ミニョンの真珠さんのレビュー一覧
投稿者:ミニョンの真珠
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紙の本漢字検定三略 一級上略
2017/03/05 00:19
難易度は高い
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海島啓氏監修の漢字検定三略、ー級上略(他に中略、下略があります)模摸試験問題集
24回分の試験形式(読み、書き取り、熟字訓、四字熟語、語選択書き取り、熟語とー字訓の読み、対義語・類義語、故事・成語、文章問題)を採っているのですが、意図的にア行、カ行の音で始まる漢字を中心に、問題が組まれています。加えて他の問題集よりも難易度は高いです。漢検漢字辞典や字通に截っていない珍らしい熟語も煩出します。ですので本番直前の模擬試験としての利用よりも、基礎固めに適しています。
ちなみに本品はA 3サイズです。フォントは明朝体で、文字は大きく、読み易いです。
2017/02/17 09:33
基本はこの1冊で安心
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漢字検定1級の問題集
昨年度出題された幾つかの問題を巻頭に8頁(読み、書きとり、熟語・一字訓、対義語・類義語、故事・諺)を割き、のこりはこれらに四字熟語、国字、熟字訓・当て字、文章題を加えたもの。さらに付録として、頻出四字熟語の意味・類義語。対義語、故事・諺の意味・類義語。対義語、常用漢字の表外読み国字一覧、部首索引、そして模擬試験5回分を収めている(全231頁、付録31頁)。三色刷りで、回答が同じ頁で確認できるタイプ(赤いプラスティックシートが用意されてある)。
漢検の問題集には大別すると2パターンがあり、ひとつは上記の赤シートタイプ、もうひとつは回答が巻末にまとめてある、所謂模擬試験タイプのものだ。どちらがよいかは好みの別れるところだが、私見では、初心者に限れば頁を捲らずに回答が閲覧できるほうが学習効率がよい。
しかしながら、殆どの語句に意味が記載されていないため、学習者に字通や漢検漢字字典、漢検四字熟語辞典などの用意がなければ、本参考書は宝の持ち腐れになってしまうことは予め知っておく必要があろうかと思う。
因みに文字サイズは4ミリ四方程度。
紙の本字通
2018/02/27 00:26
解字(漢字の成り立ち)を学べる
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原始宗教やその祭祀に触れ、口という字が口耳の口の形状ではなく、盟誓を収める器の形であると言明したことで広く知られる白川静字書三部作の一。
実際に手にとってみると、この漢和辞典の大きな特徴が二点あることに気が付きます。まず音読み五十音順に索引するという引きやすさ。そして用例の豊富さです。
例えば“須”から一部抜粋すると、このような感じです。
「 須 12画 2128
シュ
ひげ もちいる まつ すべからく
会意 頁は儀礼を行うときの人の形。つくりはひげ。ひげは顔に密着しており、全体を象形とみてもよい字である。[説文]九上に「面の毛なり」とし、会意とする。[礼記、喪大記]に「小臣(葬儀役)手を爪きり、須(ひげ)をきる」とあって、面の毛を剃ることをいう。須を他の意に用いるのは、すべて音の仮借による通用である。
1ひげ、かおのひげ、あごのひげ。
2けものや魚のひげ、くじらのひげ。
3まつ、まちうける、ゆるくする、とどまる、やすむ。
4もとめる、ねがう、のぞむ、もちいる。
5須臾(しゅゆ)・斯須(ししゅ)のように用い、しばらく、すぐに、やがて。
6すべからく~すべし。
7株と通じ、かぶ。
古訓[名義抄]須 カナラズ、ツカウマツル、ツカハス、マス、タモツ、ツカフ、ベシ、モチヒル、モト、モテス、モトム、スベカラク~スベシ、オコス
部首[説文]に口上の須などに属する。
声系[説文]に須声として四字を収める。器の名であるが、金文は盤で須髪を洗う形に作る。
【須眉】(しゅび) あごひげと、まゆ。[漢書、張良伝](上(しょう)太子を易(か)へんと欲す)宴するに及んで置酒し、太子侍す。四人の者、太子に從ふ。年皆八十有餘、須眉皓白、衣冠甚だ偉なり。」
尚、付録の同音異字が文字の成り立ちを踏まえていて、使い分けを確りと理解できました。
難をいえば、諸橋大漢和(大部のため部首から引くので面倒)ほど一つひとつの熟語に詳しい説明が記されていない点が挙げられます。
紙の本ヤマネコ・ドーム
2017/11/07 08:46
太平洋戦争が残した混血の狐児たち
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太平洋戦争の敗戦後、邦人の母親に棄てられた混血の子どもたち。とある私設の孤児院で育てられるものの、彼らはすべからく、多くの邦人から白眼視される。時として身に覚えのない殺人事件の嫌疑をかけられる子どもも。個々の温度差はあるが、成人を前にこの国に居場所がないことをさとる。かといって海外に居を移せば東洋人扱いをされるのが関の山だ。彼らは私達が生涯臨むことのない国境を生きている。がしかし、作中、そんな彼らの生は所謂“運命に翻弄された”的な脆弱なものとして扱われてはいない。私はそこに、人間の強さ、換言すれば美しさを見た。
紙の本不遇なる一天才の手記
2017/01/19 02:08
うもれた名著
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ラ・ロシュフコーを師としたモラリスト、ヴォーヴナルグの数ある著作集から、「反省と格言」をメインに、その序章ともとれる「人間精神認識への手引」をくわえた金言集。
若い頃にストア主義に傾倒していたというだけあって、ロシュフコーに比べるとどこかあたたかみが感じられる。たとえば、
「栄誉慾は、自惚れと、己の真価についての確信のなさとを、二つながらに証明するものである」(反省と格言498)
「いくらそれは虚栄心だと叱られるにしても、時に我々は、人から己の真価を確認してもらう必要がある」(同242)
「人間を蔑視する人々は偉人でははい」(同943)
と、こんな具合なのだ。若い友人にむけて書かれたとされる本書だが、どうか年齢など気にせずに手にとってほしい。読者それぞれの蟠っていたものが解れてゆくことだろう。大部ではないが、パンセやエセーにひけをとらぬ名著といえよう。
蛇足ながら、訳者の関根氏によるルビもウィットに富み、本書を親しみ易くしている
2017/02/21 18:44
モヤモヤが解消
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ビジネスシーンで、相手がふとこぼしたカタカナ語が何のことやらさっぱり理解できぬま、歯切れのわるい生返事ですませてしまうことが、時折ある。
厄介なのは、その頻度がそれほど多くはないことだ。あまりに頻繁ならば喫緊のものとして学ぶ気になろうものだが、私の周りには、カタカナ語を好む人がそれほどいない。だから放っておいてもなんとかなってしまう。
本書は、そうした他愛ないモヤモヤを解消してくれる、イラスト&語源解説付きのユニークな辞典である。
アカウンタビリティ
アジェンダ
アテンド
アライアンス
キャズム
クラウド
コモディティ化
コンピテンシー
サマリー
デファクトスタンダード
フロー
マター
レスポンシビリティ等々
こうしたややウザイ言葉を面白おかしく覚えられるのは、風刺の利いたイラストによるところが大きい。暇潰しによいかも。
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