はるはるさんのレビュー一覧
投稿者:はるはる

資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界
2019/04/09 21:09
日本が誇る世界的経済学者
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世界的経済学者であった宇沢弘文氏の評伝。世界でもトップクラスの理論経済学者でありながら、主流派経済学に反旗を翻し、社会的共通資本という新たな経済学の枠組みを作ろうとしたことが描かれています。主流派経済学の道具立てを用いながら、、社会的共通資本という新たな枠組みを作り上げようとしたところが素晴らしいことだと思います。あと、この書の中でも触れてありますが、ポランニーの経済人類学にも通じるものがありました。昔、試験のために経済学は学んだだけで、やや難しく思えた部分もありましたが、2日で一気に読み尾えました。面白いです。

仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか
2019/03/18 19:47
明治維新の負の側面を照らし出した本
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明治維新の負の側面を照らし出した本である。昨年は明治維新150年などといわれていたが大した盛り上がりもなかった。冷静に歴史を論じることができる状況になってきたのではないか。堕落した寺院が打ち壊されたというのは首肯できるが、それにしても打ち壊させて再建されなかった多くの寺院や海外流出した寺宝を考えると明らかに日本の歴史にとって大きなマイナスだった。また、寺院が寺領を取り上げられたことが葬式仏教化を推し進める要因の一つになったのではないか。廃仏毀釈をきちんと実証した本で、ぜひ広く読まれるべき本だと思う。

水はなんにも知らないよ
2019/03/01 21:06
擬似科学に気をつけよう
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まだまだ、この本で批判されている内容を信じてしまっている方がいらっしゃいます。EMもそうですが、本当に困ったものです。

評伝小室直樹 上 学問と酒と猫を愛した過激な天才
2019/02/25 18:25
ぜひ全集を
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知る人ぞ知る偉大な学者だった、小室直樹博士の評伝。よくもまとめられたものだと思います。惜しむらくは、年などの誤植が散見されること。学問内容を知りたい方は、弟子になる橋爪大三郎、副島隆彦両氏の「小室直樹の学問と思想」を読んでください。できれば、どこからか全集が出版されるとよいですが。

やさしく読む参同契・宝鏡三昧
2020/08/18 17:53
stay hungry,stay foolish
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ジョブズのスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチ、「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」の典拠は、曹洞宗でよく読誦される、宝鏡三昧の「潜行密用は愚の如く魯の如し」だと言われている。ということで、宝鏡三昧の解説を探して行き当たった。わかりやすく書かれている。ジョブズに影響を与えたともいえるお経の解説ということで、ぜひご一読を!

霖雨
2019/03/17 21:58
広瀬淡窓への入門書に
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日本最大の私塾・咸宜園を主宰した広瀬淡窓を主人公とした小説である。身分を問わず入塾でき、また実力本位であったのだが、どうも私塾というと松下村塾ばかり目立って、咸宜園や他の私塾が不当に貶められている気がする。広瀬淡窓を知ってもらう意味でよい入門書になると思う。

やし酒飲み
2019/02/16 18:07
ぜひ、読んでほしい
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アフリカ文学に初めて触れましたが、これは面白いです。ストーリー的には、ご都合主義的なところがありますが、それを差し引いても、話に引き込まれてしまいます。ぜひご一読を!

バラ色の未来
2019/12/25 23:17
現代の預言者 真山仁
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現職国会議員が逮捕され、改めて読んで見た。真山仁の本は、福島の原発事故を先取りしたような「ベイジン」以降、とくに着目している。IRは、日本を幸せにしないのだろうね、きっと。

能に憑かれた権力者 秀吉能楽愛好記
2019/11/29 21:49
実は、名護屋城で薪能が催されている。
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秀吉が能にはまったのは、肥前名護屋城での無聊を癒すためだったというが、これにちなみ、3年に一度、名護屋城跡では薪能が催されている。この本を片手にぜひ一度鑑賞したいものである。

小説曲直瀬道三 乱世を医やす人
2019/11/29 21:34
おすすめです!
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分厚さと本文2段組みで、ちょっと驚きましたが、割にすらすら読めました。名前と医者というのは知ってましたが、実際にどのようなことをしたかは知らず、今回、勉強になりました。

誰がドルンチナを連れ戻したか
2019/10/30 21:50
不思議なお話です
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ノーベル文学賞候補ともいわれるカダレの作品。不思議なお話といえばいいでしょうか。小品なのでそう時間がかからずに読めます。ぜひ文庫化してほしいですね

高島野十郎画集 作品と遺稿
2019/10/24 12:19
ぜひ福岡県立美術館へ
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蝋燭やからすうりの画で有名な画家である。死後に評価が高まったという所は、画家が若いころ影響を受けたというゴッホのようである。福岡県立美術館は、画家の作品を多く収蔵し、新たに寄贈を受けた作品も含めて、現在、高島野十郎展が開催中でわずか300円で鑑賞できる。画集を手に取るだけでなく、ぜひ福岡県立美術館へ足を運んでほしい

秀吉の接待 毛利輝元上洛日記を読み解く
2019/10/24 12:05
ぜひ復刊を!
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新書にしては盛りだくさんの内容です。この接待が広島城や名島城の逐条にも影響したのかと考えると、面白いです。ぜひ復刊してほしいです

線は、僕を描く
2019/10/03 14:14
喪失と回復の物語
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これは、お勧めです!おそらく来年の本屋大賞は、この本で決まりでしょう!内容は、主人公の喪失と回復の物語です。まずは一読してください。損はないと思います。