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アノニマスさんのレビュー一覧

投稿者:アノニマス

1 件中 1 件~ 1 件を表示
ヨモツイクサ

ヨモツイクサ

2024/01/31 22:46

色々と惜しい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「ネタバレ」

 「これ○○で見た」という展開や設定がチラホラあって、作中に登場するキメラのごとく様々なホラー作品をツギハギしたようなストーリー。怖いものに怖いものを足せばより怖くなるかといえば、過ぎたるは及ばざるがごとし。ホラー要素特盛りの怪物よりも、ヒグマや手術の描写の方がリアルに感じて怖い。手術中に異物を埋められるなんて、それだけで十分ホラー。作者さんは医者でもあるらしいけど、こんな医療不審を誘発しそうな話を書くなんてなかなか思い切っている。

 ベクターの話題が出た時点で誰だかすぐにピンとくるほど伏線が露骨。はじめはミスリードからのどんでん返しを期待していたのに、これで別人だったら詐欺というレベルの匂わせを重ねていくので、予想通りの人物で逆にホッとしてしまった。正体に気付いた上で読み進めるとクライマックスが全く盛り上がらないどころか、空々しい茶番劇にしか見えないのが残念。加えて、ラストでのあの切り替えの早さはシュールでしかない。もうちょっと葛藤だとか、自分が浸食されていることへの恐怖や抵抗が欲しかった。思考の誘導+記憶の欠落はあまりにも都合が良すぎて興ざめ。
 あれだけ宿主の意識が残るなら、誰が伝えたんだこれという言い伝えを残したのはハル自身なのかな。
 紗枝の件で姫野もまたベクターである(茜とは別の女王候補)と予想していたため、オチはちょっと意外。結局、紗枝や幼体の襲撃は何だったの? 反抗期?
 茜の好感度がだだ下がりする一方だったので、最後はせめて自害して欲しかった気持ちはあるが、差別化を図るためには仕方なかったのかもしれない。

 一番モヤモヤしたのはイメルヨミグモ。実は人間の体内で増殖できる上に、体を作り変えたり思考を操ったりできる寄生虫の究極系みたいな能力を持っていたというのには目が点。非効率的なプロセスいらないでしょ。すべてを操る黒幕はウイルスで、最強のキメラを作らせようとするのはレトロウイルスの性質によるものというのであれば一応は納得できるけども。

 ややこしいところや引っかかるところはあれど、物語としては読みやすい。大抵が御託抜きに登場させる怪物にもっともらしい解説をあてがって、存在しえるものにまで昇華しようとする試みには感心した。★3.5

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