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ぱらごんさんのレビュー一覧

投稿者:ぱらごん

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本

紙の本いろはに困惑倶楽部

2001/02/18 02:05

原田宗典に入門しちゃおかな

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ぷふっ。くすくす。うひー。うげげげ。ぎゃはははは。くっくっくっくっ。あははははははははは。いひひひひっ。
 げらげらげら。うぞっ。うええー。うむむむむ。ぎょぎょ。てててててて。ふぁっはっは。はー。しぇー。そそそんなぁ。おおおお。なななんと。にや。おぅ、のー。
 ん?

 笑える笑えるこの本笑える。
 あーサッパリした。

 文芸春秋社の雑誌『クレア』に連載した「いろはに困惑倶楽部」をまとめた本。「いろはにほへと」の頭文字にちなんで、「い」だったら「痛い」というお題で読者から「痛い」話を集め、原田宗典がコメント。プラス、原田個人の痛い体験話で1回分がまとめられている。
 原田宗典の文章はウマイ。ほどよいチカラの抜き加減が絶妙でイイ。

 ジツはこの本、近所の古本屋の100円コーナーで買った。
 読前「読んだことない作者だけど、100円だから読んでみっか」
 読後「おもしろそうだから原田宗典もっと読んでみっか」

 こんなときオンライン書店は便利だ。検索いっぱつで原田宗典の本が探せてすぐ買える。……うわ。90冊以上出てきた。
 こりゃ、入門者用に原田宗典ブックガイドが必要だな。「原田宗典の傾向と対策」とか。
 そーいうのは、どっかにないのか? 検索エンジンでファンのページを探すのか? それはちとメンドーだなあ。bk1のサイト内で、ないのかな。

 ま、まず読んでみることだ。ん?まてまて。古本屋のサイトに行きゃケッコーあるかも。

 いかんのか? こんなこと書いてはいかんのか?

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紙の本

紙の本だれが「本」を殺すのか

2001/02/17 16:08

だれがこの本を読むのか?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 仕事の出先での帰り際、ちょっと立ち寄った書店の平台で本書を見つけた。
 頭の片隅でチカッと光るものがあって、手にとってみた。みっしりと持ち重りがする。この装幀は菊池信義だなどと思いながら目次を見、本文をぱらぱらとめくる。本文が約460ページ。本をひっくり返し定価を見る。1800円!
 3分とかからずにレジへ向かう。

 読み始めると、これが止まらない。
 「本」の世界では今、事件がおきているのだという。有名な出版社がつぶれ、大型書店が次々に倒産し、業界はさまざまな波で解体されそうになっており、大好きな「本」が危ない!
 そこで著者は、殺されそうになっている「本」の現場を歩いて、なぜそうなりつつあるのか? と聞いて回る。章ごとに、書店・流通・版元・編集者・図書館といった本の世界にいるひとびとへの数多くのインタビューを証言として、考察を重ねていく。だから、インタビューひとつひとつは「もう少し切り込んでもいいのでは」と思わせる長さだけれど、著者は意識的に深入りしない寸前のところで止めているようだ。本書がいわゆる「業界本」にはならないよう、事件を扱うノンフィクションの視点でまとめているからなのだろう。

 ぼく自身の個人的な「本に関する事件」として、2つの事件がある。
 ひとつは、近所の古本屋さんの100円コーナーの充実である。駅前の新刊書店に行く前に、この100円コーナーをのぞいてみるようになった。文庫やマンガだけでなく単行本もかなりの充実ぶりで、アタリのときはあっという間に5・6冊を抜き出すことになる。すると「家に帰ってさっそく買った本を読もう」ということになる。
 これは「本」を殺すことにつながる行動なのだろうか?

 もう一つは、もちろんインターネットにおける書店の充実である。ただし、いきなり新刊のオンライン書店に行くことはあまりない。
 まず最初に、スーパー源氏やブックオフなどの古本データベースを検索する。この行動は「買いたい本がはっきりしている」時のものである。
 逆に「何かおもしろい新刊が出ていないかな」という時も多いので、オンライン書店でもたとえば「この1週間の新刊書コーナー」があるといいのだけれど、見かけないのはなぜだろう? そこで、ジャンル別のコーナーへ行くわけだが、この行動が変わってきた。
 やはりブックオフのサイトへ行き、ジャンル別のコーナーをブラウジングするようになってきた。このコーナーのおもしろいところは、2000円を越すと送料が無料になる点で、欲しい本を買い物カゴに入れると「あと○○円で送料無料となります!」と表示される。現金なもので、「もう少し買えば送料無料になるな」と思ってしまう。実際に本が手元に届いたとき、梱包された箱を開けるのが楽しい、ということを発見してしまった。
 ブックオフは「本」を殺そうとしているのだろうか?

 本書の最後の部分でこんな記述を見つけた。
 「すぐれた作家とは何か。読者の時間を一時止めてみせることのできる者のことである。すぐれた本とは何か。日常の時間の流れに一瞬シワを寄せ、活字から目を転じたとき、外界の尺度が読む前と少し狂ってみえる本のことである。」
 これは名言だと思う。
 そして結局「本」を殺すのはだれだろうか? その答えを考えるために、本書は最良の読み物だろう。ぼくの場合は、本書の最後でとりあげられた読書クラブのエピソードが示唆的だった。読書クラブなんて気恥ずかしくて参加したいとは思わないけれど、自戒を込めて思う。
 本を買い込んで自分だけタコツボ的にひきこもってしまい、他者とコミュニケートしないような心が、「本」を殺してしまうのではないか。
 いや、こう言い直したほうがぴったりする。
 「オモロイ本のことは、もっともっとしゃべっちゃおう!」

 だから、この本を読むのはあなただと思う。

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