流星雨さんのレビュー一覧
投稿者:流星雨
紙の本戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーザ★コミックス
2007/06/15 15:22
原案に忠実なTFサーガ
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
海外作品をやや日本寄りにした作品群を経て、金田益実氏の構想をアニメ以上に具体化した国産TF漫画を一挙収録した一冊。「ザ☆ヘッドマスターズ」ではシックスショットがダニエルと心を通わす回でウィングウルフとなり、月刊誌を逆手に取った高密度で楽しめ、次作に受け継がれる人間参加を以て締め括っています。その「超神マスターフォース」ではある意味TFらしからぬアニメの凄惨な殺戮はなく、地球デストロンの絆が濃密に描かれています。「V」はビクトリーズに和解なった両雄と娯楽性横溢の活劇たるアニメと方向性が異なり、優劣はつけられないでしょう。
2007/03/23 21:24
ムックの在り方としては
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ホビージャパンの似たムックと比べ、巻末の用語集など、作品世界の紹介に重きが置かれ、多くのキャラがカラーで見られるのは改造の際の資料ともなり嬉しいところですがやはり戦国伝偏重の嫌いがあり、講談社が上梓するからには、改造戦士もレッドファイター91や全龍将軍、百鬼神も掲載し徹底してほしく思いました
紙の本凛の国
2006/11/17 19:41
精神を呼び覚ます一冊
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
江戸城の無血開城が世界史の奇蹟との話は往々にして聞くことがありますが、本書は通史により時代時代の危難を乗り越えたのは先人の果たして何かを伝えます。糊塗された戦後史観を払拭し現代に生きる子孫も纏綿と受け継いだ筈の公平無私や向学心の遺伝子を発現させ、国際情勢に如何に立ち向かうかの手掛かりを与えてくれる良書です。
紙の本スーパー戦隊画報 正義のチームワーク三十年の歩み 第2巻 The History of Super Hero Team Battle,1987−1997
2006/08/17 13:57
作品世界へのいざない
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小学館の超全集になかったシニガミボーマが召喚した亡霊暴魔獣や凶暴化後のゴダなど、希少な写真を載せる本旨はそのままにキャラ分析や各作の特色に関する文も正鵠を射ており、作品を多角的に捉えることができるようになっています。『パワーレンジャー』に関しても日米ヒーローの折衷とわかるようになっています。
2006/07/28 14:03
分析と手塚世界への引き込み
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
(見られるだけで資料性を増す)未単行本化分の概略もわかり作者がいかに外部規制の中、健筆を振るったか、またあり得べからざる描写をさりとて批難することなく本作の物語を面白くする嘘の巧みさをわからせる一冊。『ザ・コンプリート・ダイジェスト』でトッペイの成長した姿としてその項に載っていた白拍子泰彦の詳説からは“無免許医”に対する“肩書きの持ち主”、“裏社会を知る者”に対する“温室育ち”と琵琶丸同様対比を打ち出しているとわかります。同書でお茶の水博士の項にあった「気の弱いシラノ」の白野が猿田彦の若い姿であり、「七色いんこ」の胡月真鷲にも触れるなど、補完も兼ねています。
2006/05/26 14:00
新境地ムック
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
その名に違わぬ希少写真を惜しみなく載せた同社の画報の方法論はそのままに、高密度の紹介を旨とした一冊。それがシリーズの俯瞰を可能ならしめています。解説では執筆者がシリーズを平等に愛すると思われ、鬼子扱いの目立つ「イタダキマン」も中立の立場にあるのが、ファンサイトで復権を目指す向きもある時勢に適っているといえます。
2006/03/24 13:45
好個の入門
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
カラーは巻頭のみ(アニメムックにしては復刻プラクション紹介に充てる構成には疑問も湧くが)とし、高密度の紹介を趣旨とした一冊。魔神のプラクションにない描写を紹介し、EDクレジットと異なる正しいキャスティング(ザン・ゴロツキーとザン・ギャック)も分かり再視聴にあたって資することでしょう。ユーキの紹介で#37の総集編でワタルが胸中を代弁したと云える男性ファンに諂うことがなかったのにも好感が持てます。
2006/01/25 15:08
作者の特撮解説世界
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「クウガ」と「アギト」のパラレル・ワールド関係を抜きにしても描くものの異なる平成ライダーシリーズを省いたのは正解と云え、ハイテクヒーローとの統合を図ったことから好感の持てる一冊。ライメイロボなど、作者独自の設定の視覚化イラストを欄外コラムにまで配し隅まで見逃せません。ファンの誰もが思い付く旋風神とライブロボ、ゴウライジャーのメカとビートルマシンを関連付けた上でさらに有機的に結びつけるのは愛と想像力のタペストリーと云えます。敢えてキカイダーを交えて語らず、他作品と絡めて語るところのないメタルダーを動力の公式設定と外見を結びつけて語るのには敬意を新たにします。
紙の本ぼくらが大好きだった特撮ヒーローBESTマガジン Vol.3 〈巻頭特集〉宇宙大怪獣ギララ 大巨獣ガッパ
2005/11/22 17:00
単発怪獣の魅力の詰まった良書
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
主たるギララ記事は、その多面的魅力を伝える全身写真も載っており執筆陣にも愛があるとわかり、ガッパ写真も2頁ながら壺を押さえて選択が光り自分の鑑賞法と合わせて読んでも楽しめます。東宝の単発怪獣映画も含め、相通じる、一回の中で多角的に登場怪獣を捉えんとする体勢を再認識できるのも本書の特長でしょう。掲載そのものが感涙を誘う日本電波映画のアゴン(「赤影」のカブト虫怪獣にあらず)写真は、出自も相俟って華美な装いのない威容で本邦怪獣の始祖たるゴジラの訴えたものを備えていると共に、裂けた口などに独自性があるとわからしめ、資料性も高いと考えます。
紙の本僕たちの好きなウルトラマン 完全保存版 4 ウルトラ怪獣大全集
2005/09/26 17:47
想いの綴りと触発
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
執筆陣が各自の思い入れを載せた一冊。「怪獣魂」と同様の趣向ですが、開米栄三氏に中島春夫氏という業界の方のインタビューは差別化をなし得るとともに、肉声を読めるのは純粋にファンの喝采を呼びます。解説にも私生活に踏込んだ、或いは多くの意味で衒学味のある筆遣いは一連の「怪獣魂」と被る怪獣もいながら、読ませるものがあります。怪獣への己が雄渾たる文を書きたくなるファンも少なからずいるでしょう。私はバキシムは瞳のない切れ長の目も語る際に重要な要素と考えます。頭部から背中、尾にかけての無機質部分と符合するためで、体系立てて述べたくもなりました。ともすれば、超獣ならではの量感にばかり話がいくバキシムを色彩で語るだけで意義は深い。ゴモラⅡは「怪獣大決戦」のバルタン星人で初代の再現の難しさを実感した造型側が、方向転換し全身が輪状結節に覆われながらも動ける着包みを造ったようで、付加された2本角のオリジンからのそれと合わせた視線ごとの変化の妙が感得できないのは惜しいが、律動は味わい深いものがあり且つ、劇中地底人が知っていたので新生代の生物の筈であり、恐竜の末裔たる初代を考えると“収斂進化”の語彙が脳裏に浮かび上がり、擬似科学性を感じ取れます。本書のみならず商業誌で然程話題に出ない怪獣では「怪獣使いと少年」への敬意演出の鏤められた話にも圧されぬ魅力を有するガルラで論陣を張りたくもなります。促進剤としても資すること、請け合いです。
2005/08/02 13:42
各個の扱いの不均等が惜しい
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
風土がロシア女性の美を育み、饂醸させたことをもわからしめる一冊。しかしながら紙幅に、写真の多様さからも扱いの格差が感じられるのが悔やまれます。インガ=ガムラールの碧眼は、「美少女紀行」で人気随一のエレナ=ボーギナのそれにも比肩しブロンドの長髪との合奏は恍惚境はと誘ってくれ、されど限られた写真しかない他、ユーリャ=ヴァリャフメトヴァの、ダンサー歴で培われた逞しい肉体美でも、肉厚のヒップを見たかったし、人気モデルとのことでアンナ=コイストルーバヴァにはアトリエでの威風堂々とした裸体をお披露目してほしかった…。 富貴さや健康美、異国風趣といった異なる属性を鳥瞰できるのは賞賛に値します。
紙の本バルタン星人はなぜ美しいか 形態学的怪獣論〈ウルトラ〉編
2005/07/19 13:50
己が論陣の契機ともなる
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
本書を一読すると、こうした語り口もあると思うことも屡です。キングザウルス3世のデザイン上の精髄は、細身にトリケラトプスとエダフォザウルスを髣髴させる角と背の帆をそつなく収めたところにあるなど(前著でもキングギドラはワイバーンを交えて語ってほしかったなど言っては切りがないが)。 著者が著者だけにクルマニクラスやズラスイマー等、視聴者考案の怪獣にも熱弁を振るってほしかったしゲルショッカー怪人中、動物と植物の合体の者への想いも知りたい。この機に「グリッドマン」「ネオス」にも一章を割いてほしかった。昆虫怪獣の文の雄渾さを思うに、粘着怪獣ギソラーが実現した場合の甲虫三段活用の妙の所懐も書いてほしく、ブルトンやレザイトの出自にも想いを馳せさせるギガドレッドについても…。無論、「マックス」レッドキングの異称が“装甲怪獣”となったことを思うと、その元祖の論に於ける氏の御慧眼には敬意を新たにします。等身大キャラを時折交えるところも感嘆せしめ、私はジャンキラーとハカイダーの、ヒーローとの対比も含めての比較論も展開したくなりました。かようにファン各自の論理体系を確立させるように触発する一冊です。
紙の本トリダヨリ
2005/06/07 13:31
また別の訓示本
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所謂、スピンオフ物。詩文も、キャラ紹介欄も、キイロイトリ主体となっており、作者の各キャラへの愛情が窺えます。コリラックマ共々、リラックマの物真似付け耳をしたイラストも浸透した同キャラですが、この二匹の同居者に翻弄される日々を送っていると再確認させ得る内容です。しかしながら、先述のイラストと同種の感想を与える仲睦ましいイラストも挿入されており、こうした怠け者や悪戯好きとの接し方について考えられる一冊です。
紙の本ティラノサウルス全百科
2005/06/03 21:34
単なる便乗本ではない
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その完全骨格化石で惹く、恐竜博に合わせて上梓されたように思いますが、あらゆる面で子供の古生物学への関心を励起する工夫の凝らされた一冊です。例えば既往の児童向けの恐竜本にあった、棲息域も習慣も異にする恐竜の、無意味なNo.1比べとは一線を画するギガノトサウルス、スピノサウルスとの比較もそうです。件のスーのおかげで鰐の性別の判別法の応用が可能と分かったことは、私のような大人の古生物マニアには有名ですが、それに依拠せず最新の発見内容を満載するところには、一介のマニアだてらに専門家の真摯さと熟練の文章力を垣間見たと思いました。終章の広く浅い、古生物全般の駆け足の紹介は、それまでを読んだ次の段階の知識を欲して矢も盾も堪らぬ筈の児童のことが編纂上の計算に入っており、心憎い限りでした。
紙の本ロシアン・エロス Shoken Takahashi nude gallery
2005/06/02 13:47
我が随一のお気に入り以外にも
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
各モデルのフォトの属性が変化に乏しい気もしますが、この価格で16人も乗っている事を勘案すると、お買い得と云えましょう。私はナターシャが最も好きになりました。ミスティックかつ、異国的な碧眼に張りと艶のある恰も純絹のような肌、合奏が清爽なエロティシズムを呈する腰と脛、とどめは縦長の愛らしいお臍。あらゆるフェチが歓喜しそうです。海王社の『SASHA』のように所謂スピンオフの単独写真集の素材ともなり得ると思いました。他にも、高尚さと馴染み易さを兼備したカーチャ、ロシアにもいたのかと驚かせるオリエンタルなアーニャ、流れる金髪と牝鹿宛らの御み足で魅せるイーラ、ファニーフェイスの魅力を再確認させてくれるターニャなど満点の綺羅星のような質は違えど、いずれも惹かれるモデル揃いです。