メイコさんのレビュー一覧
投稿者:メイコ
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2020/12/20 22:19
ジャンルを飛び抜けた名作
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
10頭身の美人や麗しい肉体は出てきません。ラベンダーの香りやシルクのガウンを纏ったエロスも、幼馴染みのリーマンの日向くさい思い出や、バンド仲間の野望や成功も出てこない。
あるのは、感動と勇気を求めて生きるひとのための物語。
クライマックスに向けて呼吸が苦しくなり涙も止まらない。やるせない気持ちのまま、最後の電子特典の前のページのQRコードに目がとまり、もしかして…と、物語をヒントにIDとパスワードを入力し、出てきた画像をみてとても安心しました。
締め付けられた心に温かいものが満ちて、Madeline MillerのThe Song of Achillesを読んだときに似た得難い感情を自覚しました。時に、こんな宝物に出逢えるから人生はアリガタイ。

ぼくは挑戦人
2021/01/09 18:27
ただ者ではない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
書名の通り、葛藤し、考え、行動して、また葛藤する『挑戦の人』の物語。第1章から『あとがき』まで、そこここに置かれたキラキラ光る言葉を見つけながら夢中で読み進みました。
第1章は、読むことを中断するほど辛く苦しい。そして、その先に待つ破壊力のある母の言葉に、私も激しく揺さぶられ吹き飛ばされ叩きのめされました。
著者は『僕自身の半生の物語』と記していますが、冒険譚から現代史、旅行記、ハウツー物、ビジネス書、ジュブナイル小説など色々な顔が垣間見え、小説の可能性も感じる表現力。
行動する自分を冷静に見つめるもう一人の自分と会話することでしか真実の自分にたどり着くことはできないし、それを証明できるのは自分だけ。わかっていても、身を削り苛むその苦しみに、つい目を逸らし、楽な道を選び勝ち。でも、いつもと違うアプローチを試してみようかと思わせてくれた本です。
そして、著者が本業というジャグリング。YouTubeで見ました。スゴイスゴイ!!いつか、ちゃんへん。さんのパフォーマンスを目の前で見ることがポストコロナのWishing Listのひとつになりました。
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