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小林 康昭さんのレビュー一覧

投稿者:小林 康昭

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本PC構造の原点フレシネー

2000/11/01 12:15

プレストレスト・コンクリート(PC)技術を着想したフレシネーの業績とPC技術の神髄を紹介。原英文併記

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 本書は,『EUGENE FREYSSINET』の翻訳である。表題のウジュヌ・フレシネーは,コンクリート構造の歴史に名を残す,著名なフランス人土木技術者。彼は,欧州各地に今も残る数々のコンクリート名橋を設計したが,特に,世界中に普及発展しているプレストレスト・コンクリート(PC)技術を着想し実用化したことで知られる。
 プレストレスト・コンクリート(PC)とは,プレストレスを付与したコンクリート構造体である。プレストレスとは,荷重作用による応力を打ち消すように,荷重が載荷される前にあらかじめ計画的に構造体に与える応力のことである。コンクリートは,圧縮強度は大きいが,引張強度は圧縮強度の1/10以下と,きわめて小さく,構造物にひび割れが発生しやすい。セメント材料でコンクリートの引張強度を増大させるのは不可能に近い。
 コンクリートに定着させたPC鋼材に圧縮プレストレスを導入すると,見かけ上の引張強度をコンクリート自体の引張強度の数倍に増大させることができる。その結果,ひび割れ発生荷重を大幅に増大させることが可能となり,コンクリート構造の可能性を大幅に拡大させた。世界中に普及し,さらに技術的な発展を続けるこのPC技術を着想し実用化したのがフレシネーである。
 1928年,この技術の特許を出願。その後,ポストストレス工法を発展させ,1948年に世界最初のPC実用橋を架けるなど,技術的な進化を求めつづけた。1879年フランス南西部の寒村,オブジャ(Objat)の生まれ。国際プレストレッシング連盟(FIP)初代会長である(没年1962年)。
 本書は単なる伝記の域を超え,彼の技術思想の啓蒙書とも言える労作だ。邦訳部分だけで455ページに及ぶ。原著者J.A.F.Ordonezは,マドリード工大教授で,国立土木研究所所長。スペイン国内に多くの橋梁設計の業績がある。監訳の池田尚治は横浜国立大教授。13名の大学教授や技術者が翻訳を分担した。
(C) ブッククレビュー社 2000

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建設業が生き残るための,品質・環境・安全を一体とした新たなマネジメントシステムの構築について解説

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 1990年代後半あたりから建設業の労働災害の減少に鈍化の傾向がみられ,関係者の間で新しい管理手法が模索されるなか,労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS)が注目されている。この本は,このシステムのグローバルスタンダードであるOHSAS18001を,この基準を中心として労働大臣告示53号を包含する既存のシステム体系の枠組みのなかで解説しているところに,大きな特徴がある。
 第1章は労働安全衛生マネジメントシステムの全体的な歴史,現状,特徴と,わが国の建設業における同システム導入への展望,第2章はOHSAS18001の構成と規格の解釈,第3章では労働安全衛生マネジメントシステムの主要な要素,第4章で労働安全衛生マネジメントシステムの構築,第5章でこのマネジメントシステム運用の方法,第6章ではOHSAS18001にもとづく審査登録の手順—をそれぞれ解説している。執筆陣は,建設会社など出身の安全衛生コンサルタント9人。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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新しい建設管理手法として米国で誕生したコンストラクション・マネジメント(CM)の実務を紹介

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 本書は,Professional Construction Management Including CM. Design-Construct and General Contracting Third Edition の翻訳である。表題のProfessional Construction Managementとは,コンストラクション・マネジメント(CM)を指す。
 コンストラクション・マネジメント(CM)は,発注者の機能や能力を補完したり,従来の請負契約工事に対する代替え効果を発揮する画期的な建設生産システムであって,米国で誕生し瞬く間に欧米先進諸国の建設市場に定着した。1970年のニューヨーク市による世界貿易センタービルの建設事業がCM採用を公にされた初の公共事業とされるが,実は米国の民間市場では第二次大戦前からCM同様の商慣行が存在していた,とされる。
 わが国では最近,CMに対する関心が高いが,まだ実績はない。今,行政改革や地方分権により公共機関の改革・スリム化が求められているが,縮減する発注機関の機能や能力を補うのに,CMは有用性が高い。CMの理解のために時期を得た,好著の出版である。
 評者が,著者の一人に米国土木学会の会議で会った時,第3版を書き下ろしたばかりだった。改版の理由として彼は,通常の建設工事(CMではないプロジェクト)とCMの比較によるマネジメントの効果的な理解,を挙げた。旧版はCMの記述にページのほとんどを割いたが,この第3版は,通常の建設工事のマネジメントの記述にも,CMと同程度のスペースを割く。読者は,両者を比較しつつ,CMを容易に理解できる,と思われる。
 原著者のD.S.Barrie氏は,米国大手エンジニアリング会社のカイザー社に長く勤務後,CM会社の社長(1997年没)。B.C.Paulson,Jr氏は,現場勤務の後,スタンフォード大学教授。情報システムが専門。わが国に多くの知己を持つ日本通でもある。訳者の宮武保義氏は,清水建設勤務,1996年副社長退任。
(C) ブックレビュー社 2000

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