道南さんのレビュー一覧
投稿者:道南
紙の本日本の崩壊
2018/11/24 16:49
両大家の共著
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近現代の日本政治史の御厨氏、ローマ史の木村氏の両大家による共著で、お二人の論稿が代わる代わるに掲載されています。
タイトルどおり、日本はかつての西ローマ帝国のように衰亡の途にあるのではないかというのがメインテーマの書物ですから、どちらかというと御厨氏の方が前に出ておられる印象があるかもしれません。
木村氏によるパートで、西ローマ帝国は何があって滅んだというのではなく、徐々に国力が衰えていったのであり、それが現代日本にも当てはまるのではないかといった趣旨の部分が印象に残りました。
2018/11/24 16:24
10年ぶりの改訂版
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2007年に第2版補訂2版が刊行されて以来、約10年ぶりの改訂となりました。
世の中の取引の動きはキャッシュレスから更に進んでペーパーレスへ。手形や小切手の流通量も減少の一途、学説や判例の進展もあまり見られないようなのですが、その後の民商法等の改正に対応した改訂が施されています。
2018/07/14 15:23
1年で再補訂
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裁判所職員総合研修所で家裁調査官任官を目指す調査官補向けの教材として使われている教材が司法協会から販売されるようになって1年、早くも再補訂版が出ました。
平成28年12月施行の記録閲覧謄写関係の少年審判規則改正を反映した補訂と思われますが、もとがかなり簡略な入門書ですので、記述の修正箇所は少ないものと思われます。
紙の本現代日本政治入門
2018/05/19 20:59
単著として復活
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もともとは阿部斉教授、川人貞史教授との共著で放送大学教材として出ていたものが、一般向けのテキストとしてリニューアルされたものでした。
それから四半世紀を経て再度東大出版会から時代に即したリニューアルがなされましたが、阿部教授の逝去等の事情により、今回は新藤教授の単著となっています。
紙の本刑事事件における証拠等関係カードの記載に関する実証的研究 新訂
2018/05/06 16:05
大胆な提言の数々
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裁判所職員の研修所に書記官が1年間合宿するようにして研究した成果の報告書が市販されたものです。裁判所職員だけではなく、証拠等関係カードを作成、読解する機会の多い検察庁職員や弁護士等にも参考となるもので、市販されるのはよいことと思います。
平成初期に刊行された初代研究の新訂という体裁となっていますが、実務上積み重ねられた理論や慣行に大胆な異見を唱える部分もあり、旧来の実務に習熟してきた層にとっては、抵抗のある記述と思われる箇所もある内容になっています。
紙の本太宰治の辞書
2018/05/06 15:57
「円紫さんと私」17年ぶりの新作
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『朝霧』が最後になるかと思われた「円紫さんと私」シリーズ、17年ぶりにまさかの新作です。文庫化により手にとりました。
かつて著者のインタビューで、シリーズが完結するとしたら、それは「私」の結婚かもといったコメントをされていた記憶があるのですが、それを通り越して「私」も編集者のまま中学生の子を持つ母親となっていて、『六の宮の姫君』のような文学探偵が繰り広げられます。
2018/05/05 09:15
オーラルヒストリーの成果
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著者の一方のライフワークともいえるオーラルヒストリープロジェクトの成果です。
後藤田氏の方は講談社から市販本になりましたが、矢口氏の方は刊行物にはなったものの国会図書館や一部の大学の図書館でしか読むことができなかったので、矢口オーラルの内容に触れることのできる貴重な著作となりました。
お二人の業績に対する肯定的な視点が根本にあります。
著者はこの後、元最高裁判事や法制局長官のオーラルヒストリーにも関与されました。
なお、竹下宮澤両首相の同様のオーラル対比本と同時期に文庫化されたものですが、いずれも朝日新聞社刊行のハードカバー版から改題されています。
2018/05/05 06:18
現安倍内閣までの通史
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元政治記者の著者によるコンパクトな現代日本政治の通史です。
ここ10年の二度の政権交代や安倍内閣の現状まで、最新の時期までを扱っている点が特徴です。
かつては、升味準之輔氏や、やはり元政治記者の石川真澄氏らの一連の著書がありましたが、お二人も逝去された今、こうした最新かつコンパクトな現代日本政治史の著作は貴重なものと言えます。
紙の本皇位継承 増補改訂版
2018/05/05 05:54
退位を控えて増補改訂
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記念すべき文春新書第1号が20年の時を経て、生前譲位を目前にしたこの時期、記述を加えてタイムリーに増補改訂されました。
共著者の高橋紘氏が逝去されたため、今回の改訂は所功氏によるものです。
紙の本グレートメカニックG 2018SPRING 大特集伝説巨神イデオン
2018/05/03 06:47
イデオン特集号
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ザンボット、ダイターンと富野アニメの歴史を追うように特集を組んできたメカニックGですが、今回は80年放映、82年映画化のイデオン特集です。
紙の本注釈少年法 第4版
2018/02/10 14:46
法改正に対応の最新版
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著名な刑訴法学者であった田宮氏は、少年法の分野にも数多の業績を残し、惜しまれつつ逝去されました。
少年法は近年重要な改正が相次いでいますが、もう一人の編者の廣瀬氏や執筆陣の尽力により、少年法で最も信頼されている注釈書が最先端の実務に通用する最新の内容となりました。
2017/10/28 18:14
最新の改訂版
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後発の『行政救済法のエッセンス』の方が先に改訂されましたが、行政不服審査法の大改正等により本書にも改訂が加えられました。
紙の本アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実
2017/08/26 21:07
貴重な連載の書籍化
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雑誌連載の企画が加筆修正の上で一冊にまとまったもの。
連載中から貴重な情報の数々に注目していました。
新潟ライブのときに斉藤瞳さんから受けたという心を掴むためにライブハウスではお客さん一人一人を見るようにしなければだめだとお叱りを受けたというエピソードが心に残りました。
紙の本デイ・トリッパー
2017/08/26 21:00
闘う女性主人公の系譜
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描写はおっとり、普通の若い主婦なのですけれども、この主人公には著者の『サラマンダー殲滅』から続く、愛する者のために闘う女性主人公の系譜を感じ取ることができました。
運命を変えることへの警告はどうなったのかというところはありますが、快い読後感です。