赤富士の湧き水さんのレビュー一覧
投稿者:赤富士の湧き水
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![こんな上司が部下を追いつめる 産業医のファイルから](https://img.honto.jp/item/1/f8f7ef/75/110/02669018_1.jpg)
こんな上司が部下を追いつめる 産業医のファイルから
2006/06/14 21:33
これからの時代を手堅く生きるためには、まず周囲を固めてディフェンシブに
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バブル以降、空前の採用時代がやってくる。
しかし、その後はどうなるのか?
当社の事情を素直に告白すれば、心配材料のほうが多い。昨年採用した新入社員の約3割が、この6月に辞職していった。
理由がどこにあるのか、私にはさっぱりわからない。
著者が指摘するように、その大半は上司にあるのかもしれない。しかし、それだけではないようにも思う。
価値観の差だろうか? 世代の差だろうか? 環境の差だろうか?
採用担当の私としては、来年、どんな人たちを採ればよいのか途方にくれている、というのが、お恥ずかしながら実情である。
どこかのシンクタンクの人が言っていたが、このような状態が続けば、結果としてパートやフリーターが増加するのは目に見えているという。
しかもそれは、採用する側にとって、悪い話ではない。
けれども、長期的に見た場合、多くの部分にひずみが生ずるのではないか? そこに問題の根がある。
本書は現場論である。長期的動向に関する指摘は、さして見当たらない。それに関して何らかの意見を言う立場に、私はいない。
ひょっとして筆者もそれは自覚しているのでは、という気がしないでもない。
テリトリーを徹底的に厳守する立場を取っているからである。
そうした視点に立てば、本書は重要な問題提起をしているとも思う。
「将来は読めないのだから、さしあたり自らの現場を重視せよ! ふらついている現場から、どういったメッセージを発しても意味はない。まして、現場にいない外部者の刹那的改善論を展開されても、何の効果も期待できない」
読みすぎかもしれないが、著者はそうした視点から現職場の問題点を論じている気がしてならない。
どうすればよいのかは、新入職員を取り入れる我々が、真剣に考えなければならない問題なのだろう。
そんなことを考えさせられた一冊だった。
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