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koratan_cpaさんのレビュー一覧

投稿者:koratan_cpa

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紙の本

紙の本公認会計士VS特捜検察

2008/01/10 23:32

会計士の常識は、どこまで非常識?

16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は、会計制度と司法制度という日本を支える二大制度の相互矛盾点を鋭く描いた書籍である。
著者は現役の公認会計士。過去にかかわった案件に関して逮捕・起訴され、その後二審にて有罪判決を受けている。自らの主張が裁判の場で通らなかったという無念さが根底にあり、身の潔白を証明すべく執念で書かれた一冊という印象を強く受けた。
容疑は粉飾決算の有無という会計制度に深く関係するものと、犯罪に手を染めた経営者に加担したという司法制度に関係するものの二点である。著者は粉飾決算は無かったと主張しており、経営者との共謀も成立し得ないという主張を展開している。
粉飾決算容疑に対する反論については、同業に身を置く者としては全く同意見である。何よりも恐ろしいと感じたのは、会計士が主張する理論の正当性が司法の場ではそれほど重要視されていないということ。この分野の主張は著者に完全に軍配が上がっているが、判決ではそれがサラッと無視されている(むしろ後者の容疑でうまく有罪に押し込められたような感じがする)。
同業者として強く反応したのは、会計士の常識が司法の場で非常識に聞こえてしまっているという点である。もしこの状況がこれがまかり通ると、会計監査業務は過度に萎縮してしまい、業務が硬直してしまうのではないかと大変恐ろしく感じられる。
ただ、会計士が日ごろ呪文のように唱えている会計・監査に関する理論は、よくよく考えてみると煮え切らない、奥歯に物が挟まったようなものが多い。それが一般的にはあまり理解されない(しにくい)性質であることもまた事実。司法の方々もその分野では専門家ではないため、理解不足からそういう結果になってしまうのかもしれない。
そういった会計士と世間の理解のギャップを浮き彫りにしており、会計士が取り組むべく課題も突き付けているといえる。同業者のみならずこれから会計士を目指そうという人々や、経理に携わる人、また経済犯罪に立ち向かう司法の方々にも是非読んでほしい一冊である。

http://blog.goo.ne.jp/koratan_cpadotcom/

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