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ホセさんのレビュー一覧

投稿者:ホセ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本

隙間の密度

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

現在私の一押し!のマンガ家志村貴子の最新刊。だ。
内容はズカっと要約すると「女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子の話」だ。
小学校も高学年。自分たちの持つ願望が次第に明確になっていく一方、体は思いに反してだんだん男に、女になっていく。とか紹介するとズンと重そうだけど、読んでみると非常に淡白だ。絵柄は白っぽくてスッキリだし、派手な展開もなく一見すれば地味だ。
けれど、淡々とした内容や、空白の多い画面、その描かれていない部分に、語られていない沢山の何か、を感じさせてくれる。そんなマンガ。
正直に云うと、とにかくこの絵がとにかく素敵なんですが。
かみしめる様にマンガを読みたい人にオススメる。

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紙の本

「ホンモノくさい」ロンドンで

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ようはメロドラマなのだ。上流階級の青年と賎しい出のメイドの身分違いの恋。これでもかとベタベタに、メロドラマ。
しかし、そうしたものには必須と思えるケレンも過剰な物語性もこのマンガにはない。淡々と、静かに、丹念に、ちょっとしたしぐさや間によって生まれるニュアンスを雄弁なものにして地味な展開をドラマチックに描写している。
しかし、そうであっても舞台が現代であったりしたらならば、ただ地味な恋愛ものになっていたかもしれない。そう、このマンガをケレンや過剰な物語性を用いずに、なおメロドラマとして濃密なものにしているのは、なによりも「ヴィクトリア朝ロンドン」という読み手のロマンチックな気持ちを誘う舞台の魅力だ。
たいして詳しくもないので、本当のところどの程度精確に考証がされているのかは分らない。だけれどもこのマンガには「ホンモノくささ」が満ち満ちている。と私は思う。なにしろすごくどうでもいいような些細な瞬間にこだわっているのだ。
それはこの四巻でいうと、ある貴婦人がコルセットを締め上げる場面なんかだ。旦那様、奥様の背中に足をあて、踏ん張って両手に握った紐をギュー!とやる。妙に生活感に溢れている。ファンジックな世界かと思っていた「ヴィクトリア朝ロンドン」がグゥッと身近に迫ってくる。
そして、こういう地に足の付いた描写がありつつも、このロンドンがリアリティに傾きすぎず、しっかりロマンチックな舞台装置になっているのも素晴らしい。
 旅行気分で読むべし。そして二人の恋をオロオロしながら見守るべし。

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