サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. シブヤミユキさんのレビュー一覧

シブヤミユキさんのレビュー一覧

投稿者:シブヤミユキ

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本馬の瞳を見つめて

2002/12/04 20:08

馬の瞳を見つめて

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この優しげなタイトルからは想像も出来ない、これは壮絶な本である。
 筆者は幼い頃から頻繁に泣く。しかし、その涙は、筆者の弱さではなく、あまりにも強く深い、動物たちへの愛から流されるものだ。最初は身近な存在であった犬や猫たちへ向けられていたその視線は、獣医師を目指す道の半ばで出会った「馬」との出会いにより、劇的に広がりを見せることとなる。
 そして、誰もが皆泣くであろうと思われるようなシーンで、彼女は涙を押さえ込む。強靭な意志の力のみによってだ。筆者が泣くシーン以上に、泣いてはいけないと涙をこらえるシーンが読む側の涙を誘う。
 筆者がサラブレッドの生産者として選んだ道は、あまりにも険しい。大多数の競馬ファンたち、主宰に関わる人たち、生産・流通に関わる人たちが、今まであえて直面しないように、全てを知らせないように、幾つかのステップと名目を使うことによって避けてきたものを、この本はすべて明らかにする。覚悟を決めて、正面から向き合って読んでほしい。
 もっとも、辛く悲しいことばかりではない。多くの競馬ファンに愛された名馬ナイスネイチャをはじめ、渡辺牧場の日常が語られる。馬とはどんなに純粋で、個性豊かで、そして愛すべき動物なのかが、文字を通して伝わってくる。
 馬好きを自認する方はもちろんのこと、馬という種に少しでも関心のある全ての方にお薦めする。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。