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ビーケーワン販売部 辻和人さんのレビュー一覧

投稿者:ビーケーワン販売部 辻和人

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本人生のほんとう

2006/06/13 13:17

「ほんとう」が持つインパクト

20人中、20人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 あまたある人生論の本の中でも、これほどわかりやすくしかもラディカルな内容の本は他にないでしょう。『14歳からの哲学』で大ヒットを飛ばした哲学者・池田晶子さんの新刊『人生のほんとう』は、題名通りの真実を提示して、読む者の胸を優しく厳しく揺さぶる感動的な本です。

 この本は、「人生を考える」というタイトルで、一般市民を対象として行われた6回の講義をまとめたものです。「あとがき」で「(生身の人を前に話す空気の中では)言葉は自ずからアクティブになるものだと実感しました」とあるように、語り口は即興的な面白みに富んでいます。哲学することの生き生きした状態が、直に伝わってくるように感じられます。
 
 講義の構成は、「常識」「社会」「年齢」「宗教」「魂」「存在」という人生や世界を認識する上で基本となる6つのテーマから成っています。驚くことに、どのテーマを扱ってもありきたりな結論や展開に落ち着くことはありません。むしろ逆で、日常的な論理に膠着した我々の思い込みを覆すことが目論まれているのです。

 「人の死は悲しいのか」より抜粋してみます。
『「もう会えない」とはどういうことかと考えてみると、裏から言えば、 会えたこと自体が、そもそも奇跡的なことだったと気がつくことになる。つまり、なぜ存在するのかわからない宇宙に、なぜかわれわれは存在していて、なぜだかわからないけれども、その人と出会ってしまったわけです。これはすごく不思議で、これ自体が奇跡的なことだったのだと気がつくと、悲しんでばかりでもなくなる』

 こんな卓見が、本書には散りばめられています。当たり前だと思い込んでいる事柄を子細に検討してみると、そこには未知の世界が隠されていて、そこから人生を捉え返してみると、思いもよらなかった知見が開かれる−。
 当たり前が当たり前でなくなる、哲学という学問のすばらしさ。あなたも池田晶子さんと一緒に、人生や世界の「ほんとう」について考えてみてはいかがでしょうか。

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紙の本悪夢百一夜

2006/03/06 10:25

オススメします!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 花輪莞爾著『悪夢百一夜』を、当店では次の理由で強力に プッシュしたいと思います。【その1.幻想短編集としての特異な魅力】【その2.軽妙にして色気のある文体】 【その3.他店では入手困難】以上がその理由であります。

 1936年生まれの花輪莞爾氏は二度も芥川賞候補になった作家であり、 フランス文学者です。『悪夢百一夜』は、覚め際に夢を書きつける「夢日記」を短篇に発展させたもので、日常の光景をあれよあれよというまによじれさせ奇妙なイメージを作っていく手際の良さには、もう見とれるしかありません。かの椎名誠が「ぼくよりはるかにうまいのがくやしい」と漏らしているほど。夢の中を潜り抜けていくリアルな感触があるんですね。

 この本は1300ページにも及び、二段組でぎっしり活字が組まれています。ですが、読んでいて疲労感が全然ないのです。すいすい読み進められる文体は実に軽やか。会話は登場人物の息づかいが聞こえてくるほど生き生きしており、それに何とも言えない上品なエロティシズムがあるんですね。フランス文学の翻訳で腕を鍛えた成果でしょうか。

 『悪夢百一夜』は、ウチヤマ印刷という印刷屋さんが版元になってできた本で、一般の書店にはほとんど卸されておりません。当店は、サイト提携しているホラー評論家・東雅夫氏から「とんでもない本が出た」とこの本のことを聞き、すぐさま仕入れの交渉に行ったのですが、実物を見てその圧倒的なボリューム、見事な装丁、内容のすばらしさに仰天してしまいました。厚み7cmのボリューム! これで税込4001円は絶対安い!

 至れり尽くせりのこの一冊、どうぞお試しあれ!!

週刊ビーケーワン [20060215]「今週のチェック本!!」より

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