sanshoさんのレビュー一覧
投稿者:sansho
紙の本オーシャンズ11
2002/03/04 11:47
劇場向けです
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
仮にキャスティングがハリウッドを代表する方々の出場でなければ、それなりに楽しい物語かも知れません。が、買って読むのであれば、余程の劇場嫌いでない限りスクリーンを通して迫力の映像を見たほうが良いと思います。
実際に本を読んだとしても、緊張するシーンの細部に渡る描写などは文章力が足りていなく、大味な感じです。読んだとしても、半日あれば読めてしまうような簡単な内容です。映画館へ行くことをお勧めします。
2001/05/31 20:33
推理する魅力に欠けた
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
人気の十津川シリーズだが、推理小説としては完成度が相変わらず低い。事件が起こってから解決するまでの行程の中で、警察組織の仕事である“推理”がなんとも幼稚だ。また、政治的背景が根底にあり、捜査に行き詰まる今回のストーリーでは、その圧力がどのようなものなのかを教えて欲しかったが、結局は政治的圧力で身動きが取れないの一点張りでしかなかった。
例えば内田康夫氏の浅見光彦シリーズなどは、事件が起こった場所に対して地域性、歴史的背景など何らかのしがらみを前提として事件が発生するのだが、今回の十津川シリーズは事件が起こって解決するまでに情景描写が乏しく面白みがない。本当は違うが、読み終わった後で普通の事件を普通の解決方法で終結している気がしてならない。
やはり得意の殺人列車シリーズが一番だ。
2002/03/04 11:58
テロの怖さを実感できます
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
連合赤軍のテロは世界各地で行われてきましたが、日本での本格的なテロは「あさま山荘」事件が最初ではないでしょう。と言うのも、出動していた長野県警・警視庁に検察庁から条件の限定はあるものの「発砲許可」が下りたのが、日本では始めてだったからです。当時現場を指揮していた佐々警視が、仲間・部下などに対して指揮した壮絶な物語が繰り広げられています。この事件により数名の死者と多数の重軽傷者を出した事件は強行突入という解決策で終焉を迎えますが、それまでの作戦を検討した壮絶な9日間の物語は、歴史を学ぶ上でも良い経験になります。
紙の本検察捜査
2002/03/07 09:14
法曹界のミステリー
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
法曹界のミステリーとしては非常に理解し易い。法学を知らなくても検察丁・警察丁・弁護士界の三角関係を上手く分かりやすく表現している。検察界に起きている組織崩壊を巡り、あらゆる手段で歯止めを掛けようと仕掛けた罠から生じる亀裂を検察・警察・弁護士の3つの角度から事件に迫る。著者が弁護士だけあり、事件の鍵を握るキーワードも業界用語だった。
あっという間に読み終わる一冊である。
紙の本パール・ハーバー
2001/07/02 18:26
戦時中の悲惨な恋愛物語
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
第二次世界大戦の起点となった日本軍の「真珠湾攻撃」前後に起きた男女3人の恋愛物語。
物語は一人の男の子ダニーが農家で生まれた仲の良い同年代の男の子レイフの家で育てられ、互いに実の兄弟以上の絆で共に成長していく。レイフの父親は農家を営んでおり、農薬散布用の飛行機をレイフとダニーの目の前で操縦していた。いつしか2人は父親の農業用の乗り物から戦闘機を操縦することを夢見ながら成長し、海軍に入隊する。
レイフ、ダニーは海軍の中でも腕の良い操縦士であったが、レイフがある日戦闘に出ることを志願をした。この時イヴリンという女性と互いに惹かれあっていたレイフは、戻ってきてからイヴリンと一緒になることを決めていたが、ダニー、イヴリンに届いた情報は“戦死”だった。
レイフ、ダニー、イヴリンの3人を主人公とする恋愛物語がメインであり、実際に起こった「真珠湾攻撃」はフィクションである。恋愛を色濃く表現し、戦争シーンはそれを脚色する手立てであると強く感じる。
紙の本ネコでもわかる株入門の入門 超ビギナーのためのメチャやさしい株の解説
2001/05/31 20:49
ネコな私でも
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ネコな私でも理解できた。というより本当に株式って何?という敷居の低さから始まっているので、普通に経済学部卒業した人だったらそんなの知ってるよ! と言われるレベルだと思う。
今イケてる業界はこれだからこの会社の株は買いだろうという著者のお勧め株を学ぶ訳ではなく、株式はこういう仕組みで動いていて、尚且つ株を買う前の証券会社選びのポイントや、買い時・売り時のポイントなどを絵を交えて紹介してある。株の構造をこれで知って、あとは一歩踏み出したどうやったら儲かるかという実践的な株の本にトライすると非常に分かりやすいのでは。
2001/05/22 13:37
読みやすいけど
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「仕事術」って言うくらいだから、コンサルの仕事はこうやるんだよって紹介してある。勿論技術的にも理解出来る内容で、恐らくどの仕事にも共通して必要な要素を多く語ってくれている。だからコンサルだけではない業界の人が読んでも得ることは多い。逆にコンサル業界の人が読んだら「そりゃそうだ」となることはあるだろう。どっちにしろ社会人として仕事をしていく上で必要なマナーと考えれば、大学生、第二新卒、歴の長い社会人と関係なく読める。
紙の本トライアル
2001/04/23 10:18
裏に隠された物語
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
競輪、競馬、競艇、オートレースと勝負の世界で生きている人々を題材とした短編集。勝ち残るために繰り広げられる人間味あふれる展開が楽しめる。その世界の裏事情を知るためには取材を重ねるしか方法はないと思うが、この短編集でもその取材力が如実に表れ、著者の独自ストーリーに調和している。また、取り上げた主人公が実力が突出している訳もなく、ルーキーでもない一般的な力の持ち主にスポットを当てているところが共感できる。仕事で悩み苦しむことは、どの世界でも同じであることが理解できる。
短編集という読みやすさと今まで垣間見ることのなかった勝負に生きる人々の裏世界を覗き見ることができ、あっという間に読みきった。ただし、著者の他の作品を読んだ後だと短編だけに物足りない気分になるかも知れない。
紙の本沃野の伝説 上
2001/03/21 16:02
日本の米事情が分かるかも
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
米問題の是非を問う作品。
コシヒカリの中でも事実上新潟県魚沼産が日本の最高作品である。その最高であるが故の流通事情が問題となり命題化された。
通常「米(コメ)」は農協や米屋など流通における末端のお店から消費者へと購入されていく。米自体は生産者の農家が政府が指定した米の流通業者を通し、流通業者から米屋へと渡っていく。しかし、政府の買い上げだけに折角差別化を図ったブランド米も一般の流通に乗せてしまえばオイシイ生産とは行かない。つまり値段は高くない訳だ。所謂ヤミ米とは、この政府指定の流通業者を通さずに、米を扱う業者へ高い値段で買ってもらうシステムで一般消費者へ渡ることを言う。しかも冷害だの不作だのといった生産自体にかげりがある時は米の市場は一変する。一変する市場を睨んでいる悪い奴が儲けを企むストーリーをこの作品は楽しませてくれる。
今まで米騒動で騒がれたことは何度かあるが、その度に結局政府が隠して、市場に出回っていないなんてことがあったが、この作品ではこのような大事な米の流通から今の時代の農家事情を反映させている。
扱う内容が専門的な話ではあるが、米市場を知りたい方は必見かもしれない。
紙の本遺骨
2001/06/25 19:01
現代医療の進歩とは
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
かつて戦時中に日本軍が秘密組織を形成していた。中国人を人体実験で利用し、毒ガス兵器を開発する秘密組織731部隊である。人を人として扱わない非人道的組織を率いた若き日の責任者が数十年の月日を経て現代医療のドンとなり、臓器移植などの最先端医療へ携わっていることの矛盾さをついたストーリー。
浅見光彦シリーズでは珍しく歴史的背景よりも医療の分野での盲点を突いている。若干医療分野の専門用語に古さを感じるが、読み応えのある一冊である。
紙の本リミット
2001/10/05 17:31
魅力ある表現力
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
魅力ある表現力、驚きのストーリー展開には度肝を抜かれる勢いがある。警視庁特別捜査班に勤務する女性が抱く憎悪が、自分の息子の小指を切り落とした誘拐犯へ執念の一撃を喰らわすことになる展開は迫力満点。
母親の息子を愛する力は絶大で、悪を裁くが如き活躍を果たすが、事件解決までの糸口を探し当てる主人公は、普通の女性像からは若干逸脱するが、小気味いい活躍をしてくれる。
是非一度必読下さい。
紙の本密告
2001/07/30 18:06
警察内部リークにせまる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
今回の主題は警察組織の上層部に起こり得る秘密情報をメディアにリークしたと濡れ衣を着せられた一警察官が、自分の身の潔白を証明するために翻弄するストーリー。
濡れ衣を着せた張本人は自分の直属の上司であったが、昔上司に関する情報をリークしたのは自分だったために、今回もリークしたのは当然だと周りから批判を一手に浴びてしまう。
著者の新作は久しぶりであるが、それだけ取材から書き上げる時間に労力を費やしていると言える。今回の警察という巨大組織に起こり得る展開は久しぶりに読み応えがあった。
2001/06/15 18:32
飽きない構成
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
十津川警部トラベルミステリーシリーズの短編小説集。同僚亀井刑事の親戚が射殺される。犯人の特定は出来たが、殺害の武器である銃が見つからない。犯人の周到な計画にてこずる一同…。
この作品以外にもトラベルミステリーの短編集がいくつか入っているが、やはり著者の作品では電車トリックが一番おもしろい。長編ではないので気軽に読みきりができるのが魅力的である。
紙の本野球狂の詩 1
2001/06/06 11:06
やっぱりいいね
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
やっぱり水島さんの作品はいいですね。古い中にも新鮮さがあります。もうかれこれ数十年前の作品なので、長嶋・王・江夏などの名前が出てきますが、オリジナルキャラクターの個性が楽しいです。むちゃくちゃな投球方法、打撃方法などはさて置き、キャラクターがなすストーリーは最高です。
ドカベンもいいですが、やはり一度は読んでおきたい作品です。
紙の本サラリーマン・サバイバル
2001/05/10 19:05
新入社員でも読めます
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
世界的に有名なコンサルティング会社「マッキンゼ−」出身の大前研一氏が、これからのサラリーマンに求められるスキル、人物像などを自身の経験を踏まえ紹介している。
マッキンゼ−では情報の吸収型の人間から発信型の人間に変化する必要があるそうだ。特に今の時代はネットワークを駆使しすることで、情報をいつでも発信・受信が可能になる。
誰にも負けない情報・人脈を持つことで自分のスキルを磨き、レベルの向上を図ることが重要であると紹介されている。
最近「マッキンゼー式世界最強の仕事術」(英治出版)が出版され、これからの経営者や勿論サラリーマンでも読めるバイブルとして大ヒットしているが、マッキンゼ−からスピンアウトし、経営者として成功する方々がどのようにして成功しているかを事例を挙げながら紹介している。
こちらも合わせて読むとさらに面白い。