サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. summer-wellさんのレビュー一覧

summer-wellさんのレビュー一覧

投稿者:summer-well

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本星の王子さま 新版

2009/10/17 00:31

生きるとは、愚かさとさびしさを抱きしめ、慈しむこと

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

驚いたことに、「たいせつなことはね、目に見えないんだよ」と、えらく説教くさいことを、こどもの王子がぬけぬけと語る、ど真ん中、直球勝負の物語。
ふつう、フィクションでこう書かれると、あからさま過ぎて、あざとくて、とても読み進められるものではないのだが、この物語に限っては、うん、そうだなぁと素直にうなずかされてしまう。たわいもないお話のはずの文字の間から、すくい取っても、すくい取っても、すくい取りきれないさびしさが、どうつと押し寄せてくるせいだ。
ここに出てくるのは、たくさんの変なおとなたち。星を所有して、金持ちになって、管理するために延々と星を数えつづける実業屋、酒を飲むはずかしさを忘れたくて酒をあおる呑み助、どうしたって支配者でありたい一人ぼっちの王様など。
アイロニーたっぷりの、こども向けにデフォルメされたキャラクター? いや、これら登場人物は、どれも、わたしたち。わたしたちが抱えこんでいる、困った、でも、悲しいことに手放せない、生きざまの一面だ。
王子は、これらおとなを指して、へんだと言う。無論、わたしたちだって、そう思う。思うが、同時に、変ではないおとなには、決してなれないことを自覚している、痛いほど。
迷いも、後ろめたさもなく、おとなを指さしてへんだという王子の存在は、だから、求めてもかなえられないピュアさ、失くしてはならない道しるべなのだ。この物語が、長く愛される理由である。
わたしたちは、生きる愚かさと、さびしさを抱き、どこに向かうのかもわからないまま、気持ちばかりがやたら急かされる、王子が出会った特急電車にまさに乗って、走りつづける、今日も、明日も。せめて、ときには、こどものように、「窓ガラスに鼻をぴしゃんこにおしつけ」てみたいものだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本大人のための文章教室

2009/10/18 21:46

きちんとした大人に見える文章を書きたい方、必読

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 大人が、なにかの必要があって文章を書く場合、せっかくなら少し感じのいいものを書いてみたいと色気を出し、指南書をさがしてみると、これがなかなか見つからない。『文章読本』の類は文芸的すぎるし、「実用書」は、紋切り型で、物足りない。
 忙しい中、時間を割いてわざわざ書くのだ。意図したことが正確に伝えられるのはもちろん、できれば、「うまくまとめられている」「よく書けている」と評価されたい。
 こども向けなら「作文教室」の類がたくさん出ているというのに、大人向けのこの手の教授本は、ないのか?
 という、ちょっと身勝手な希望をかなえてくれそうなのが、この一冊。

 内容は、文章作成初心者のために、文章の構造を作る基本--接続詞が文章の論理構造を決定する--から、<です・ます>体は上下関係を内在する一方で、<だ・である>体は絶対話者の文体であるという解説、世間では簡潔な表現の代表選手と思われている新聞の文章を「近寄ってはいけない文章」だと明快に説いた上に、具体的な「手紙」「紀行文」といった文の種類に沿った書き方まで指導してくれる。
 文芸と実用の中道を行く、「教室」感覚の本である。

 会議の議事録、公私の手紙、PTAの会報や回覧板のお知らせ文面、ブログまで、幅広く活用できる、基本マニュアルである。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2 件中 1 件~ 2 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。