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ディープな沼にLet's ダイブ!
テーマに沿ってBLを語りつくす!すわんぷ BL倶楽部

Season 3 “選べない!けど一番好きな作家さん”

絶対に後悔させない! 重めのストーリー展開&圧倒的な描写!(部員:米粉)

『はれもの水風船』作:赤星ジェイク

米粉はこのBL沼に足を突っ込んではや10年……今までありとあらゆるシチュエーションのBL漫画達に触れてきました……もう少しで人生の半分を腐の道に突っ込む模様…
純愛で切ないものから、熱々で過激なものまでたくさんのお話に出会った…!!いろんな作者の空気感や絵のタッチがあり、BL漫画は全部好きなのですが今回は米粉が選ぶ一番好きで、イチ推しの作家さんを紹介しようと思います!!!!

ズバリ、赤星ジェイク先生が描く『はれもの水風船』!!

このお話は特に記憶に鮮明に残っています…!いろんなストーリーを見てきましたが、赤星ジェイク先生が描く世界観には毎回どっぷりと浸ってしまう…。異世界もの、獣人もの…といった一風変わっているという世界観ではありません。しかし、幼少期から学生時代までの間におこる青少年の葛藤や渦巻く心情を見事にあらわされています。

一冊で二冊分読んだと感じる重量感もある!!重めのストーリー展開によって振り回される私たち!!そして圧倒的な描写…!!これはもう読むしかない!!手元に置いておくお気に入りの一冊に追加するしかないでしょ…!

ストーリーには、主人公・要(かなめ)と訳ありで引き取った弟の沿(そう)、学校の先生大場(おおば)の三人を中心に展開されています。
後見人から性的虐待を受けていた沿を引き取った要の家族。二人は本当の兄弟のように仲睦まじく、大切に育てられた。かわいい弟が頼ってきてくれることがうれしい要。つらい訳ありの過去を抱えるため沿のため、頼れる兄になろうと努力を続けている。しかし、思春期を迎えた頃から要は沿に対して欲情するようになる。そんな要の気持ちを知ってか知らずにか沿も思春期で体の悩みや疑問を要にぶつける。要はそんな沿に対していやらしい気持ちを募らせるが、頼りになる兄の像を壊したくないためえにさらに性への渇望が強まってしまう…
はじけそうになる願望をもてあました要は、そのはけ口として教師・大場と肉体関係を結ぶようになる――――

ストーリーをさらっと説明するだけでこの満足度…!なんかもうおなか一杯…?いえいえ、ここからが本番ですよ皆さん!!

内容ももちろん魅力的ですが、なんといっても個人的押しポイントは赤星ジェイク先生が描く絵柄です…!!!

米粉はBLに刺激を求める派の人間なのですが、赤星ジェイク先生が描くキャラクターが見事性癖に突き刺さっております…(土下座)
今回紹介している『はれもの水風船』でもそうなのですが、先生の描くキャラクターのお顔がかわいい…!かわいいんです…!私はどちらかと男らしいタッチが好きなのですが沼です。え…?じゃあなんでかわいい寄りタッチの赤星ジェイク先生を推してるの…?こう思った方もいるでしょう。理由はシンプル。

かわいいお顔がついているドエロイ身体の描写…!!!濃厚すぎる絡みの描写…!!!

大ッッッッッ好物でした…。かわいいのにドエロイ…。やられました。あっぱれです!!この感情を是非多くに人に知ってもらいたい…!
買って後悔することは絶対にないと断言できる大好きな先生と作品なので是非一度読んでみてください…!!

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時間を感じることができる、年の差カップルの業界シンデレラストーリー(部員:桃子)

『アクマと契約』作:ハル

今回のテーマは「選べない!けど一番好きな作家さん」です。
本当に選べなくて困りました(汗)

そして、私が迷いに迷ったあげく最終的に選んだ作家さんが、ハル先生です。

・愛さずにはいられない好感度の高いキャラクター
・リアルをすごく感じる繊細な心理描写
・ほのぼの~ハラハラまで目が離せない深いストーリー

どの作品も、これらがパーフェクトにバランス良く描かれているんですよ。
見どころ満点!映画化したら絶対面白い!

そして、まず一番に読んでほしい作品が『アクマと契約』ですね。

演技派超人気俳優・小島雅人(こじままさと)34歳と、駆け出し新人俳優・加藤涼介(かとうりょうすけ)20歳のお話。

年の差カップルの業界シンデレラストーリーであり、仕事でもプライベートでもお互いを信頼して恋人になるまでの内容になっています。

この作品を初めて読んだ時に、一気にハル先生の大ファンになりました!

すでに何度読み返したことか…
まったく飽きません(笑)

ストーリーは、じっくりと「時間」を感じることができるようになっていて、仕事と恋が成長していく様子も違和感なく伝わってきます。

つまり、とても自然だということ…

最初は、付き人契約をすることになる出来事から始まります。

その後、小島は涼介に意地悪をして困らせたり翻弄させたりしながら、常に彼を自分の側にいさせるようになります。

事務所社長までもが、小島のことを悪魔だと言うシーンがあるぐらい、俺様アクマでいつつ、細かい配慮をするなどぬかりがないんです(笑)

しかしそれは、すべて涼介を大切にしたいと思っているからこそ。
とにかく出だしから涼介への溺愛っぷりがすごい!!

そして策略家の小島は、涼介の将来も見通して行動し、その結果どんどん涼介は俳優として注目されていくことになります。

仕事がらみのピーンと緊張感のあるシーンと、ほのぼの笑えるシーンがミックスされることで、読みやすくメリハリがあって読みやすいですよ。

恋愛面では、涼介の気持ちの変化がキーポイント!

最初から溺愛状態の小島とは違って、小島のことを「自分に厳しく意地悪をする俺様アクマ」だと思っていますから。

とは言え、彼にとって小島が一番の憧れの存在であるという気持ちは、ブレることなくずっと変わりがありません。

途中でいくつか問題やイベントはありましたが、それらをサラッと乗り越えてさらにお互いの信頼を深めていくふたり…

しかし、彼らを陥れようとした悪どいプロデューサーが登場し、順調だった関係が壊れてしまう事件が発生!!

プロデューサーのたくらみ自体は、たいした問題ではなかったんですよ。
それを解決する術も持っていましたから。

問題だったのは、小島自身の嫉妬心だった!!

嫉妬から我を忘れてしまった結果、涼介に乱暴な行為をして付き人契約を解消する危機に!!

ここである疑問が湧いてきます。
タイトル『アクマと契約』のアクマって本当に小島なの?という疑問が…

完璧で冷徹だった彼が、涼介と出会って周りが驚くほどやわらかく変わり、涼介のことになると冷静ではいられずに嫉妬して我を忘れてしまったわけです。

より相手を翻弄しているのはどっち!?
本当のアクマって涼介なのでは!?

感じ方は人それぞれでしょうが、涼介という人物はある意味最強だということでしょうね。

小島本人が、やっぱり勝てないと言っているシーンもあるぐらいですし。

素直で可愛くて、俳優として着々と成長しながらも、おごることなくずっと変わらない癒やしキャラの涼介。

最後も、彼の諦めない精神とハッキリ自覚した小島への想いによって、壊れそうになったふたりの関係は恋人という形で新たに始まります。

そしてふたりのその後は、続編の『アクマと契約 ~彼のイジワルな愛し方~』で読むことができますよ。

この続編がまたすごい!!

なぜ最初からあんなに溺愛していたのか?という謎がスッキリします。
涼介が小島にずっと憧れてきた理由もわかりますから、さらにスッキリ!(笑)

とは言え、まずは気軽にシリーズ1作目であるこの『アクマと契約』を読んで見てください。きっと続きが読みたくなるはず!

そして、その時には私のようにハル先生の大ファンになっていますよ、きっと♪

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実際にどこかで生きていそうなリアルさと、テレビドラマをみているような体験(部員:まみco)

『初恋のあとさき』作:日高ショーコ

一番好きな作家さん。
一番難しい質問かもしれません!!

純愛をみたいとき、仄暗い物語を読みたいとき、ギャグで笑いたいとき、エロでドキドキしたいとき、、、
私にとってのBLはその時々の自分に合わせて摂取するサプリみたいなものなのです。。だからこそ一番て難しい!

そのため今回は、今の私の心に染み入る先生として、
『日高ショーコ先生』
をご紹介したいと思います。

日高先生の作品はもうどれも名作すぎて選べません。
おすすめポイントを私が語るのもおこがましいけど、大好きな作品と共に先生の魅力を語らせて頂きます。

ご紹介する作品は『初恋のあとさき』です。

主人公は、日々淡々と仕事をこなす、メガネが似合うサラリーマンの仁科。仁科はバツイチになったばかりです。
(日高先生の描く眼鏡男子は皆美人。)

仁科の高校の同級生で、カフェのオーナーでゲイの美山。美山はゲイとノンケは相容れないという考えの持ち主。
その考えは、彼の「初恋」からきているようで‥‥

日高先生の描く登場人物は、みんな実際にどこかで生きていそうなリアルさが魅力だと思います。
また絵がとにかくきれいで、テレビドラマをみているように人や場面をイメージすることができます。

そんな日高先生が描く『初恋』。
初恋は甘酸っぱいって言うけど、結構苦いところも多いんじゃないかって思うんです。何かよくわからないけど好きが止まらない若さゆえのイタさ。

仁科と美山は高校の同級生。
寡黙なタイプの仁科と、クラスの派手なグループにいた美山とはあまり接点はありませんでした。
しかしある時、コーヒー好きの美山が気になっていた喫茶店は、仁科のおじいさんのお店ということが分かり二人は親しくなっていきます。

初恋にのめり込む姿と戸惑い、男同士の恋愛への葛藤。
その姿はなんとも美しくて、でも若さ故に残酷なところもあって。

そんな二人が大人になって、余裕と冷静さを身につけてどうなっていくのか。でも大人になっても人って実はあんまり変わらなかったりするよね。そんな二人が関係を紡いでいく姿が本当に美しい。

あなた達がお互い好きになるのわかるわかる!って二人よりも、
「なんで君たちお互いが好きなの?」
って思うような二人が恋愛するのがすごいイイ。すごい好き。

初恋は思い出に眠ることが多いけど、大人になってまた出会ったらどうなるのか、、自分の初恋を思い出してイタタとなりつつ、ぜひ読んでほしい一冊です。

美山は、『嵐のあと』にも出てきており、この作品は嵐のあとのスピンオフ作品です。でもこの作品から読んでも問題なしです。ただ嵐のあとのアフターストーリーが収録されてるので両方読むのがもちろんおすすめ!仁科と美山が好きになったら『After』で二人のその後を覗き見してくださいね。

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萌えを過剰摂取したい、そんなあなたに激推し!(部員:森臣)

『マウリと竜』作:元ハルヒラ

「ページをめくる手が止まらなくなるような、良質な物語を紡ぎ出すBL漫画家が知りたい。そして萌えを過剰摂取したい……。」そう考えていませんか?そんなあなたに私が激推しするのは、元ハルヒラ先生です!

彼女は10年以上もBL漫画を描き続けていらっしゃる作家で、その最大の魅力はなんと言っても「表情」。元ハルヒラ先生のお話に出てくるキャラは、みんなとっても表情が豊かなんです!たとえば受けに心底惚れ込んでいて、目を細めながらうっとりと愛を囁く攻めや、攻めに触れられて嬉しいけれど気恥ずかしい反応を見せる受けなど、あふれる感情をしっかりと描写しています。これが非常においしくてたまらない。読みながら、思わず身悶えしてしまいます。

そんな元ハルヒラ先生の技量が遺憾なく発揮されているのが、『マウリと竜』です。本作の主役は、さまざまな土地を渡り歩く「巡り神」。巡り神には「想いが通じ合うと、子作りができるように相手と同じ姿になれる」という特徴があります。つまりはどんなに自分の気持ちをひた隠しにしようと、同じ姿になった時点で両想いが確定し、恋愛感情を抱いている事実が相手にばれてしまうということです。なんだか見ているこっちがむず痒くなるような、甘い設定ですよね!

『マウリと竜』には、ほかにも注目すべきポイントがあります。まず、このシリーズはオムニバス形式の短編集です。基本は1話読み切り型なので、サクッと楽しめます。しかし各話のボリュームは過不足なく、物足りなさは全くと言っても良いほど感じません。むしろ2人の仲睦まじい姿を見られるので読了後の幸福感と満足感がすさまじいです。

さらに、全ての物語のテイストが異なるのも『マウリと竜』の醍醐味です。たとえば、もっとも多いのは人間と人外(神様)の組み合わせですが、人外同士が結ばれるお話もあります。両者が一目惚れする甘い物語もあれば、気持ちが通じ合わずに同じ姿になれない切ないエピソードもあります。全て関係性が違うので新鮮な気持ちで読めますし、何よりもたくさんの愛の形を知れるのでお得感満載です。

また、登場する神様・人間は、いずれも相手を想う優しさのある好感の持てるキャラばかりです。モブにはいじわるなキャラもいますが、必ず主人公の手により成敗されるので、安心して読めますよ。そのため、いわゆるキャラの単体萌え派・関係性萌え派の両方に間違いなくおすすめできます。

ちなみにベッドシーンは少なめですが、致す前・事後のベタ甘な雰囲気や、受けの蕩けきった表情がなんとも愛らしくて胸がいっぱいになるので、そこにもぜひ注目してみてくださいね!

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日常を切り取ったような世界の虜に(部員:さなかな)

『灰かぶりコンプレックス』作:木下けい子

BL沼にどっぷり浸かっているなら、「一番好きな作家さんは誰?」と聞かれて即答できる人は少ないのではないでしょうか。「〇〇先生はココが好きだし、△△先生も押せるし、ああ!あの先生だって…」と悶えるのは私だけじゃないはず!

そんな私が悩みに悩んで、今回一番好きな作家さんとしてご紹介させていただくのが、木下けい子先生です。

木下けい子先生は、数多くの素敵なBL作品を世に生み出されているので、すでにご存知の人も多いでしょう!腐女子・腐男子なら知らない人はいないんじゃないかというほど、有名で人気が高い作家さんです。
繊細で味わいのある絵が特徴で、ザ・少女漫画のようなキラキラした感じはないんですが、それがよき!男同士の恋愛ストーリー特有のジレンマやせつない描写にピタッとハマっているんです…!

木下けい子先生の作品の魅力は、物語の内容にもアリ!先生が描くボーイズラブは現実味があるストーリー設定が多く、男同士の恋愛模様がごくごく身近で起こっているかのように感じます。
出会いから恋心の芽生え、惹かれ合い結ばれるシーンまで、日常を切り取ったような流れで進んでいき、気が付いたら木下けい子先生が描くボーイズがラブする世界の虜に。
「男子高生×先生」「部下×上司」「10年来の親友同士」など…尊いと言わずにはいられないカップリングもよりどりみどりです!

『灰かぶりコンプレックス』は、木下けい子先生の数ある魅力的な作品の中でも、とくにおすすめ!題名と表紙の絵を見る限りでは、王子様(男)とお姫様(男)の身分違いのラブラブストーリーっぽいです。
しかし!読んでみると、出会いから日米ハーフのイケメン腹黒CEO直純(王子)が、ピュアで一途な智紀(姫)を騙すは振り回すはで、「大丈夫?」「どうなるの~!」とヤキモキさせられます。
本の帯には「注意:本作は王子様がお姫様をおとす物語ではなく、お姫様が王子様をおとす物語です。」とありますが、その展開やいかに…!?とにかく、木下けい子ワールドが楽しめる作品には間違いありません!

貪欲な腐女子・腐男子的には一番好きな作家さんはなかなか選びにくいとは思いますが、好きな作家さんリストに木下けい子先生はぜひとも加えていただきたい…!繊細な絵柄と引き込まれるストーリー設定で、萌えて癒され満たされる…そんな魅力的な作品を生み出されている作家さんです!
まだ先生の作品の良さに触れたことない人は、現在3巻まで発売中の『灰かぶりコンプレックス』を読んで、ぜひ木下けい子ワールドを堪能してみてくださいね♪

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細やかな情景描写。圧倒的クオリティに脱帽!(部員:さえきん)

『僕のおまわりさん』作:にやま

思わず“作家買い”してしまうような先生と出会うことができたとき、これほど腐女子冥利に尽きることはないと言っても過言ではありません。BLに限らず、「○○先生の新作」と聞けば即カート、即決済(なんなら詳細見ずに一番高い特装版とか買ってた)なんて経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな腐女子の永遠のテーマである「好きな作家さん」。私が今回ご紹介するのは、年の差&おじさん受けの名手・にやま先生です。
にやま先生作品との出会いは『僕のおまわりさん』でした。本作は先生のデビュー作『無邪気なわんこと猫かぶり』のスピンオフなのですが、購入した当初は露知らず…(申し訳ございません!!!)「再会」「警察官」「年下攻め」というキーワードに惹かれ、ただただ己の欲望のままにポチっていました\(^o^)/

作品の舞台はどこかの小さな田舎町。アラフォー独身の誠治は、警察官を辞めて実家の商店を継いでいましたが、ある日警察官だった頃に面倒を見ていた不良少年・晋と再会します。出会った当時高校生だった晋は成長し警察官となり、再びふたりの交流が始まります。昔と変わらず気さくに接してくる誠治に、長年抱いていた想いが溢れ出す晋。そんな中、誠治の何気ない冗談が晋の心に火をつけてしまい―?!

軽い気持ちで購入したのですが、読んでびっくり、作品の圧倒的クオリティに脱帽しました。
まず、全編を通して情景描写が非っっ常に細かいのです!!コマの一つ一つが見逃せなくて…扇風機の動き、セミの鳴き声、遠くに聞こえる子どもたちの声などの日常の描写がかえってドラマ性を加速させていて、いやもうこの町本当にあるんじゃないかと思うくらいの衝撃でした。

そんな夏の情景が相まって、ふたりの熱気がムンムンに伝わるラブシーンも見どころです( ´艸`)一見無表情でクールな晋ですが、ふとした仕草や表情で誠治への想いがダダ漏れ…!終始テキトーな誠治とまんざらでもない晋の応酬、テンポの良いギャグシーンには思わず笑ってしまいました。作中は他の警察官との関係やふたりの過去もしっかりと描かれていて、一冊のマンガなのに晋と誠治の10年間に感慨深い気持ちに……(溜息)
読み終わってみて、改めて『僕のおまわりさん』というタイトルに悶絶すること間違いなしです!!

にやま先生の作品はすべて拝読していますが、どの作品も人情味があって温かいところ、そして個人的には男性の体格や肉感の表現が最高に素晴らしく…!話の構成、キャラクター、ギャグ、エロ、どれを取っても非常にバランスが優れた名作揃いです◎
全腐女子におすすめしたいのはもちろん、もしかしたら腐女子じゃない人たちをもBLに引き摺り込んでしまうかも、と勝手にハラハラさせていただいております(笑)

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読んでいると映像が勝手に脳内再生される表現力(部員:LUI)

『はなれがたいけもの』作:八十庭たづ

好きな作家さん、と言われると本気で迷ってしまうのですが、八十庭たづ先生が今のところ私の中で1番に好きな作家さんです。この方は『はなれがたいけもの』シリーズをWeb小説で連載し、見事書籍化されることによって有名になりました。

この『はなれがたいけもの』シリーズが、書籍化されるだけあって本当に面白いのです!

誰でも投稿できるアマチュア向け小説サイトで連載をしていた八十庭先生ですが、もとはアマチュアだったからこそ読者目線でお話を書けるという強みがあります。読者だからこそわかる、こういう話が読みたい!という気持ちがおそらくよく分かっていたのではないかと思います。

実際、『はなれがたいけもの』はこういう話が読みたかった!という私の気持ちにバッチリ答えてくれました。
このお話は今どき人気のいわゆる獣人×人BLで、金狼族の王ユドハ(攻)と元兵士だった人間のディリヤ(受)、そして2人の子どもであるアシュが織りなす壮大な物語です。

ストーリーの骨組みがしっかりとしていて、すごくボリューミーなのに最後まで読んでいて飽きませんし、何より攻めが獣人という設定が本当に萌えますね……!金狼族であるユドハは人間のディリヤよりも遥かに強い力を持っていますから、いつも優しく砂糖菓子を扱うようにディリヤに触っています。可愛くて可愛くてしょうがない気持ちがそのまま衝動として出ないように、常に自分を戒めているその姿がたまらなくいじらしいです。
ただ、気持ちはコントロールできても尻尾だけは全然コントロールできていないところがまた可愛いんですよね〜(笑)感情が全てダダ漏れの尻尾と強くて大きな体躯とのギャップが微笑ましい……(笑)

そして、家族に危険が迫った時にはこれ以上ないほど強くて頼りがいがある男になってくれます。八十庭先生は、獣人ならではのカッコいい点と可愛いらしい点をしっかり活かしながらお話を書いているなあと感じました。

また、このお話が妊娠・出産、そして子育てにも結びついているという点にも大きな萌えを感じます。
金狼族はその特異な能力によって、男性でも妊娠・出産ができる身体にすることが可能です。ディリヤはそうしてアシュを授かり、大事に大事に育ててきました。アシュは可愛い金狼族の子どもで、素直な明るい良い子に育ちました。

八十庭先生は大人の獣人の可愛いらしさを引き出すこともお上手ですが、子どもの獣人を書かせたらもう天下一品なのではないでしょうか。アシュが歩いたり走ったりする描写を読んでいると、尻尾をふりふりしながら、ぽてぽてと小さな足音をたてて近づいてくる映像が勝手に脳内再生されます。

誇張なんかじゃなく、アシュは何をしててもめちゃくちゃ可愛いんです!!こんな可愛らしい子どもがいたら、片時も離さず見守りたくなりますね。

そんな愛らしいアシュですが、実はとある事情でディリヤ1人で生み育てられたという経緯があります。そのような理由もありこの親子の絆はすごく強いです。ディリヤはアシュを愛しているし、アシュもディリヤがだいすき!なんです。

家族の絆もしっかりと描かれていて、ユドハとディリヤの恋愛以外のシーンにも見所が満載です。BLというジャンルの中、親子の絆や愛情の深さをこんなにもしっかりと書き上げた作品というのはあまりお目にかかれないような気がするので、貴重な作品と言えるのではないでしょうか。

八十庭先生は他の作家さんではスポットを当てないようなところをきちんと書いてくれて、読者としてはいつも新鮮な気持ちで読ませてもらっています。獣人BLや子育てBLが大好物の、私と同じ好みをお持ちの方は、絶対に目をつけておいて損はない作家さんですよ。

ちなみに八十庭先生は、『はなれがたいけもの』の続編も書籍として出していますので、もし興味があればそちらもぜひチェックしてみて下さい。

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