鹿間キエコさんのレビュー一覧
投稿者:鹿間キエコ
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紙の本はつてんじん
2003/07/28 02:29
お父さん読んで!
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お父さんが息子さんに読み聞かせをする時、ぜひお勧めしたいのがこの本です。
誰が誰に読んでも楽しい本ですが、この本を読んでから実際に親子で凧上げにいったら、もっともっと楽しいかなと思います。
えんにちに行って、子どもが「あれかって」「これかって」というのもよくあるし、子どもにねだられた父親がこんまけして子どもの欲しがるものを買ってしまうことも良くあります。また、お父さんが子どもにせがまれて、最初しぶしぶと凧上げに出かけたはずがいつのまにか、子どものたこを親が取り上げて、自分が夢中になってしまうのもこれまた良くある話です。
「そういうこと、あるね」と親子で共感しながら仲良く読み進むことができ、親子の距離を縮めてくれる貴重な一冊であると思います。
「とうちゃんなんか、つれてくるんじゃなかった」と金坊がいって終わった話も、裏表紙には親子仲良く手をつないで帰っていく二人の姿があり、あったかい気持ちになって読み終えることができます。
絵本を通じての、父親と子どもの交流もすてきですよね。
紙の本じゅげむ
2003/07/28 01:39
楽しい読み聞かせ
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子どもに本を読み聞かせする事は、親にとって楽しい時もあり、苦行になることもあります。この落語絵本シリーズは何度読んでも親子で楽しめる超お勧めの作品集です。ぜひシリーズ全作品をお子さんと読んでみてください。家族全員のお気に入りになることうけあいです。
じゅげむを読むと、親は子どもを愛し、子どもは親に愛されているという実感を互いに感じることができて、幸せな気分にひたる事ができます。
親は、我が子の名前をつけたときのことを思いだし、「子宝にまさる宝は、ありませんもんで」で、そうそうと、うなずき、「頭をなでてそだてて、わるい人間になったものは、いないんで」で、今日からそうしようと反省し、「笑い声のする家が、いちばんいいようです」で、絵を見ながら得心がいくといった感じでしょうか。
子どもは、じゅげむが両親から大事にされている様子に自分との一体感を覚え、じゅげむの名前を完璧に覚えることで達成感も味わえます。今、テレビの影響で、じゅげむの名前を唱える事が子ども達の間ではやっておりますが、長い名前の裏に、親の子どもへの思いがある事をこの本を読んでぜひ知って欲しいと思います。
このシリーズ、裏表紙の味もお忘れなくご賞味くださいね。
落語絵本の新刊は七「たのきゅう」ですが、これからもどんどんシリーズを刊行していただきたいと思います。
紙の本子どもが選んだ子どもの本
2000/10/02 02:53
巻末のリストは必見です
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この本は1989年末の時点で「25年以上前に生まれた本で、今も読みつがれている」子供の本のリストです(現在では、「約36年以上前」)。こんなリストが欲しかった。ありがとう!と嬉しくなってしまう本です。
編者は、「子どもの本に直接利害関係を持つ人は、ブックリストを作る立場にたつべきではない」という考えに基き、対象の期間を「四分の一世紀、25年と設定し」「25年以上前に生まれた本で、今も読みつがれている本」の「物語はもちろん、絵本、民話、伝記、マンガとさまざまなジャンル」のリストを作成しました。またその中から200冊を選び、その本の表紙の写真と内容を掲載しています。出版されてから時間のたっている本は子供に愛され読みつがれてきた本であるとは、色々な「良書目録」のなかにたいてい書かれていることですが、それを年代順にまとめたこの本は、編者が述べているように、「世界でも初めての画期的な」ものであると言えるでしょう。
年表形式でまとめたリストを見ると、今まで考えてみたこともなかったいろいろなことが浮かんできました。たとえば、自分の生まれた年に発行された本はどんな本があるのでしょう。昔読んだなあと懐かしくなる本もたくさんリストに出てきます。子供に本を与えるときも、書かれた当時の出来事などをちょっと調べて説明してあげたらもっと子供も本や歴史に興味を持つことができるでしょう。大人も歴史的背景を考慮しながらリストに載った本を再び読むことにより、新たな楽しさが生まれてきますし、より深く作品を味わうこともできるでしょう。このリストを作るにあたって多分調べてあったと思うので、出版された国名が入っていたらもっと面白かったのにとちょっと残念です。
「学校や園の先生、図書館員、読書運動にかかわるお母さん、そして子どもの本が大好きなすべての大人たちが、このリストを賢く使いこなして下さるに違いない、と固く信じています。」という編者の言葉を、私は皆さんに伝えたいと思います。
紙の本せとうちたいこさんデパートいきタイ
2000/09/20 03:56
デパートではまいにち、いろんなことおこります。
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4人の子持ちのタイの奥さん(名前は、せとうちたいこさんといいます。)が海に落ちてきたデパートのチラシを見て、「いちどデパートにいきたーい」と出かけていくお話です。話自体奇想天外な内容ですが、リズム感のある文章とインパクトのある絵で小さい子供から大人まで楽しめる本です。
最近のデパートは子供連れに優しくて、駐車場・冷暖房・ベビールーム完備で禁煙。乳児でも安心して連れて行ける場所。それがデパートです。そんなこんなで子供は小さいうちからデパートに慣れ親しんでいます。たいこさんははじめてのデパートが楽しくていろいろな売場をみてまわりますが、デパートの楽しさをすでに知ってる子供たちは、たいこさんのわくわくする気持ちと興奮をいっしょに感じてくれることでしょう。
たいこさんの好奇心と欲望は幼い子のそれと同じで大変ストレートです。「したーい」「みたーい」の繰り返し。子供たちはそんなたいこさんをすぐに好きになってしまいます。
たいこさんのちょっとミーハーで、行動力があって好奇心が強いところは日本の母って感じで笑えます。もしかしたら作者はこんな人なのかなって想像してしまいました。長野ヒデ子さんの絵にはデパートをこよなく愛する気持ちとヒデ子さんの大変ユーモラスな性格がよく現れていて、細かいところをじっくり見ているとくすくすと笑ってしまいます。せとうちたいこさんの本のポスターまで絵の中に貼ってあります。皆さんも探してみてください。
本を通じて子供と楽しく会話できる本です。読むたびに親子で新しい発見をしてください。
紙の本いえでだブヒブヒ
2000/09/18 03:01
おかあさんだいすき
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どんなにおこられても、子供はみんなおかあさんが大好き。子供は自分とこぶたくんたちを同化し、親はおかあさんぶたと同化しながら、大人も子供も読後に幸せな気持ちに浸ることのできる楽しい絵本です。
柳生まち子さんの絵本の特徴は、幅広い年齢層を満足させうるということでしょう。まち子さんの絵本は、作者の充実した人生をひしひしと感じるものばかりです。自然を愛し、色々なものへの探求心と好奇心をもち、子供たちへの深い愛情をもって本をかかれていることがよく伝わってきます。また、絵の細部まで心を配って書かれているため何度読んでも飽きることがありませんし、その色彩の美しさは見ているだけで明るい,柔らかな気持ちにさせられます。一冊よんだらまち子さんのファンになること請け合いです。
最近私が注意して見ていることの1つに、本の中に描かれている絵本があります(まち子さんはバージニア リー バートンが好きなようです)。この本何という本だろうなんて考えるのも大人流楽しみではないでしょうか。
子供は冒険が大好きですから、家出はとても魅力のある事です。こぶたくんたちの家出は子供にとってとても痛快なことでしょう。しかし、うちの子供が一番喜んだのは最後にこぶたくんたちが走っておかあさんのところに帰るシーンです。おかあさんに抱きつくところでは本を読んでいる私に抱きついてきます。
どうか皆さんがこの本を子供に与えるとき、お子さんをひざに乗せて読んであげてください。そして、読み終わったときは子供をしっかり抱きしめてあげてください。
「ここのうちが やっぱり いいね。」
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