、人を人たらしめている「魂」とは何かを問われるシーンが何度も劇中に出てきます。その度にワトソンが屍者フライデーの中に亡き親友の「魂」を見出そうとするのですが、この場面が非常に印象的で、まさにそこに「伊藤計劃」(フライデー)の魂を探し求める「円城塔」(ワトソン)の苦悩が透けて見えてくるのです。この点が原作ではどの様に描かれているのかが非常に気になって読んでみたのですが、うーん正直あのエモーショナルなワトソンは原作の内にはおりませんでした。

映像作品は原作を下敷きにしているとはいえ、全くの別物ですからそれはそれで良いのですが、センチメンタルとはいえその点に関しては物足りなかったです。

※エピローグ読むと原作ではワトソンとフライデーの関係性はむしろ逆?

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電子書籍遠隔機動歩兵 -ティン・メン-

2016/05/04 12:07

オズのブリキ男は人間に戻ることができるのか?

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21世紀末、アメリカは世界の紛争地帯に秩序をもたらすべくティン・メンと呼ばれる遠隔起動歩兵部隊を紛争地へと送り込み「力による平和」を実現させていた。ところが国際テロ集団「アナーキスト」よる大規模世界同時テロ攻撃が起こり事態は一変する。ダマスカスで平和維持活動に従事していたケルソはこの攻撃によりティン・メンのボディに閉じ込められてしまう。「ロボットの破壊」イコール「死」という状況に陥った彼らは、操縦者当人が眠るドイツのヴィースバーデン目指して絶望の旅を始めるのだが…。

話はダマスカスのティン・メン部隊とG20に出席していたアテネのアメリカ大統領、ティン・メン操縦者が眠るドイツの基地の三視点で進行。とにかくアメリカ憎しのテロリストがこれでもかと言うぐらい攻めて来るので息をつく暇がなく、一見平和に見えたドイツの基地でも内部からの破壊工作が進行し手に汗握る展開に。

相手の事情を考えず力ずくの平和を押し付けるアメリカに世界中のテロ集団が結託して一斉蜂起するという状況は、今の世界情勢ではあり得ないとは思いますが、もしかしたら?とは思わせる設定。平和を持たらす為の行為が新たなる憎しみや悲しみを生み出し、負の連鎖に繋がって行くという今の世相を反映した作品になっています。

遠隔操作するロボットを操作して紛争地で平和維持活動を行うという設定は、ジョー・ホールドマンの代表作「終わりなき平和」を彷彿とさせますが、テイストはボブ・ラングレーの「衛星軌道の死闘」が近いかも。とにかく最初から最後まで冒険小説に徹したエンターテイメント作品になっており、アクションに次ぐアクションでSF成分はティン・メン設定のみと少なめ。なので読み終わってもSF読んだ!というよりは冒険小説読んだ!という気になります。

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素直にうれしい

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TV放送開始記念。前日譚の1つ「戦後の戦争」とシリーズ後半の1エピソード「不死鳥狩り」の中編二編での構成。

戦後の戦争は、本編前に起こった〈シナンジュ強奪〉事件を追うオッサン二人の熱いエピソード。UC計画をお膳立てする為に仕組まれた事件をエコーズのダグザと情報局のロッシオが追いかけます。福井さんお得意の中年親父のオトシマエのつけ方がカッコ良い!

不死鳥狩りは、本編には登場しない暴走したRX-0 三号機の捕獲作戦を軸に描かれるMS戦。スタークジェガンやネオ・ジオングとの戦いがタップリと描かれているのでMS好きには堪りません。またサイコミュ絡みでの強化人間の非恋物語にもなっているのでガンダムワールドを堪能できます。

ゲームや映像の特装版特典として書かれたモノなので読めないのではと諦めておりましたが、この様な形で補完してもらえたのは素直に嬉しい。

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電子書籍

ありそうでなかった深海ロボットバトルもの

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ありそうでなかった深海ロボットバトルもの。しかもシリーズ物なので本作では終わりません。

シリーズ導入編なのでどちらかというと世界観や組織・人物に説明の頁を割いている。そのせいで主人公が活躍しだすのがかなり後半と遅くバトルシーンも少なめ。では面白くないのかというとそんなことはなく本作で提示される現在からの地続きの近未来での各列強諸国と新興勢力のパワーゲームやエネルギー問題、人体改造など社会設定だけでも結構楽しめる内容になっている(この世界では寒冷化に向かっているなど)。また謎のテロ集団やそのテロ手段、はたまた主人公自身にも多くの謎がありこの謎が次巻以降でどう解かれていくのか非常に興味ある終わり方をしてます。

ライトノベルぽく書かれているので結構サクッと読めます。SFロボット物が好きなら読んで損なし。

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電子書籍未来の二つの顔

2016/02/13 21:40

壮大なる実験SF

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昔からSFは、機械と人間を題材にした様々な話を書いてきた。有機生命体と機械生命体の永遠の戦いを描いたベンフォードの〈銀河の中心〉シリーズやセイバーへーゲンの〈バーサーカー〉シリーズ。またアシモフの〈ロボット〉シリーズのように人間のサポートや仲間として描かれた作品も多数存在している。今やSF設定といわれるモノでコンピューター(機械)が出てこない作品は皆無と言っていいでしょう。

この作品もその系統の一つなのですが一風変わっていて他の作品では当たり前になっている敵にしろ味方にしろ機械が人間(生命)を認識するという事とはどういう事かを真正面から取りあげて真面目に検証しようとしている。その為、機械(AI)が人間とはどんな存在であるかを学ばせる為にスペースコロニーを丸々一つ潰して検証実験を行うのである。おバカでしょ。(笑)

かくも壮大なる実験SF、楽しんで下さい。

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電子書籍静かな炎天

2016/11/05 11:04

四十肩になった女探偵の活躍を描く連作短編集。

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前作「さよならの手口」で見事に探偵に復帰した葉村晶のその後(2014年の7月から12月)の活躍を描く連作短編集。

「青い影~7月~」バスとダンプカーの衝突事故に遭遇した晶は、事故の被害者女性のバッグを探す羽目になる。
「静かな炎天~8月~」ひき逃げ犯の素行調査。従妹の消息。白熊探偵社に持ち込まれる沢山の案件に晶はある疑問を抱く。
「熱海ブライトン・ロック~9月~」35年前に行方不明になった作家を探す晶は失踪直前の日記に登場する5人の名前を渡される。
「副島さんは言っている~10月~」元同僚の村木から突然かかってきた電話で晶は事件の渦中に巻き込まれる。
「血の凶作~11月~」ハードボイルド作家・角田港大からの依頼は「死んだ自分の身元調査依頼」だった。
「聖夜プラス1~12月~」イブのイベントの目玉『深夜プラス1』初版サイン本に翻弄される晶の過酷な一日。

古本屋でもある「白熊探偵社」なので今回は作家や本にまつわる話からスタートする話が多く、どのエピソードも軽いノリやユーモア風に始まるのですが、やはりそこは「葉村晶」シリーズ、最後の最後は苦い終わり方が多いかな。

一番面白かったのは最終話の「聖夜プラス1~12月~」。クリスマスイブの日にオーナーの富山や依頼人の無茶振りを相変わらず断れない晶が東京都内を駆け巡る壮大なるお使い劇。笑わせます。

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紙の本

面白すぎてネット廃人寸前、他のことができません

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2016年6月23日,ついに「エルダー・スクロールズ・オンライン」日本語版が発売されました。このゲームは全世界で約2000万本売り上げた驚異的なゲーム「The Elder Scrolls V: Skyrim」と同じ世界の話(Skyrimより前時代ですが)でありシリーズ初のMMORPGになっております。このゲーム北米では2年前にサービスが開始されていたのですが日本語ローカライズがされていなかった為、手を出しておりませんでした。何故なら膨大な量のクエスト(テキスト)の為、私の英語力ではとても太刀打ちできなかったからです。ところが今年2016年遂にDMMで完全日本語対応でサービス開始されたのです。バンザーイ!!

で早速プレイし始めたのですがあまりに面白くてほぼ毎日空いてる時間をこのゲームに当てておりネット廃人寸前までいっております。ですが2016年10月時点で全クエスト5分の一程度しか終わっていない。多分ね、DLCクエストまでいれるとたっぷり一年間ぐらいはかかると思います。

で本巻の話。ゲームの最新情報ややり込み要素、追加のアップデートなどの情報はネットの世界には勝てませんが、ゲーム初・シリーズ初見の方は多分出て来る種族や同盟、地方やデイドラの神々の因縁話など「エルダー・スクロールズ」の世界観があまりにも大き過ぎて俯瞰的に見れないと思います。前作「Skyrim」をやっていた私も初めはポンポン飛び出てくる固有名詞についていくのがやっとでしたので。ただわかり始めるとこの世界観はヤバイです、下手なファンタジー小説よりも数十倍深くて面白い、それぐらい徹底的に作り込まれた世界に浸ることができるので現実世界に帰ってこれなくなります。

ちなみに本作はいわゆる「攻略本」として買うと失敗します。クエストや戦闘など攻略の仕方はまったく書かれておりません。あくまでも世界観とゲームの舞台となる「タムリエル大陸」の各地方の歴史やマップが細かく載っており、各キャラクターのスキルやロールの特性の詳細を理解するガイドブックです。A4サイズ全ページカラーなのでこのゲームが好きな方なら見て読んでいるだけで楽しめると思います。

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電子書籍

電子書籍さよならの手口

2016/04/01 09:58

アラフォー女探偵がリアルで面白い

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主人公の葉村晶は以前勤めていた探偵事務所が閉鎖したことで知り合いのミステリ専門店のバイトで生計を立てている元探偵。ある日、古本引き取りに行った先で白骨死体を発見するもその際に負傷し入院してしまう。その入院先で知り合った元女優から二十年前に家出した娘の安否についての調査を依頼された晶は、退院後、早速娘の行方を捜し始めるのだが以前その娘を探していた探偵が失踪していることがわかり、失踪の裏に様々な謎が隠されていることを知る・・。

このミス4位で文庫という手軽さもあり手に取った作品。女探偵モノなので以前読んだ「笹野里子」シリーズを想像していたのですが、あそこまでハードでもクールでもない。ですが内容はぎっちりと詰まっていてこちらの方が読ませます。失踪人探しが話のメインですが、その調査中に他の頼まれ事や厄介事に巻き込まれるというパターンで同時並行的に複数の事件の謎を解いて行きます。しがらみや同情心からきっぱり断れない主人公の優しさ(優柔不断さ)や調査を進めるに従って見えてくる暗い過去や苦い真実に真摯に向き合う姿勢にいつのまにか主人公の晶にどんどん肩入れして行ってしまう。(舞台となる京王線の仙川あたりに昔住んでいたのも理由の1つではあるけど(笑))アラフォー探偵の心情や境遇がリアルに描かれていて満身創痍になりながら事件を追う彼女を応援したくなります。

やるせない結末ですが、最後の最後に題名の意味がわかる出来事が用意されているので晶と一緒に大笑いしてください。

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