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かつらさんのレビュー一覧

投稿者:かつら

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紙の本

紙の本海馬が耳から駆けてゆく

2002/06/20 23:39

愛すべき日常

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

元気になれる本です。
なぜかって?
とにかく笑えるから、というのももちろん大きいのだけど、それと同じくらいこの本には愛があるから!
菅野さんは自分の非日常的な日常と、それを構築する家族、友人たちをいささかブラックに笑ってたりするのだけど、それでもそこには愛があるのだ。
彼女が家族や友人たちを本当に愛していることが良くわかる。
だから後味のいい笑いの後になんとなく元気になってたりする。
身近な愛を確認したい人にもお勧めかもしれない。

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紙の本

滞空時間1.4秒

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 飛び込みというきわめてマイナーな種目について、どのくらいの事を知っているでしょうか。
 高さ十メートルの台の上から、時速60キロで飛び込む。
 その間わずか1・4秒。
 この本はその瞬きの瞬間にすべてをかける少年たちの物語です。

 つぶれる寸前のダイビンググラブにかよう中学生の坂井知季は幼いころから飛び込みを続けてきて、他のことを切り捨ててきました。
 友人付き合いやガールフレンドやごく普通のささやかな楽しみを切り捨てつづけることに、疑問と苦痛を感じはじめた知季に、麻木夏陽子コーチは、途方もない夢を見せます。
 オリンピックに出場すること。
 突然突きつけられた夢を前に、知季はもう一度1.4秒のためにすべてをかけることへの思いを見つめなおします。

 悩み苦しみながらも、自分の意思で飛び込み台に向かう少年たちが、時々悔しくなるほどに鮮やかに感じられます。忘れていた熱さを思い出させてくれる。
 ぜひその少年たちの姿をその目で確かめてください。

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