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  3. 風(KAZE)さんのレビュー一覧

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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

風(KAZE)さんのレビュー一覧

投稿者:風(KAZE)

14 件中 1 件~ 14 件を表示

紙の本

クロノス・ジョウンターの伝説

紙の本クロノス・ジョウンターの伝説

2004/04/10 03:04

タイムトラベラーたちの愛の奇跡の物語

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイムトラベル・ロマンスまっしぐら!
時を超えた愛の物語に、強く胸を揺さぶられました。
ロバート・F・ヤングのタイムトラベル・ロマンスの
泣かせの名品「たんぽぽ娘」が大好きな方に、
ぜひ読んでみて! とお薦めしたい作品集。

クロノス・ジョウンターと名づけられた「物質過去射出機」に
乗って、愛する人の許へと時を超えた旅に赴く男女の物語。
タイムトラベルとロマンス(愛の物語)とは、「解説」で
山岸真さんが書いているとおり、とても相性がいいですよね。
これはその王道を行く、それも真一文字に駈けて行く話たち。
なかでも、「吸原和彦の軌跡」「布川輝良の軌跡」の話に
胸が熱くなりました。泣けてきて仕方ありませんでした。

登場人物が時空を超えて描く軌跡は、
そのまま愛の奇跡へとつながって行きます。
つがえた矢が、まっしぐらに的に向かって
飛んで行くかのように。

バズビイの「ここがウィネトカなら、きみはジュディ」、
フィニイの「愛の手紙」、そして繰り返してしまいますが、
ヤングの「たんぽぽ娘」といったタイムトラベル、
愛の物語の名品が好きな方でしたら、きっと梶尾さんの
この作品集、気に入ってくださるんじゃないでしょうか。

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紙の本

ふたたびの虹 推理小説

紙の本ふたたびの虹 推理小説

2004/04/09 17:43

気持ちがやわらかくなる、美味しい連作短編集に乾杯!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

柴田よしきさんの作品を読むのはこれが初めてだったんですが、
すごくいいな、素敵な出会いができたなと嬉しいです。

小料理屋「ばんざい屋」の女将の人柄、ゆったりとした
物腰がとてもいいんですね。店に来るお客さんたちが
この店にまた来て、女将の店を贔屓にしたくなる気持ちが
よーく分かりました。

話が進むに連れて、女将の人生の過去が浮かび上がってきます。
女将の心の揺れと、これからの人生をどう選びとるのか。
女将と周りの人間と結んでいる信頼関係とか心の絆。
そこに、本書の一番の読みごたえと味わいがありました。

それにしてもいいねぇ、この連作短編集。
気持ちがやわらかくほぐされるように読んでいって、
読み終えて清々しい気持ちになりましたもん!

本書でこの作家と素敵な、いい出会いができたことに感謝。
柴田よしきさんのほかの作品を読んでいくのが、とても
楽しみです。

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紙の本

翼はいつまでも

翼はいつまでも

2004/04/09 17:05

素敵な小説に、心から感動しました

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本を読み始めて、何度も目頭が熱くなりました。
ビートルズの歌によって、それまでのもやもやが吹っ切れたぼくの
忘れられない中学生活を描いたこの話に、心から感動しました。
ある場面では「頑張れぇー!」と応援してたし、ある場面では
しんとした気持ちにさせられ、ラストではもう……。

読むのがこんなに楽しくて、読みながらこんなに清々しい
気持ちになることができて、読み終えて
「ああ、素敵な小説を読んだなあ」と思えたこと、
そんなにないです。

大人になる第一歩を踏み出した中学生のぼくの
心の揺れと解放感が、みずみずしい筆致で描かれていて、
とても素晴らしかったです。
元気を分けてもらったって、そんな気持ちにもなりました。

この小説のことを思い返すと……
あのシーンこのシーンと余韻がさざ波めいてきます。

川上健一さんの『翼はいつまでも』。
本好き、読書好きの誰かれに「これ、とってもいいよっ!」と
お薦めしたくなります。

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紙の本

ブラウン神父の秘密

紙の本ブラウン神父の秘密

2004/04/09 16:42

忘れられない「マーン城の喪主」の衝撃!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ブラウン神父シリーズのこの作品集の中では、「俳優とアリバイ」以降の
後半の作品群がとてもよかったです。なかでも感動したのが、
「マーン城の喪主」!
ずしんと心に響く衝撃と感動を受けました。
稲妻の閃光に照らし出される冒頭からラストまで、
話にぐいと掴まれたような気持ちで読んでいきました。
ラストでは、ぐぁんぐぁんと鉄槌で打たれ、
打ちのめされたような感動を覚えました。

「俳優とアリバイ」「ヴォードリーの失踪」も印象に残ります。
この二篇を続けて読んだ辺りからかな、それまでのほほんと
読んでいたぐうたらな気持ちが、俄然引き締まりました。
寝転んで読んでいたところが、むっくり起き上がる気持ちになった
というところです。

おしまいの「フランボウの秘密」も、この短編集を締め括る作品と
して読みごたえがありました。そして、ブラウン神父のことが
ちょっと恐くなりました。神の眼差し、神の慈悲のようなものを
感じて、その辺にぞくぞくさせられたからです。

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紙の本

女王陛下のユリシーズ号

紙の本女王陛下のユリシーズ号

2004/04/15 07:47

怒濤の迫力!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

マクリーンでは、何たって『女王陛下のユリシーズ号』!
読んだ時の圧倒的な感動は強烈でした。

怒濤のように心に迫り、ぐいぐいと引きつけて離さない。
どころか、読み進むにつれていよいよ引きずり込まれていく
男たちのドラマ。
しびれました。
心が震えるようなああいう感動は、
そうそう味わえるものではありません。

海洋冒険小説では、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』も好き。
しかし、マクリーンのこの『女王陛下のユリシーズ号』は
それ以上に好きです。

崇高で、しみじみと胸を打つ男たちの心意気。
私が音楽を響かせるとしたら……と考えて浮かんだのは、
ヴェルディの「レクイエム」。
力強く、荒々しく、輝かしいその調べもて、
「ユリシーズ号」の乗組員たちの不屈の魂を
慰めんことを。

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紙の本

緑のカプセルの謎

紙の本緑のカプセルの謎

2004/04/15 05:46

カー・ワールドへのはじめのいーっぽ☆

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ディクスン・カーは、実に不思議な魅力を持ったミステリ作家です。

「よくまあ、こんなトリック思いついて、しかもそれを作品に書いて
しまったもんだ」という茶目っ気というか、おもしろ真面目のような
心意気。
「読者の皆さん、どうです、びっくりしたでしょう?」という、読み手を
何とかしてだまくらかし、引っかけてやろうというミステリ・スピリット。
さり気なく作品の中に置いた伏線の妙。
H・M(ヘンリー・メリヴェール)がしばしばやってのけるドタバタ、
ファース的なユーモア。ドワッハッハのこりゃたまげたね、まいったね
シーン。
そして、読み手を話の中に引き入れるリーダビリティー。わくわく、
ぞくぞくさせられるストーリーテリングの冴え。読ませ巧者の名人芸。
ほんとにまあ、実に魅力的で心打たれるミステリマインドを持った作家
だったなあと、にこにこしてしまいます(^^)

そんなカーの非常に良くできた、「こりゃ上手いやねぇ」と堪能させられる
ミステリがこれ、『緑のカプセルの謎』。フェル博士ものの作品。
トリックといい、伏線といい、リーダビリティーといい、バランスのとれた
仕上がりになっていて、読みごたえ十分です。
「ミステリは大好き。でも、カーの作品はどうもアクが強くて
アホくさくて、いまいち馴染めない」という方にもお薦めしたい作品。

タイトルが地味で損をしていますが(ほかにも、『連続殺人事件』なんか
そのまんまやんけという感じで、すごい損してると思う)、再読三読に
耐える読みごたえのあるミステリの名作です。
カーのミステリを食わず嫌いされているミステリ好きの方にこそ
読んでいただきたい作品。伏線が利いているし、どんでん返しの驚きも
なかなかのものだし、何より最初のシーンから話に引き込まれてしまう
ストーリーテリングがいけてます。読み終えて、「うまいよなあ、カーは!」
と唸ってしまいました。

本書を読んで「へえっ。カーのミステリ、なかなかいけるじゃない」と
思ったら、ぜひ、『火刑法廷』や『囁く影』『読者よ欺かるるなかれ』
『曲った蝶番』『火よ燃えろ!』なんかも読んでみてください。

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紙の本

ウィチャリー家の女

紙の本ウィチャリー家の女

2004/04/09 16:33

しんとした静寂が広がるラストにぞくぞくしました

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

作品の持つ力、その呪縛のようなものに引きずられるようにして、
途中から話にすっかり没頭して頁をめくっていました。

ホーマー・ウィチャリーの依頼で、失踪した娘フィービ・
ウィチャリーの行方を追って、私立探偵リュウ・アーチャーが
聞き込み調査をしていく。様々な人物に会って話を聞いていく
アーチャー。しかし、消えたフィービの行方は、霧をつかむ
ようにようとして知れない。一体、フィービはどうなって
しまったのか。

終盤、霧が次第に晴れていくように、話の真相が
姿を現してきます。まるで悪夢を見ているような思いに
とらわれました。登場人物たちの人間像が焦点を失い、
歪み、ねじれてくるような、悪夢と言うしかないそんな感じ。
確かにあったはずの現実が揺らぎ、おぞましいものが
滑り込んでくるような味わい。

静謐で透明な中に、何かぞっとするほど不気味で
邪悪なものが潜んでいたような不安と緊張感が
高まっていって、頂点を極めた後……
何とも言えない余韻を残して、幕が閉じられる。

読後、尾を引く余韻。
暗く深い淵に立つような、
絶望的なまでの静けさに
戦慄させられました。

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紙の本

まっ白な噓

紙の本まっ白な噓

2004/04/15 07:57

バラエティー豊かな、サスペンス風味の短編集

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

バラエティーに富んだ短編の数々。今回再読して感じたのは、
アイリッシュの短編に通じるサスペンス風味の作品が意外に多いんだな
ということでした。
また、「世界がおしまいになった夜」「メリー・ゴー・ラウンド」
といった作品には、レイ・ブラッドベリの風味を感じましたし、
「闇の女」にウッドハウスの短編の妙味を思ったりしました。
そんなこんなで、この作品集はとってもバラエティーに富んでいたんだ
けれど、通奏低音のように流れていたのはサスペンスのぞくぞくする、
しばしばぎょっとさせられる味わいでした。

印象的な作品を今の気分で三つだけ選ぶとしたら、
「叫べ、沈黙よ」「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」
「カイン」を挙げます。
なかでも、「叫べ、沈黙よ」に戦慄させられました。

「聞く人の誰もいない森で木が倒れたら、それは無音なのか否か」
という議論からはじまる話。登場人物がある動作をする一行に、
オーマイガッ! と言わされました。心臓によくないです。
震え上がりました。

「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」。
ある症状に陥って苦しむ男が体験する出来事。
ぞくぞくしながら読みました。
ラストの映像としての見事さと切れ味の鋭さ。

恐ろしかった話では「カイン」。
これがまた何ともぞっとする話でした。
文章の脇に振られていた傍点はなくてもいいんじゃないかと
思いましたが、何にせよ、このオチにはぞっとさせられました。

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紙の本

星の塔

紙の本星の塔

2004/04/15 07:28

ファンタジックで、なつかしい風情の遠野物語風怪異譚

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

東北地方の伝承や昔話に現代の怪異をからめた話が7つ。

一番気に入った話は、おしまいの表題作「星の塔」でした。
読み始めて、陸奥A子さんのマンガでこういう話があったっけなあと
思い出しました。
タイムトラベルのテーマをファンタジックに描いた作品。
舞台設定、幻想的な景色の美しさ、素敵なラストシーンと、
読み心のツボをこちょこちょとくすぐってくれてグー。

表題作以外では、「寝るなの座敷」と「子をとろ子とろ」の話も
なかなかいい味わい。どちらもラストの演出がファンタジックで、
話のなつかしさ、やわらかさ、切なさがいい感じでした。
ぞっとする恐さっていうより、なつかしさを帯びた怪異譚みたいな
そんな味わい。
話の雰囲気として、妙に心惹かれる優しい風情がありました。

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紙の本

フォックス家の殺人

紙の本フォックス家の殺人

2004/04/15 08:12

しみじみと胸に広がってくる余韻がありました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

読み終えて、しみじみと胸の中に広がる味わいに浸りました。
それはどこから来るものであったか。

第一番目。
フォックス家の人たちがそれぞれに、自分にとってかけがえなく
大切だと思う人への愛情に貫かれていたこと、
そこから12年前の殺人事件の真実を明らかにしようとしたこと、
その姿に打たれました。
父親が息子の幸せを願う気持ち、妻が夫を愛する気持ち。
その祈るような思いがひしひしと胸に迫ってきました。

しみじみとした味わいはどこから来たか? 第二番目。
「私は無実だ」と訴える登場人物が、最初は諦めの気分だった
ところが、息子の幸せを願う気持ちがきっかけとなって、
「真実を語ろう! 語らなくちゃいけない!」と、
そういう姿勢に転換するところ。
と同時に、探偵のエラリイが「この人物は冤罪の濡れ衣を
着せられていたのではないか」と過去の事件の再調査を開始し、
ねばり強く事件に取り組んでいくところ。
このふたりの真実追求を目指した断固たる気持ちが、やがて
過去の事件の扉をこじ開け、その裏側に潜んでいた真相を
表に引っぱり出してくることになります。
それまでずっと(12年もの長きにわたって!)闇の中に
眠っていたものが、真実を希求する強い気持ちと行動によって
立ち上がってくる。そのひたひたと身内に迫ってくる肌触り。
読むほどに、作品の中へと引きずり込まれていきました。

静まり返っていた池の水面に、真実を希求する石(意思?)が
投げ込まれ、波紋が広がる中で、過去の出来事が明るい光の下へと
引っぱり出されてきます。
被告人の冤罪を立証しようと奮闘する弁護士と事件関係者、
そして被告人の証言が、法廷でやり取りされていくような味わい。
さらに、冤罪立証の過程で摘出された真相が、フォックス家の
人たちの胸に強い波紋を呼び起こすところなど、ぞくぞくする
読みごたえと面白さがありました。

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紙の本

バガージマヌパナス わが島のはなし

沖縄の風に吹かれて

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

沖縄の島を舞台に、ユタ(巫女)の才能を持つ19歳の綾乃と、
86歳のオバァ・オージャーガンマーのコンビが大活躍する物語。

普段はぼけーっとしているけど、やるときゃやるさぁ!
自由奔放なマイペース女・綾乃と、
天真爛漫、純真無垢の女・オージャーガンマー。
ふたりの周りでわらわらと巻き起こる騒動、珍事の数々、
沖縄の島言葉を盛り込んだ会話に、どひゃー、ぐわぁー、
くつろいだ気分に浸りましたよー。

物語に吹いている風、行間から聞こえてくる三線(サンシン)の音。
のんびりしたおおらかな気分が漲っていて、気持ちよかったな〜。
「楽に生きようよ、楽にねぇ」
「なんとかなるさ、なんとかね」
という綾乃とオージャーガンマーふたりの生き方を見ていて、
心が軽くなりました。

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紙の本

Fine days 恋愛小説

紙の本Fine days 恋愛小説

2004/04/11 20:19

幻想第四次へと誘われるような透明感と静けさ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

銀河鉄道に乗って、窓の外を流れて行く幻想第四次の風景を
眺めているような……って言ったらいいかな。
この日常の世界に生きている人間が、ここと隣り合わせになっている
別の世界への扉を開いて不思議な体験をする、そういう幻想的な話が
全部で4つ、収められていました。

文章もそうなんだけれど、話の雰囲気や味わいに、
硝子細工のような透明感を感じました。
さらりとした手触り。静謐感が漂う話のたたずまい。
愛と死の素材を扱った作品集で、生き生きとして力強い金城一紀さんの
『対話篇』と読み比べてみると、本多孝好さんのこの作品集の静けさ、
透明感がくっきりと際立つような印象を持ちました。

「FINE DAYS」「イエスタデイズ」「眠りのための暖かな場所」「シェード」。
4つの作品のどれが一番気に入ったか? 印象に残るものだったか?
ネットのブックレビューのいくつかを見ていると、おしまいの「シェード」が
一番人気があるみたい。この話は、クリスマスと贈り物というのがキーワード
になっていて、読後、海外の有名な短編をモチーフにしたものかな?
と思ったんですが。話の背景にゆらめく光と影が、どこか惻々とした
味わいの怪談のような趣を感じさせてくれました。

読み終えた今の気分で、私にとって一番印象的な話を選ぶと、
「眠りのための暖かな場所」になるかな。ラストが惜しい、今一歩って
感じもしたんだけれど、一見強そうで、でも脆くて壊れやすいものを
抱えた主人公の女性のキャラに惹かれたから。

続いて、最初の「FINE DAYS」を。
小野不由美さんの「十二国記」シリーズの番外編的作品にちょっとね、
通じる雰囲気を感じたので。登場人物の転校生の彼女にまつわることで、
海外ミステリ『Through a Glass, Darkly』のこと、ふと思い浮かべました。

長篇よりも、本書のような短篇作品に、この作家の持ち味や資質が
より発揮されるように思ったのですが、どうでしょう?
とまれ、とても透明感のある文体と話の雰囲気を持った作家だなと
思うので、これからも注目して読んでいくつもりです。

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紙の本

ジェゼベルの死

紙の本ジェゼベルの死

2004/04/09 16:55

本格パズラーの名品!

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

登場人物たちがそろってあることを始める辺りから
クライマックスにかけては本当に面白くて、
わくわくしながら一気に読んでしまいました。

うわっとのけ反るようなトリックの切れ味もさることながら、
今回再読して舌を巻いたのは、クライマックスでの何通りもの
解決の提示、それがばんばんばんと連打されるところでした。
バークリーの名作を彷彿とさせる印象を受けました。
これぞ本格パズラーの名品ですね!

ブランドの才気がこの作品に結集し、きらきらと輝き、
スパークしていました。

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紙の本

花の下にて春死なむ

紙の本花の下にて春死なむ

2004/04/09 16:50

「香菜里屋」の料理とお酒に舌鼓を打ちながら

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「香菜里屋」というビアバーで、店のマスター・工藤の人柄と料理に
惹かれて集まる人たち。彼らはそれぞれに事件の謎を提出し、
工藤の推理に導かれて、事件の真相を見つけていきます。

謎を抱えた人たちの心を、
やわらかく解きほぐしていくマスター・工藤。
美味しい料理と黄金色のビールの魔法も働いて、
事件の闇にぽっと灯が点るような味わい。
私も「香菜里屋」に行って、謎解きをする人たちの輪の中に
入ってみたい、そんな気持ちになりました。
訪れるとほっとする、そんな店の雰囲気がとってもよかった。
料理もとっても美味しそうだし。

六つの話が収められている連作ミステリ短編集。
なかでも印象に残ったのが、表題作の「花の下にて春死なむ」でした。
話の語り手の飯島七緒が、俳句の同人の謎を調査していくうちに、
その人物の孤独な姿が浮かび上がってきます。
風情があって、胸に染みてくる作品でした。

老夫婦とカメラマンの心の交流を描いた「終の棲み家」。
この話も、なかなかいい味わいがあって好きです。

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