MissWhiteさんのレビュー一覧
投稿者:MissWhite
紙の本美人に見られたければ顔の「下半分」を鍛えなさい! 歯科医が教える整形級美顔術
2016/08/26 21:52
断トツの説得力
92人中、91人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
当方アラサー、最近写真の中の自分を見て「こんなに顔たるんでたの!?」とショックを受け、すがる思いで本書を購入しました。
顔痩せの類いの本はたくさんありますが、本書の著者のように顔の下半分を相手に(?)仕事をしている歯科医の本はなかなかお見かけしない気がします。しかも「人間は外見ではなく内面」という旨の信条に基づき勉強に打ち込まれたとご自身がおっしゃるとおり、文章がとても分かりやすいです。
何よりも帯に載っている著者自身のビフォーアフターの写真が説得力があります。
こんな説得力ありまくりの本書、気合いを入れて載っている顔のマッサージと筋トレを数日間実行したら顔の筋肉が痛い気がする…。いかに自分が顔の筋肉を使っていないか痛感しました。そりゃあ顔もむくむわ(笑)
まずは1ヶ月、頑張ってみます。
本書を買おうか迷ってる方に一つ注意してほしいのは、著者の方は最近色んな雑誌で本書記載のマッサージと筋トレを紹介しています。
エクササイズ部分にのみ興味がある方は、一回中身を見て既にお手持ちの雑誌等と内容がかぶっていないか確認をすることをおすすめします。
ただ、本書は顔のパターンの診断がついており、各パターンに応じたエクササイズの組み合わせアドバイスも載っている点で雑誌より充実していると思います。自分の顔のタイプがあの美人女優と似てるなんて!とやる気も出させてくれますよ。笑
電子書籍瓜を破る 1巻
2021/08/26 18:19
今一番気になってる漫画です。
13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
某SNSの宣伝で見かけ、単話版をお試しで読んでみたところ、続きが気になり単行本を購入しました。現時点で3巻まで出ていますが、振り返って1巻のレビューを書きたいと思います。
30代で男性経験がないOLまい子さんが主人公ということで、ヤラシイ展開になるのか…?と思いきやそんなことは全くありません。主人公を取り巻く人たちの知られざる心の内を自分にも投影してはしきりに頷いてばかりです。
絵柄も少し幼い感じのする可愛いスッキリしていながら、それぞれの人物の描き分けが分かりやすい。「あー、こういう人いるいる!」と思ってしまいます。見てて飽きないので、何回も読み返してしまいました。
とまぁ、見事にハマったわけなのですが、なんか引っかかったのが、1巻で主人公のまい子さんは同僚の染井さんとタメ口で話してるのに、2巻以降でまい子さんは染井さんの後輩、と書かれています。まい子さんは先輩にはタメ口使わなそうだけどそういうキャラなの…?
他のキャラの設定がかなりしっかりしているだけに、そこだけ気になりました。それだけハマっている、ということです。なので星はマイナスしません。
ところで、主人公のまい子さん、服装・メイク・ネイルがオシャレで、性格も良さそうなのに、男性と付き合ったのは高校生の時少しだけ、というのが意外です。
…と周りが思ってしまうことが、きっと本人の悩みを増長させる一因となってるのだろうな、とふと気づきました。
自分の周りにも「外からでは分からない悩み」を持っている人がいるかもしれない、ということを頭に置いておかなければいけないな、と思わせてくれる内容です。
大人が主人公の漫画では、多くの男女が1話目から大人の関係になることが多くやや食傷気味でしたが、このような漫画に大人になって出会えたことが嬉しいです。
2022/08/15 20:38
こんな話だったなんて。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
芥川賞受賞作のタイトルを見たとき、「今回の受賞作は平和そうだなぁ」とまず思いました。
文藝春秋掲載の受賞者の写真を見て、「穏やかそうな女性だなぁ」と思いました。
なのでそのまま文藝春秋で読んでみました。
見事に騙されました。
何この芦川さんが作る料理やお菓子たち。
料理名だけなら美味しそうなんです。
でも二谷や押尾の視線を通して見るとなぜか全然美味しそうじゃない。
この二人の芦川さんに対する感情が怖い。
そして芦川さんの内面が全く描かれないのも怖い。
でも個人的には押尾さんの気持ちに全部ではないですけど強く共感しました。
私も同じ立場で職場で芦川さんみたいな人が隣にいたら、
「お菓子作らなくていいから自分の仕事をちゃんとやれ」と思います。笑
以下、ネタバレ含みますのでご注意ください。
ラストは芦川さんがいいとこどりです。
でも何でだろう、芦川さんが羨ましいとか、芦川さんのような人になりたいとか、
全然思わない。
二谷と押尾さんという二人の視点から描かれているからでしょうか。
一人称で書かれているわけではないのですが、
読んでいると「あれ、これ誰からの視点?」ってなり、
「あ、今は二谷サイドね」って次第に合点が行きます。
あんまり見ない描写の方法が新鮮でした。
映画などにはなかなか使えなさそうな手法で、
小説を読む醍醐味だと思います。
電子書籍シンデレラ クロゼット 8
2022/02/26 20:16
完結したのは良かった
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
光とはるかのラブストーリーが遂に完結です。
【良かった点】
・絵は相変わらず綺麗
・はるかがどんどん素敵な女性になっていく…!
【星をマイナスした点】
※ネタバレにならないように気をつけますが、
先入観持たずに読みたい方は以下は飛ばしてください。
・全体的にアッサリして足早なラストになってしまっていた気がします。
光の両親との確執なんて、「コスメ大好きなカッコ良くも可愛くもなれるイケメン」である今の光が出来上がるまでの大切なエピソードでしょうに、こんなにアッサリしていいの?という感想を持ちました。
またはるかの大学卒業後、自分が選んだ業界でどんな仕事をしているのか、特に光の影響を受けて選んだ道なわけですから、もっと色々見せて欲しかったなぁ。
登場人物の気持ちを描くことより、ストーリーを終わらせることが先なのかな、と思ってしまいました。
・最終回はここで終わりなの?と思いました。
ラブストーリーとしては素敵な話です。多くの女性が憧れるようなシチュエーションです。分かります…が、光とはるかを結びつけたものがコスメやファッションなのですから、そこにもっと焦点を当てたラストが見たかった〜!というのが一読者の感想です。
もしかして何らかの都合で8巻で終わらせないといけない何かがあったのかな?とストーリーに関係ないことを勘繰ってしまい、
前の巻までと比べてストーリーに入り込めませんでした。
…と、何やら色々書いてしまいましたが、
ここまで読んできて良かったです。
2人のこれからに幸あれ!
電子書籍大正処女御伽話 3
2017/01/30 11:44
心洗われます
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
無料で数話試し読みをしたところ、続きがどうしても気になって一気に三巻買ってしまいました。
今回の巻のメインは、関東大震災のお話。
ややネタバレになるかもしれませんが、
マンガの中のキャラクターは何だかんだでみんな無事、という展開はやはりマンガだからしょうがないかな、感はあります。
ただ、実際の凄惨さは文字や背景の描写で伝えようとしていることが伝わってきます。
ただのラブコメではなく、大正という時代がどのようなものであったかちゃんと伝えようとする作者の誠実さが感じられる点もひねくれた大人を満足させてくれます笑
失礼ながらジャンプ系の主人公って「ただガムシャラに突っ走れば何とかなるぜ」みたいな熱血漢が多いイメージでした。もちろんそのようなマンガも面白いと思っておりますので、あしからず。
このマンガは古き良き時代の奥ゆかしさといいますか、登場人物みんなちょっと一歩後に下がりながらも家族や思い人を大切にしたいという人達ばかりです。
そういった点もこのマンガの良さだと思います。
今の時代を題材にしたマンガは、あまり見聞きしたくない乱暴な言葉が使われることもありますが、
このマンガはみな言葉が丁寧で読んでて安心します。
心が荒んでひと息つきたいとき、このマンガを読んでユヅや珠彦たちに癒やされたいと思います。
紙の本日めくり まいにち、顔ヨガ! 1回10秒で小顔&若顔になる
2016/08/08 10:35
お手軽に顔ヨガ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
マッサージに行ったところ、顔から肩にかけてのリンパの停滞によるむくみを指摘されたため、自宅でむくみを解消したいと思い購入しました。
数ある小顔体操関係のDVDや本の中からこちらを選んだのは、お手軽感があったからです。
私個人はヘビーなエクササイズを隔日で行うより、軽いストレッチを毎日行う方が続くタイプ。
該当ページを探してペーパーウェイトで押さえなければいけない本とは異なり、カレンダータイプで壁掛けや机の上に立ててすぐに顔ヨガを開始できるこちらの商品はまさにお手軽!
掲載されている顔ヨガも難しすぎて挫折、ということはまず無いであろう簡単な内容なのもいいですね。
朝起きて寝てる間停滞したであろうリンパを流すために行っています。
まだ一ヶ月くらいしか使っておらず、効果を実感するまでに至ってはいませんが、毎朝の習慣として続けていこうと思います。
2022/02/12 14:36
この話、どうなっちゃうの…!?
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
衝撃の1巻で見事にハマり、ずっと読み続けていました。
今巻はモエちゃんがメイン、と思いきや、全体的に話が大きく進み、次の展開へ、と言った印象です。
9巻もスリル満点でスピード感がありました。
が、一点だけ、
今までかなり登場人物の描写を丁寧にしていたのに、
「このマンガの中でも一番大事な話をするであろう場面がすごい簡略化されていない?」というのが気になりました。
もしかしてこれ以降の巻で何らかの描写があるのかな。
ネタバレになるので詳しく書けないのがもどかしいですが、
「え、ここで次の巻!?」って感じです。
もう10巻が待ち遠しい!
紙の本美容事典
2016/08/17 18:17
美意識を高めたくて購入。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
メイクは雑誌の特集などを見よう見まねで完全に自己流、アラサーにもなって美容に関して特に芯を持ってない自分に危機感を抱き、メイクで有名な濱田さんの書いた本書を購入しました。
まず装丁がキレイ。全てに付いているのか分かりませんが、帯も可愛いですね。化粧品もパッケージがキレイだとテンション上がるのと同様で、やはり見た目は大事です。
肝心な中身ですが、
一つの質問に対し簡潔な答えを付し見開きのページに複数のQ&Aを載せる構成をとる一方、メイク方法やマッサージの紹介等詳しい説明の必要なものにはページを割いており、メリハリのついた読みやすいものになっています。
「事典」というタイトルからして文章がギッシリなのか?と思っていましたが、 そんなことはなく素人にも分かりやすく書かれています。
個人的にはブラシのケアのページが勉強になりました。
ただ、既にメイクに詳しい方には真新しいことは書いてないかもしれません。
「メイクの勉強ガッツリするぞ!」というより、ちょっと時間が空いたときにパラパラとめくれるよう手元に置いておきたい一冊だと思います。
2016/08/12 21:44
広くお薦めしたい良書
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
事例問題と解説からなる刑法の演習書です。
解説を担当している先生方は法律家の中でも優秀であろう裁判官の方々ということもあり、秀逸の一言です。
司法試験受験生等法律を勉強する者の疑問点を熟知しているのか、読み進めているうちに「あれ、そういえばこのケースでこれはどうなるんだろう?」と疑問を抱きながらページをめくるとその疑問に対する説明が付されている、ということも度々。
司法試験の過去問の問題文と似ている印象を受けたため、司法試験の問題を研究した上で本書を作成したのかもしれません。
このため、一定程度法律の勉強が進んだ司法試験受験生や司法修習生・実務家を対象として想定しており、初学者には難しいという印象を受けました。
…が、編者の田中先生が書かれた本書の「はじめに」は、法律家を志す者の胸を打つ内容で一見の価値あり、です。
法律家を目指し法学部に入学したばかりの刑法初学者の方も座右の書として常に傍らに置いておいてもいいと思います。
多くの方の刑法の勉強の手助けになること間違いなしの良書、皆様もぜひご覧下さい。
電子書籍少女決戦オルギア(3)
2016/07/24 18:12
応援し続けます!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
女子高生同士の戦いという内容であるにもかかわらず、立ち読みで見た水彩画のような絵の繊細さが印象的で読み始めました。
買ってみて大正解。日常のギャグもなかなか面白いですが、戦闘シーンのシリアスな表情の描写が巧みです。
広げようと思えばいくらでも広げられそうなストーリーですし、これから色んなキャラが登場するのかな?と思ってたら……打ち切りになってしまったんですね。人気あったみたいなのに何ででしょう…。
でも最終巻は限られた話数のなかで上手くまとまっており、作者の方の力量を感じました。
作者さんは百合?がお好きらしく、そのような描写もちょっとだけ出てきます。その手の類いに興味がない者としては「そういう展開なの?」と思うところもありました。
が、またいつか今作のような作品を作者様が手がけてくれることを期待して★5にします。
2022/07/13 21:01
真央さん好き・料理好き向けの可愛い料理本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
フィギュアスケートが好きで、
オレンジページでの真央さんが料理にチャレンジする連載もたまに見ていました。
今回その連載が冊子になったとして購入。
○良かった点
・分量は決して多くはないですが、
掲載されている料理のジャンルは幅広く、
そのジャンルのプロの料理人のワンポイントアドバイスが載っていて勉強になります。
・イラストや真央さんの写真が色鮮やかで可愛いです。
・真央さんのスケーターとして紹介するページやコラムもあり、フィギュア好きを意識した内容になっています。
△気になった点
・レシピが少し読みにくいです。
ケーキ型など必要な器具が最初ではなく、
レシピの途中で突然登場します。
写真を見れば型が必要なことは分かるとはいえ、
サイズの指定もありますし、最初に書いてくれたらありがたいな〜、
と思いました。
本のコンセプトとしては、真央さんが料理を学ぶ、って感じだと思ったのですが、料理は好きだけどまだ勉強中という私のようなタイプには
「作る前からレシピを最初から最後まで読み込み、必要な器具や材料を何回も確認する」という作業が必要になりました。
と色々書きましたが、
出来上がった料理はとても美味しく、
調理のコツもとても勉強になります。
ぜひ第二弾も出して欲しいです。
紙の本冨永愛 美をつくる食事
2022/01/13 12:59
冨永愛さんが好きになる一冊
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
健康診断で引っ掛かるなどの理由で食生活の改善に関心が高まり、自分の健康(あと美容も)のためになる本を探しているときに新刊で見つけました。
冨永愛さんは前の著作も持っていますが、今回は「食」のテーマを絞っており、中身が被ることはなさそうだったので購入。
富永愛さんが口に入れるものに気を使う美意識と、
料理を楽しそうに語る文体が読んでいて気持ち良かったです。
何より気に入ったのは、冨永愛さんがラーメンやドーナツ、外食が好き、と書いているところ。
ストイックだから「食べない!」というかと思いきやそんなことは全くなく、
「年に何回か食べるご褒美だからこそ思いっきり楽しむ」というスタンスは、惰性で色々食べてしまっている自分は是非見習いたいと思いました。
また、飲み過ぎ・食べ過ぎのリカバリー食の紹介をするときなどには、必ず「自分は専門家ではない」「自分の体と相談して」と注意を促す言葉が入っているのも良かったです。
一点だけ残念なのが、
レシピがたくさん載っているのに本が開いて置きにくいことです…。
電子書籍だとそんな心配はないのですが、
本だと勝手に閉じてしまいます…
しかし内容には大満足です。
冨永愛さん、ランウェイで歩くモデルさんは無表情なこともあり、こわい印象がありましたが(すいません)、
本を読んでいると多方面に気遣いのできるかっこよさと優しさを備えた女性、という印象に変わりました。
電子書籍ぜんぶ、すてれば
2021/10/07 13:47
こういう生き方もあるんだ、と前向きになれる本
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
よく見かける断捨離の本かと思ったら、想像していた中身とは少し異なりました。
【良かった点】
・中野さんのインタビューをインタビュアーが書き起こした文章は、一文が短く簡潔で読みやすい。すごく深いことを誰にでも伝わる言葉で話すことができる中野さんは、普段から色んな人と交流して自分の考えを相手に伝えていることが伺えました。
・中野さんの視野がすごく広い。社長は日本には何百万人もいるから決して珍しくない、と偉ぶることがない姿勢を見習いたいと思いました。
・自分の生き方が正解ではない、と明言している点。
【星をマイナス1した点】
・読んでる分には爽快ですが、身近にいたら疲れるタイプだろうな、と勝手に想像してしまいました…。
・前向きな語り口一辺倒なので、反省点などネガティブな話もあったらより中野さんの今までの経験が分かっただろうに、と思います。特にこの本から感化された人がすぐ中野さんみたいに海外に行こうとするのは結構危険なのでは、と思いました。
2021/10/07 12:13
小手先にならないように注意
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
モテる仕草や可愛い仕草を紹介する雑誌のコーナーはよく見かけますが、
ハンサム美人を題材にしたものは珍しい、と思って読んでみました。
【星をマイナスした点】
・タイトルで「しぐさ」と謳っている点で気づくべきなのですが、この本に書いていることを全て実践したところで、「ハンサム美人を気取った人」になってしまう気がします。
結局知性や人柄など、中身があってこその「ハンサム美人」だと思います。
【良かった点】
・ではその中身とは、ですが、ところどころに書いてある豆知識(セーターの由来など)を分かった上でアイテムや仕草を実践可能なところから始めてみたらハンサム美人に近づけるのでは、と思いました。
ただ仕草だけ書いてあるだけでなく、由来や映画や人物も紹介されているので、自分で知りたいことを調べるきっかけになると思います。
2022/08/24 18:24
圧倒的表現力
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
訳者の金原瑞人さんの文章が好き、というのと、
カバーの色使いがオシャレで気になった、
と言う理由で、
中身を特に分からず読み始めました。
会話文の「」だけでなく、
レポートの体裁を取っているためか()書きの引用や
()による補足説明(主人公によるものだったり、訳者による文化の説明だったり)、
おそらく実在のお店を<>で囲むなど、表記の仕方が特徴的で、
まずその形式を読み慣れるのに時間がかかりました。
読んでいくと、
少し変わり者の父親を持つ頭脳明晰で人付き合いの苦手な主人公が、
転校先の派手なグループと仲良くなって、みたいな青春物語かと思ったら、
一癖も二癖もありました。
まず比喩表現が巧み。
「ワクワクした」とか陳腐な言葉ではなく、
古典作品の登場人物になぞらえた描写など同じ表現が再び作中に出てくるのではないのでは、と思ってしまうくらい表現力が豊かです。
人生について語るような描写ではハッとさせられるようなセリフがあったり、身につまされる思いでした。
訳者贔屓ですが色んな専門分野の専門用語が出てくる中で訳した訳者のお二人もすごい。
これは上巻のレビューですが、
分厚い上巻を読み終えた頃には表現方法にはすっかり慣れて、
ストーリーも驚くべき展開を迎えていたため、
下巻は自分でも驚くくらいあっという間に読み終えてしまいました。