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湖畔の住人さんのレビュー一覧

投稿者:湖畔の住人

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本仮想の騎士

2001/09/30 07:06

ファンタジー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 主人公、十八世紀フランスの騎士は女装の麗人。この設定は既に読者に波瀾万丈の宮廷物語を予測させ、手にとって中をのぞいてみたいという衝動を起こさせる。ひとたび読みはじめれば、何の違和感もなく18世紀ヨーロッパへとすーっと入り込め、一気にラストまで読み進んでしまうという一冊だ。その秘密は現代的で個性豊かなキャラクター、軽やかな会話、読者を休ませないテンポの速い展開、そして歴史描写を必要以上に長くしていない点にあろうか。読み進むうちにクライマックスへの期待が高まっていったせいか、個人的には結末にはやや落胆した。
 しかし、この本には心理学というおまけがついている。精神分析の祖として知られるフロイトの「無意識」の発見に貢献したといわれる人物がさり気なく怪しげに登場しているのだ。心理学や精神分析の歴史に興味がある人には、また別の楽しみ方があるかもしれない。

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紙の本

2001/09/29 10:01

三十年見守りつづけた母の記録

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 小林多喜二の母セキが生涯を振り返って語る本。訛りのあるセキの一人称で読者に昔話を聞かせるような文体は、時に温かく時に切ない。多喜二をはじめとする周囲の人々は「清貧」という言葉が似つかわしく、透き通るような心の交流を繰り広げている。
 多喜二の死後、セキは地獄の年月を送るが、ある牧師との出会いによって、自分を殺そうとする者たちのためにさえ祈ったキリストの深い愛を知るに至る。ことに作品中、スパイに騙され拷問を受け殺された多喜二と、裏切り者の密告によって十字架にかけられて殺されたイエスとを重ねあわせる部分は圧巻。
 小林多喜二の作品をすでに読んでいればその母の視点から見た多喜二と彼の生きた時代を知るのも面白いだろう。また、多喜二の作品をまだ読んでいなければ、「母」読了後読みたくなるかも知れない。

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