きよかさんのレビュー一覧
投稿者:きよか

夢見る頃を過ぎても 気志団綾小路翔
2004/12/20 14:54
夢と自信を与えられた
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この作品は、ロックバンドの氣志團の團長である綾小路翔へのインタビューを基にしている。彼等のデビュー前のインディーズ時代から今に至るまでの回想記みたいなものである。客入りも少なく、収入もなかった彼らがどういうふうにして東京ドームライブを成功させるまでになったのかを綴ってあり、読んでいて夢は諦めなければいつか叶うものなのかなぁ。と希望と自信を与えられる作品でした。
これからの彼等の活動も気になる一冊でした。

蹴りたい背中
2004/03/21 14:40
多彩な表現力!!
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この作品の作者は、史上最年少17歳で、第38回文藝賞を受賞し、19歳で芥川賞を受賞している。
芥川賞受賞作という文字に惹かれ読んでみたが、なるほど、表現力がとてつもない。
皆が感じて経験し、それをうまく言葉で表せないような感情を、作者は実にわかりやすく、色彩豊かに表現している。読んでる方は、その表現力に感嘆し、共感を覚える。
この作者のファンになりました!!

星の輝き 新書判 上
2005/02/14 23:44
シンデレラ・ストーリー
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田舎の下宿屋で生まれ育った主人公ララ。母親は彼女が生まれてすぐに亡くなり、父親は非情な人間でララの事はこれっぽっちも念頭にない。
家族愛に恵まれなかったララは、下宿人達と仲良くなる事で社会の勉強をしてゆく。そんなララに一人の下宿人が建築について講義する。ビルの建築の過程について魅せられたララは早速、近場に空き地を見つけ夢へと前進してゆく。
彼女に降りかかる数々の困難。そして成功。そして生涯を共に生きたいと思える男性ピアニストの登場。ララの行き着く先は…

明日があるなら 新書判 下
2005/01/28 14:31
人生の転機
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この物語はヒロインが母がマフィアによって死に追いやられる場面から始まります。ヒロイン・トレイシーは平凡な銀行員でしたが、母を失った事で明るみに出たマフィアの存在に復讐の念を燃やします。
復讐をしようと彼女が動き出した時、反対にマフィアの策略にはまってしまい、刑務所で拘留されるトレイシー。彼女はそこで、何も失うもののない強さを覚え、釈放になった時から、自分をこんな目にした輩に復讐を始めます。
復讐を終え、元の人生に返ろうとした彼女でしたが、元囚人だったトレイシーに帰る場所はなく、彼女は窃盗の道を歩んでいきます。世間をあっと言わせる方法で次々と宝物を手に入れる彼女。そしてそれを追う一人の男!
彼女を待ち受ける運命は…

心ひらく故郷 上
2005/01/16 15:27
猟奇殺人
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国際的なバイオリニストのヒロインキャロライン。彼女はそのプレッシャーから精神を苛まれ、祖父母が暮らしていたミシシッピの田舎町イノセンスへと休暇に行くところから物語が始まります。
キャロラインはこのイノセンスへと休息に来たのに、次々と起こる連続殺人事件へ巻き込まれていく。そこで、自分のタイプとはまったくかけ離れた男性と恋に落ちていきます。
平和な田舎町に起こる奇怪な事件。そして彼女の恋はどう展開するのか?!

ホット・アイス
2004/12/18 13:48
マリー・アントワネットの財宝
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この作品は、フランス革命のさなか行方不明になったマリー・アントワネットの宝を巡って繰り広げられる物語です。
大富豪の令嬢と野心溢れる泥棒がパートナーとなり、宝探しの危険な旅が始まります。幾度も命を落としそうになる2人。2人は宝を手にすることができるのか?

誘いかける瞳
2004/12/05 18:49
狙われる女性
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この作品のヒーロー、スレイドはニューヨーク市警の刑事である。本部長ドッドソンの希望により彼の名づけた女の子、ジェシカのボディーガードをすることになる。それもただのボディーガードではなく、彼女の経営するアンティークショップでの密輸事件もからんでいる。FBIと共同で捜査をはじめるスレイド。
スレイドは事件を探るうちに、どうしようもなくジェシカに惹かれはじめる。刑事とアンティークショップの経営者の行く末は…
そして密輸の裏に隠された真実とは…

ZOO
2004/10/06 15:03
とにかく必読!
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この本の帯に『何なんだこれは。』という文字が印刷されておりますが、読んでみて感じた事は本当に『何なんだ。これは!?』って感じでした。
短編小説を1つの本にまとめた物と思いきや、それは単なる短編小説ではないのです。小説という一言では片付けられないものでした!
笑う場面あり、頭をかかえる場面ありの、とにかく面白い一冊でした。
作者の思考能力に感嘆です!!

海辺の誓い
2004/09/04 12:28
血のつながらない家族の絆
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シーサイド・トリロジーの第一弾は、レーサーとして世界中を気の向くまま、奔放に駆け回るプレイボーイ、キャメロンが主人公です。
キャメロンは幼い時から、父親に虐待を受け、ある時その父親の下から逃げ出した先に待っていたのは、レイとステラ・クイン夫妻の温かい家庭だった。同じ境遇に育ったイーサン、フィリップと共にクイン夫妻に育てられることになる。
3人がそれぞれ自立し、自分の個性にあった職につき落ち着いた頃、父親レイが交通事故によって死亡してしまう。それを引き金に血のつながらない3人兄弟に、10歳の少年セスが押し付けられる事になる。セスはレイが死ぬ直前に、養子として入れた子で、3人とは歳も離れ、最初はしっくりいかない状況であった。
しかし、ストーリーが進むうちに、3人兄弟が4人兄弟へと変わっていく様が実に微笑ましい。
父親の保険金支払い。そしてセスの養育権の様々な困難が立ちふさがる。

サンクチュアリ 上
2004/08/29 17:05
ある天使の死
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ヒロイン、ジョー・エレン・ハサウェイは、将来有望なプロの写真家である。その彼女宛に何日か前から、彼女を隠し撮りした写真が次々と送られてくるようになった。
ある日、例のごとく送られてきたマニラ封筒を開けてみると、そこには若く美しい女性のヌード写真が入っていた。最初はジョー自身だと思ったが、よく見てみると、それは20年前に、夫と幼い子供達をおいて、消息不明になった彼女の母親の写真だった! 写真の裏には「ある天使の死」というタイトルが書かれていた。
その写真が神経衰弱していたジョーに、とどめを刺し、彼女は倒れてしまう。だが、病院から退院した後、彼女は真実を探り出すために、自分の故郷ロスト・ディザイア島へと帰郷する。
その島で彼女を待ち受けていたのは、心が離れ離れになったままの家族と、親しい者の行方不明という事件だった!!

珊瑚礁の伝説 上
2004/08/01 14:50
沈没船に眠るロマンス
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ヒロインのテートは父親レイの影響を受けて、大学で海洋考古学を専攻している大学生です。沈没船の宝探しに魅せられたテートは、父親と共にセントキッツ島付近に眠るといわれている沈没船の探索を行っていたのですが、そこに、この作品のヒーローとなるマシューが伯父のバックと共に現れる。
彼らは、「サンタ・マルゲリーテ号」と「イサベラ号」という沈没した2艘の大型帆船のどちらかに眠るといわれる伝説のネックレス『アンジェリクの呪い』を求めて探索中でした。
妙な事がきっかけで、チームを組んで探索を続けていくうちに、テートとマシューは惹かれあっていきます。
「サンタ・マルゲリーテ号」を発見し、仲間内で大喜びしている時に、探索中のバックがサメに片足を食いちぎられるという事件が起きてしまいます。バックを病院へ運び、元気づけたりなんだりとドタバタしている間に、「サンタ・マルゲリーテ号」は横から出てきたヴァンダイクという資産家に奪われてしまう!
ほんの一瞬のうちに幸運と絶望の両方を味わったマシューは、借金、そして片足のない伯父を養っていかなければという責任を背負ってしまったため、テートとの将来を考えていくことが出来ずに、愛するテートを突き放して去っていく。
それから8年後、テートは失恋の痛みからひたすら勉強し、海洋考古学者となる。そして父親レイは、あの時あきらめられなかった夢「イサベラ号」の探索に乗り出す。またマシューとバックそれから新入りのラルーと手を組むことになり、新たな探索が始まる。
彼らは「イサベラ号」を発見することができるのか!?
そして伝説のネックレス『アンジェリクの呪い』の行方は!?

リバーズ・エンド 上
2004/07/19 10:39
真実の芽吹き
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4歳の時に、母親を父親に殺されたオリヴィア。父親は、ドラッグに侵されていた。残酷な事にオリヴィアは、その殺人現場を目撃してしまう。
少女は祖父母の手によって平和で壮大な自然の中で、育てられる事になった。
…が、しかし! 彼女が分別のわかる、ある程度の年齢に達した時、その平和を壊すかのように、彼女の両親の事件について本を書きたいという。一人の若者が現れる。
オリヴィアはもちろんのこと、その家族・親戚もそれぞれに心の中に封印しておいた出来事を思い返し、心を乱す中、事件の真相が徐々に芽を出してゆく。

愛ある裏切り 上
2004/05/13 14:18
家名を守るため…
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幼い頃に両親が離婚し、母は死んだと聞かされてきたケルシー。そんなケルシーに、自分の人生を大きく変えてしまう一通の手紙が届く。
死んだものと思っていた母親が実は生きていて、愛人を射殺した罪で十年間、服役していたと知らされる。複雑な思いのケルシーだが、勇気を振り絞り、彼女は真実を見極めるために母親に会いに、広大な牧場へと出向く。
そこで母は、元気いっぱいに、サラブレッド生産牧場を経営していた。
ひょんなことからケルシーは、その牧場での生活を望むようになる。最初は、お互い腹の探りあいで、ぎくしゃくしていた関係だったが、月日を重ねお互いを知っていく中で、今までの月日を埋めるように2人には、強い絆が生まれていく。
そんな2人の関係を名門の名に恥じるという考えから、よく思わない祖母ミリセント。彼女が裏で糸を引き、様々な事件の引金になってゆく。
人間の奥深くにある感情を見事に描いた作品でした。

芝桜 上
2004/04/19 07:58
月とスッポン
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この本を手にとったのは、岩崎峰子さん著の『祇園の教訓』で、紹介されていたのが、きっかけでした。
雛妓(おしゃく)と呼ばれる、芸者でもまだ一人前の扱いは受けていない身分の頃から、ずっと一緒だった正子と蔦代。彼女達の生活する、津川家は、抱えを15人も持った大所の芸者家(おきや)である。
姐さん達の言うことをよく聞いて、稽古は人一倍熱心に、今はただ一日も早くいい芸者になることを目的に励んでいる正子とは、まるで正反対の蔦代。それでも2人は、いつの間にか一緒にいるような具合である。
そんな正子には、早くからいい旦那がつき、蔦代はあまりパッとしない。
そんな中、正子は歌舞伎役者と恋に落ちてしまう…

祇園の教訓 昇る人、昇りきらずに終わる人
2004/02/20 12:50
接客の教科書
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私自身、接客業をやっていて、とてもためになる1冊でした。心のこもった接待、機転、気配り、こういうものは実際にお客様の前に出ると、なかなか難しいものです。サービス業に従事していても、やはりそこは人間ですから個人的な感情、思考の違い、好き嫌いというものがでてきます。
一個人対一個人は、生きてきた環境も違えば、性格・ものの考え方も人それぞれです。私自身そりの合わないお客様は自然と避けるようにしてきたんですが、この著者の岩崎峰子さんという方は、たいした人だと感服しました。
苦手だと思う人には、わざわざ自分のから近づき、それを克服するというのです。自分を知ってもらい、それでもダメならしょうがないという潔さも、気持ちのいいものです。
この作品を読んでから、自分のビジネスに活かせるところは、盗もうと仕事に取り組んでいます。自然と自分に自信がでてくるようになりました。淫靡なイメージで勘違いしていた祇園の世界も見方が変わりました。