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セカンド・プランさんのレビュー一覧

投稿者:セカンド・プラン

49 件中 16 件~ 30 件を表示

夢と目標の違い

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

願望は願望のまま終わる。
ところが夢を目標にすると、具体的達成事項が見えてくる。
一年間かかる大きな目標も、一日ごとにブレイクダウンすると、その小目標は達成可能となる。

問題は、個々のTODOを処理すれば、最終目標が達成できるかどうかのマネジメントにある。

どれだけ一生懸命に取り組んでも、その積み重ねが目指す到達点につながってなければ、自己満足だけしか残らない。

著者は言う「予定があっての時間管理ではなく、目標あっての時間管理だ」と。言い換えれば”やらざるをえないこと”をこなすためのタスク管理か、”夢を達成するため”の今の時間の過ごしかたか。
目標と手段のしっかりとした連動に時間をかけるべだと読み解ける。

その上で、スケジュール管理ではなく、アベーラブル・タイムの発見が、時間管理の最重要テーマであることを強調している。

やることを「見える化」しておくと、夢の中をさまようことなく、目標に向かって進むことができることを再認識できる一冊です。

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紙の本脳は「歩いて」鍛えなさい

2010/02/14 00:53

本能から思考へのアプローチ

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「頭の同じ部分で考えているだけなのだ。堂々めぐりとはこんな状態のことだ」著者によると人の脳は三層構造だそうだ。生命維持の脳幹、本能の大脳辺縁系、そして考える脳である大脳新皮質。堂々めぐりはこの大脳新皮質でおこる。ちなみに本脳を創造性に発展させるのも大脳新皮質だそうだ。

そこで、歩くことで筋力を動かす大脳辺縁系から大脳新皮質にアプローチしようというのが本書のテーマだ。
なるほど(歩こうと考えて行動するのが一般的だが)体を動かして思考にフィードバックする方法も、たしかに有りだ。

しかも、そこは感情をも左右する大脳辺縁系。直接、筋肉を動かすことによってそこを活性化すると、気分も変わってくるから不思議だ。

考えにつまったとき、むしゃくしゃしたとき、つまらないとき、まず理屈抜きで大脳辺縁系を快の状態にもっていく。「歩く」ことの効用はそこにあると読み解くことができた。

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ドーパの泉「A10神経」

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

エーテン(A10)神経なるものが脳の中にあり、それは視床下部から前頭葉に向かって、ドーパミンを放っているそうだ。
そのドーパミンを出すときと、そうでないときの違いは、実に興味深い。

そのシステムをそれなりに解説されているが、まだ未知の世界であるようだ。
理由はともかく、その事実に対して対応できる方法はありそうだ。
いやなものに囲まれていると、いやだいやだという気持ちを回避しようとドーパミンがでて、そのいやな事に対してパブロフってしまうのではないだろうか。

楽しいことに囲まれていると、ほおって置いても楽しい。これに対し嫌悪感は身を守るために何とかしなければならいので、無理してでもドーパミンを振り絞るとしたら、危険な事にわくわくする構造にも合点がいく。

前頭葉に到達するまでに、ドーパミンを出し切ってしまうと、正常な判断を下す脳が働かない。これが「わかっちゃいるけど、やめられない」理由なのかもしれない。

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出来事と感情のあいだ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「コーチングに対する金銭的報酬は要りません。ただ一つの見返りは、あなたが知ることが出来たものを、他の人に伝えてもらうことです。私も他の人から教えてもらったものをあなたに伝えられたことが何よりの報酬なのです。」という言葉がどこからともなく聞こえてきそうな本書。

「私の許可なくして、誰も私を傷つけることはできない」(ステーブン・R・コーヴィー)を思い出しながら、鏡の中を見つめている自分に微笑んだ。

人生で起こる出来事は、大切なことを気づかせてくれるキッカケ。さらに解決できない問題はけっして起こらない。著者の言うとおりだと思う。そうでなければ問題があることさえ理解できず時間だけが過ぎていくだけであるから。

問題すなわち課題であり、成長の過程である。その資格と能力が備わったものが出来事に気づくことができる。情報を理解できるのは、解決する手段を持っている者だけである。そうでなければ、情報を情報としてに気づくことはない。
 パソコンの中身を見たとき、ただの金属片の塊としか見ることができないのと一緒である(まして問題が起きていることなんて分かるわけもない)。その働きやつながりが解るからこそ、問題があれば、「問題だ」と気づくことができるのである。
解決は元の正常な姿に戻すこと。人で言えば、普段の鏡の中の自分。自分の心の状態といったところか。

ただし感情面が邪魔をすることによって迷路に入り込んだとき、本書が導いてくれる。鏡の中の自分の髪の毛が乱れいる時、鏡の中の髪を梳かすことはできない。鏡の法則はあたりまえのようで、なかなかあなどれない。

人を何とかするのではなく、自分を何とかすることに気がついた。
出来事とそれに対する自分の感情(鏡)の間にいる自分を解決することとともに。

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目の前にある食べ物や娯楽を楽しみ、潮に流され、ふらふら漂っているクラゲのような人生で満足ならば、それでいい。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「世の中には、どうして社会的、経済的に成功している人と、そうでない人がいるのだろう?」
 キーワードは「ミリオネア・メンタリティ(豊かさとは)」だ。

”お金は、本来、単なる道具。”
 いろいろな体験を通して、様々な意味をお金に与えてしまう。
 特に思うようにならなかった出来事が、強烈なインパクトをもって、思考回路を通過するため、「お金さえあれば、実現できたのに」というような”恨みと憧れが同居する”思考パターンが深く心に焼き付けられる。
 こうして人は、アクセルとブレーキを踏みながら「お金」に接することになる。
 お金に対する、再意味付けをするプロセスすなわち「”ミリオネア・メンタリティー”の構築方法」が、本書にはある。

 著者は教えてくれる「世の中は、経済価値や喜びを与えた人間が豊かになるようになっている」と。さらに「より優秀な不自由人になるトレーニングを日々くり返していることから抜け出せないのは、人間が習慣の動物だからだ」したがって、「嫌いなことをやって生活するパターンが身につくと、そちらの方が慣れ親しんだ感じがするのだ」と。

 そして「日常的に考えていることが人生をつくる。日常の豊かさ、新しいチャンス、楽しいイベントのことを考えている」かどうかが分かれ道だと読み解くことが出来る。

 自分との「コミュニケーションの鍵は感情であり、交換手段であるお金について人は、理性で考え、実際の行動は感情で決めている」これは、感謝の心を持ち、(それをどういう形で表すか)理性で行動が決めることの真反対であることがわかる。

 ”豊かさとは、”のヒントがそこかしこに、ちりばめられている本書は「君の中に眠っているたくさんの資産」に気づくかどうか、気づいても実践できるどうかの行動力がメインテーマとなっている。

「行動力とは、失敗に直面できる勇気である」とする著者に、クラゲ生活からの脱出る方法を学んだ。

 第三ラウンド終了。これからメインイベントが始まる。




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紙の本決断力

2008/10/25 15:07

人生はいつも片道切符。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タイムマシーンがあるのかどうかは知る由もないが、その考え方は大いに役立つ。
「十手先から現在を見つめ、次の一手を指す」そこから先はその連続である、と著者はいう。
 それは「自分が考えているように相手が打ってくるとは限らない」という「五里霧中のなかで一手、一手決断をしている」のである。さらに「考えていると言うよりは、迷っていると言っていい時もある」そうだ。その迷いの時間に決断力が磨かれていくのを実感できる。たとえ間違ったとしても、その過程が研磨剤となる。
 その時間をどう、過ごしたかが鍵になる。

 しかし「経験を積んで選択肢が増えている分だけ、怖いとか、不安だとか、そういう気持ちも増えてきている。そうゆうマイナス面に打ち勝てる理性、自分自身をコントロールする力を(経験と)同時に成長させていかないと、経験を生かし切るのは難しくなってしまう」と釘を刺す。
 子供の頃は決断力など要らない。何も知らないのであるから、考えようもなく行動できる。ところが経験を積むと、やっかいになってくる。がむしゃらに進むことに(失敗の経験も同時に積んできたことから)躊躇してしまう。しかし、そこに知恵も同時に育っていれば、目標から逆算して今やるべき事を考えられるようになる。迷いを断ち切る、今までを断ち切る決定をするのも決断であるが、数ある選択肢から1つに決めるのも決断であると読み解ける。ややこしい時はシンプル・イズ・ベストだとも著者は、その経験から教えてくれた。
 時間と経験の関係を考えさせられる。

 四百年の歴史の中で「名人」の地位を得たのは二十五人。そのうちの一人である著者にして「人間はミスをするものだ」と言わしめるものはいったいなんだろう。「決断して間違えたのならそれは単なる結果に過ぎない。反省として受けとめればいい。問題は説明のつかない”うっかり”ミス、それは集中がとぎれた空白の時間におきる」。思うに「世紀の大発見」と言われることがおきる瞬間にも似ているから不思議だ。集中していた時間から空白の時間に移る時、人はミスもするし、大発見もする。
 そのとき人は一瞬、時空を旅しているのかもしれない。

 著者はいう「情報化が進んだことで、対戦の棋譜はすぐ手に入る」ただし「あとから見て”ここで五十分考えたのか”と思うだけで終わってしまう(それは一瞬の思いであり五十分間棋譜を見ながら考えることはない)」「現場では鮮度が違う。次にどう指すかわからない局面を、同じ過程、同じ時間(このケースでは五十分間)で見ていると、対局者の気持ちに入り込むことができる」と。熟考の結果、決まりきった手を打つことになったとしても、50分長考していた理由、決断の過程が身につくのはこのときである。”決断力は決断することによって身につく”と読み解けた。
 ここにも「時間」というキワードが出てくる。

 さらに「最後の形を事前に頭の中に想定し、その局面の最善手をさす」にいたっては、未来から現在を見つめる目標達成のセオリーそのものだ。一方「今までの流れに沿って一番自然な選択は何か」という仮説を立てながら決断ケースもあるそうだ。これは過去から現在をとらえているに他ならない。時間の流れの中で区切りをつけて、先に進むこと。これが決断なのだと理解できた。
 「時間」そのものは、後戻りはできないことを肝に銘じながら。

「迷った時は気持ちに従おう、楽しいと思うほうに。決断はいつも片道切符なのだから。」

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決断力とは、断ち切る力である。

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 損を断ち切る、利益を断ち切る、過去を断ち切る。
平穏無事な今から、損するかもしれない状況へ乗り出す。利益を上げるかもしれない状況へ乗り出す。そこには、恐怖と欲が渦巻く。魔物は相場の中にいるのではなく、自分の中に潜んでいることが、取引中の自分を見つめなおすとよくわかる。
 思考が感情に左右され、揺れ動いたまま行動してしまうのはなぜだろうか。

 著者はいう「気持ちの面では損失を埋めるほうが楽なのです。ところが利益が膨らんでくると、際限のない欲と戦わなければならない。これははっきりいって心理的に相当きついものです」と。早めの利益確定、遅めの損切、儲けそこないや塩漬けは、この心理状況から発生することがよくわかる。そこには、決断力の弱さが感情に影響されている事実がある。
 
 対策として「相場の世界ではいかにして失敗の数を減らすかが何より大事です」と著者は「勝ち方」より「守り方」を重視せよと警鐘している。さらに、「守り方には技術が必要」で「損切こそ最大の攻撃」なのだと力説し、「我慢できないというだけで相場から逃げない。また待ちきれなくなったというだけで手を出さない」と締めくくってくれる。
 「リスクはどのくらいで設定し、それに見合う以上のリターンは期待できるのか。」
 「なぜここで買いなのか、なぜこの数量なのか、なぜここで損切りをするのか(利益確定するのか)明確な理由(戦略)」が必要であると本書で説明してくれている。
 
 戦略なくして、なんとなく買いにでて、なんとなく損したり、利益を出したりし、なんとなく目減りしていくと、自分の中の欲と恐怖の魔物にとらわれてしまうことがよくわかる一品であった。
 決断には自分なりの理由構築が不可欠である。これなくしては、感情のおもむくままとなり、相場にのみこまれてしまうことは、本書を読むとよくわかる。

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成功した人は皆、自分が成功すると信じている。これは事実と推測される。ただし成功したいと願っている人が、すべて成功するとは限らない。これは真実だと推測される。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 宝くじが当たった人の共通点は、宝くじを買った人である。
だからといって、宝くじを買ったからといって、当たるとは限らないと言われているようなものである。
 本書の考え方を借りれば、当たると願うも願わないもノーリスク。
リスクが無いなら当たると信じて買っても、どうせダメだとおもって買っても同じなのだから、当たることを願って買うほうがハッピーだ。

 たしかにラクして成功した人もいて、努力しても成功しない人もいる。
ただし、努力した方が成功の確率が高いと私達は、いつごろ、どうやって刷り込まれたのだろう。もともとそのような統計も無いのに。

 本書に一貫しているのは「株がバクチなら人生もバクチ、株が投資なら人生も投資。バクチにするか、投資にするかはその人次第」、「資産は運用。運用は選択と決断。決断の連続が人生であり、人生はいつも片道切符」という考え方だ。
 そこから導き出される結論は「根拠のない自信でも、無いよりはマシ」である。

「できる」と思ってやっても、「できない」と思ってやっても、結果は同じとするならばできると思ってやっても損は無い。

「未成功者」が「成功者」になる鍵を本書では説いる。そう、人は誰でも皆「未成功者」。「成功者になるかどうかは・・・・・(本書にゆずる)」
 ヒントとして、株式投資で言うならば、「損切り」を「尊着る」と考えることである。

 いづれにしても、お金を重視するのか、時間を重視するのかで人生が変わることを発見できた本であった。

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紙の本くらべてわかる写真術

2008/05/04 19:33

’「広がり」と「物語」と「意外性」’

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「理屈ではなく良いものはよい。」鑑賞するには、これで充分だが、自分が撮るとなると話は大きく違ってくる。
 本書は、同じ場面のでの写真をふたつ並べて、どこが良いのか、どこが悪いのかを適確に指摘してくれている。これは、撮る側だけでなく、見る側となったときも深く観ることができるようになり、楽しみが広がる。
 チョッとしたスナップでも、広がりと物語と意外性を意識することにより、光る写真が撮ることができる。うんざりするものが多い中で、ぜひ写真を見せられる人のためにも、身につけたい知識が詰まっている本であった。

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紙の本「人生の袋とじ」を開けよう。

2008/05/03 14:03

「矛盾」と書いて「チャンス」と読む

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本文中に「逆境」と書いて「ちかみち」と読むとありました。とても素敵な発想の転換です。
 同じ出来事に出会っても、嘆くのか、チャンスととらえるのか、人生の袋とじの中に答えがあります。
 
 例えば、世の中のほとんどの人が、私を含めて、脇役であると気づいてしまった時、「ミッキーマウスも最初は脇役だった」という著者の言葉に励まされました。
 そして「ホームラン性の空振りをしよう」と一過性のあたりより、きちっとしたフォームを身につけることが、長い目で見たときは重要であると、行間で諭してくれています。

 おちゃめなところは「思い出し笑いをしよう」の節。
たしかに、目の前で起こっていることに対して笑うのはあたりまえだ。けれども、思い出し笑いは、目の感覚器を通さずに、頭のスクリーンに情景を映し出している。従って、目の前で起きていることも、起きてないことも、脳の中では同じ現象が起きているといえる。
 本を読むことも、これと同じ現象を体験していることになる。経験が豊かになるばかりでなく、可能性の模索が縦横無尽にできるものだと確信した。

 新しい発見は「電車の中で、いつも足下に空き缶が、転がってくる君は、凄い。」の節。
 よく見る情景であるが、たしかにそれを拾っている人を、自分も含めて、見たことはない。
 けれども、ここに脇役から主役に躍り出る瞬間がある。
 なぜなら、誰もしたことがないと言うことは、その他大勢がしたことがないことを実行することになるからである。
 チャンスは空き缶のように、よく転がっているが、それに気づき、拾う人はまずいないことが、本書からうかがい知ることができる。

 ただし著者の書いてあるとおり、成長には成長痛という痛みが伴う。それを避けるかどうかが、大きな分かれ道であることに気づかされた逸品である。
 
 ”私たちはチャンスに恵まれている。それに気づくかどうかが最大の難関であり、視点をづらせば、実は、いとも簡単でもある。”(私の感想です)

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世の中には2種類の人間がいる。ルールを作る人間とルールに従う人間だ。そして、ほとんどの人間が脇役である。

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 最近の缶コーヒーの宣伝に、「この星の住人のほとんどが脇役である」というフレーズがあり、感銘を受けた。そう、ほとんどが”その他大勢”なのである。桜木は言う「(いま)お前らはバカだ」しかし、あらゆる未来も否定しない。そこから始めようということだ。
 人生を変えられるかどうかは、わからない。でも、変えられない理由もない。
ただし、プラチナチケットには、それなりの代償がいる”時間”と”自由”だ。

 学歴社会という言葉は、もはや死語かもしれないが、この言葉はヒガミでしかない。結果、学歴社会なのである。どこにでも優秀な者とそうでない者がいる。その割合が、学歴を持っている人とそうでない人では違うだけ。それだけの話である。
 ところが東大となると、その割合が、劇的に違うのである。
本書で貫かれているのは、現実社会を理解し、目をそむけずに、いいわけしないということである。
 知ると知らないでは、大きく違うのだが、知る意志がない者は、さておき、意志がある者には容赦なく愛の鞭が入る。
 たとえば、「かわいそう、大変だなんて言っている奴は、心底では心配しちゃいない。本当は他人に優しい自分が好きなだけだ。」、「思い通りに運ばないのが世の中だ。利益を損なう一番の障害は”人間の感情”だ」、「つめ込みこそ真の教育である」、「歯を磨くように勉強しろ。歯を磨かないと気持ちが悪いとなるように」、「とにかく大量の問題を体に浴びろ、まさに滝に打たれるように」、「学校なんか・・・楽しくなくていいんだよ」

 また具体的テクニックについても、たとえば「数字をみたら、足したり引いたりするクセをつけろ」と、数学テクニックの王道を紹介してある。一見、理論を理解しないとと思われる科目であるが、足したり引いたりして逆に見えてくる科目なのである。ちょうどパソコンがなぜ動くか知らなくても、操作することで扱えるようになるように。
 このことは、知ると知らないとでは大違いの典型である。

 関心があれば見えてくる。
関心がなければ、ただ目に映っているだけで、気づかない。
同じ出来事が、チャンスになるかどうかの分かれ目がそこにある。
チャンスの女神は前髪しかないのではなく、いつもそばにいるのを
気づけるかどうかの差なのだ。そう、知るか、知らないかの差。
「要は、やる人間はやるが、やらない人間はやらない」と本書にあるとおりだ。

 くじけそうになったとき、本書を読み直すと、また勇気づけられる。
「何度もつまづきながら、前に進むことをあきらめない。
  必ずできる、結果が出るそのとき時まで、”あきらめない”ことだけは。」
「失われた時間を取り戻すのだ。使われてない能力がまだ眠っている。
  このまま終わったら、もったいないゾ。」
「目標がすでに実現しているかのように行動することで、
  目標を真に達成できるのだ。」
「与えられるのではなく、与えることができるかどうか、
  そこが試されている」

のるかそるかは、It’s Up To Youである。

「性格は変えられないかもしれないけど、考え方なら変えられる。簡単なことだ。」
桜木には今日も励まされる。

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私がギャンブルに惹きつけられる理由

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 漠然と「射幸心が煽られるからだ」と考えていたことが吹き飛んでしまった。
 人生とギャンブル、似て非なるものだろうが、非常によく似ているものだろうが、その対応の仕方は、同じだ。「自分が無知であると知っている人こそ専門家である」と著者は手厳しく鋭い。ある程度、経験を重ねると、すべてを知っているかのような勘違いを誘発するのは、人生もギャンブルも、相対している側の対応としてありがちである。

 「勝ち、負け、引き分けの三つの結果しかない」中で、人は「勝ち」にいき、結果「負け」てしまう。ほんの一握りの勝組をクローズアップして、何度もその情報が垂れ流され、加えて自分の頭の中で反芻することにより、いかにもたやすいことのように勘違いしてしまう。ここで思い出さなければならないのは、私達は生きようとして、生きているのではなく、死なないようにすることに注意を払っているからこそ、生き続けている事実である。 
 ギャンブルにおいても、著者は「負けないようにすること」が最大の秘訣といっているとおり、三つの結果の内、一つにだけ気をつければ、三分の二つまり、「勝ち」か「引き分け」となり、勝負を続けることができる。

 毎日のコツコツとした小さな出来事が人生を形成しているのに対し、一攫千金は、日常の現実にはない概念であるからこそ、ないものねだりをしてしまう。しかし、コツコツと損を繰り返すまでもなく、人はあまりギャンブルに手を出さない。ブレーキとなる疑似体験が周りにあふれているからだ。

 ただし、著者がいうとうり、一勝九敗でもギャンブルにおいては「勝ち」であることがある。九勝一敗でないと「勝ち」とはいえない日常生活とは大きく違う点がここにある。
 最初の九敗に至る過程で、精神的にも物理的にも断念してしまうケースがほとんどであることにたいして、10回、戦い続ける方法を著者は伝授してくれている。
 例えば「小心者の人は、大胆なギャンブラの視点で考えてみると、自分の改善点が見えてくる。胴元になったつもりで考えると、どういう行動がカモになっているかが見える、買うなら売る立場で考えてみると、自分が100%正しいという幻想が修正される」
 どれも、「負けない」ために必要不可欠な視点である、もちろん日常においても。

 そして「たかが人間のする判断など、狂って当たり前」との言葉に目が覚めた。
「常識的判断など(ギャンブルにおいても)全く役に立たない」と続き、とどめは「”理解しやすい”からといって、”正しい判断ができる”とは限らない」
 
私達はいったん思い込むと、なかなか考え方を変えられない(=著者は「固着」と説明)。これは、自分自身では変えることは難しく、他者であるとか書物によらなければならないと著者は説いています。「自分を変えるヒントは常に外からやってくる」まさに新たな発見がぎっしり詰まっている逸品である。

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幸福は、かならずしも成功からは得られない。

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 衝撃的な一文であった「幸福は、かならずしも成功からは得られない」は成功するしないと、幸福であるかどうかは全く別物であることに気づかせてくれた。
 
 なかなか手に取りづらいタイトルの本ではあるが、「自分の感情は、自分の考え方に作用される」ことがよく理解できる内容だ。思い起こしてみれば食育はあっても思考育や感情育といったものが残念ながら現状ではない。
 まじめにやれ、やる気をだせ、意識が足りない等の言い回しはあっても、どのようにやるのか、どうしたらやる気が出るのか、意識の持ち方などは示されることがない。なぜなら、私達は、例えば胃液を出そうと思って胃液を出しているわけではないように、セロトニンを出そうと思って、脳内ホルモンを出そうしているわけではないから、方法がわからないのである。
 胃液の分泌が異常なとき胃炎になるようなものであるが、胃炎は痛さを感じることができるのに対し、五感に感じない病気はなかなか認知されない。なぜなら、理解できるインデックスをもっていないからである。
 
 さて、本書でさらに衝撃であって、ぜひ知識として持ち合わせていたいことがある。それは、薬が偽薬効果しかない場合を指摘している点だ。
 毒にも薬にもならないものをプラシーボ効果を利用して改善する手法なら可愛げもあり、有効だとも感じるが、副作用まで引き起こして、病気をさらに悪化させることなんて、あっても良いのかと怒りさえ覚える。
 
 薬に走る前に、本書で紹介している「書き出し法」などで、考え方のコントロールをしていくことが、日常の感情を理解できることにつながり、理解できることが、思考のだ一歩であることが身につきます。思考や感情は技術であり、そして、幸福や成功は技術ではなく思考や感情そのものであることが納得できた。
 うつかどうかにかかわらず、知識として持っているべきことが、わかりやすく説明されている本です。

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ポイントは、”だろうか”、”たしかに”、”しかし”、”なぜなら”、”したがって”で書いてみる。

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 前著である「樋口式”頭のいい人”の文章練習長(宝島社)」のやきなおし”だろうか”、”たしかに”目次を見ると項目にダブりがたくさんある。”しかし”前著をもっと膨らました内容が盛りだくさんだ。”なぜなら”前著は項目数24個で本書は64個だからだ。”したがって”深く読みたい方には本書がお薦めだ。

 上手な文章の書き出し方の一つに「反語」を使うことが役にたつと著者は書いているが、本当だろうか、たしかに読み手を引きつけるかもしれない。しかし「は?」とソッポを向かれたら、おしまいだ。なぜなら、それ以上、読まれることはないからだ。したがって、素直な文章の方が(素人にとっては)無難だ。

 反語のほかに、書き出しについては、”三つ”のパターンを本書では紹介している。「雪国(吉幾三では、なくて川端康成)」のような動きのある書き出し。「前著にそっくりだよなぁー」と台詞で始める書き出し。「トントンと心をノックする一文が随所に散りばめられている著書だった」と擬音で始める書き出し。
 さすがにプロ、持ち駒はたくさんあり、その一端を小出しにするところが心にくい。
 では、結論はどうもって行くのか、それも本書のなかで小出しにされている。読み手を最後まで、ひきつけてハナサナイ技術が、反語、素直を問わず、ちりばめられている。

 例えば、「プロだからできるのではないか?」というよな、読み手が暗に質問してくることを想定して、どこで答えるかの技術の集約が文章を書くことだと解説している。
 そのためには、感じたことの根拠を明確にし、答えを用意しておくことが優れた文書になっていくことを具体的にわかりやすく教えてくれている。

 本書のケースでは、答えが最後の方にきている。
常人にはできないような技術でも、長年の鍛錬を習慣づけているうちに、身につけることができる。さらなる読み手の疑問「長続きしないのではないか」に対しては即答している。習慣づけることによって、どんなに大変なことも意外にできるものだ。(本人が気づいているかどうかはべつにして)もし、めげそうにになったら、ぜひとも文章が書くことが得意になった自分を想像してください、(そうすると、はげまされて、続けることができると)やがて習慣になり、できるようになると。明確かつ深く、納得してしまう良書です。

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大原則は、「迷ったら捨てる」

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 これには驚きました。通常は「迷ったら、保留箱などに一定期間、保管してから捨てる」となるはずだ。さすがにスピード整理術だ。
 マーフィーの法則「捨てたモノは”必ず”必要になる」の落し穴を筆者は「”必ず”ではなく100回に一回程度だ」とズバリ指摘しています。
 逆に「100分の1の議論を100に置き換えてしまっていませんか」と鋭い。
「整理とは捨てること」は、あたり前で、捨てる前提で、情報やモノと接すると、その場で処理する能力が「火事場の馬鹿力」的にフル回転するとの発想に納得した。
 さらに驚かされるのは「手紙を捨てると、手紙を書く姿勢が変わる。」と一番、捨てづらいことにグサッとメスを入れているところです。このような発想の転換に満ち溢れた60の具体例が、一つ一つ奥深く印象的に書かれていて、とてもお薦めです。

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