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Season 18 “青田買いしました♪注目のニューカマー作家さん”
描き下ろしの初エッチ話も含めて素晴らしい作品です!(部員:森臣)
『惚れ薬つくりたい同好会』作:ドンドン
今まで知らなかったBL漫画家さんの作品って、何だかワクワクしますよね!デビューしたての新人作家さんだと尚更、隠れた名店を発見した時に似た満足感を覚えます。私も先日フレッシュなBL漫画家さんの面白い作品に出会ったので、今回はその本の布教をしていきます!
浪人期間中に彼女が浮気し、ヤケクソの大学デビューを果たした春名樹。数多のサークル勧誘から逃げるように大学の敷地内を散策していたところ、「閉鎖」の札が掛けられた怪しげな建物を見つけます。好奇心で中に足を踏み入れた春名は、室内にあったものを不注意で壊してしまいます。さらに、そのとき頭からかぶった正体不明の液体&粉が原因で、近くにいた超イケメンな先輩・冬至柊一にキスしてしまって――!?冬至は恋愛感情を理解するために惚れ薬を開発していました。実験の助手をすれば修理代は請求しないと言われ、金欠の春名は頷くしかなく、そこから2人の奇妙な実験ライフが始まります。
以上が『惚れ薬つくりたい同好会』のあらすじです。ドンドン先生本人がTwitterに投稿されていたのを見かけて続きが気になり、爆速でポチってしまいました!
本作の最大の魅力は、ずばり「コミカルさ」です。春名は開幕早々彼女に浮気されるし、冬至も人間関係にトラウマを抱いています。しかし、こういったエピソードが重くなりすぎないように笑いの要素を盛り込んでいるため、読み心地はかなりマイルドです。実験素材に見た目がまんま肉棒のチポチポの実を使ったり、「陽キャ学 地獄のピーヒョロ概説」という名のヘンテコな講義を受けていたり……。細かいところが妙にツボって噴き出しちゃいました。本当にズルイです!笑
基本的にはギャグテイストですが、もちろん甘酸っぱい恋愛模様も繰り広げられています。春名は同性を好きになるのが初めてだし、冬至も他人を好きになったことがないため、2人とも手探りで距離を縮めるしかないところが最高にときめきます。あとエロイ。実験で春名の全身が性感帯になって縄で縛られながらボロボロ泣いてイっちゃうシーン、きっと多くの人の性癖に刺さると思います……!描き下ろしの初エッチ話も含めて素晴らしい作品でした!
ちなみにドンドン先生は2020年に『愛しの愚かもの』という作品でデビューされました。こちらは可愛くてクスリと笑える女装BLが堪能できます。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね!
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ぜひ甘いものを準備して読んでみてくださいね♪(部員:まみco)
『グレープフルーツムーン』作:芹澤 知
はじめての作家さんとの出会いはドキドキワクワクしますよね♪作家さんの一冊目って、その方の自己紹介でもあるし、その方の“推し”要素がてんこ盛りだなぁと個人的に思っており大好きです!
今回ご紹介するのは、ぜひケーキも準備して食べながら読んでほしい!
芹澤知先生の『グレープフルーツムーン』です。
作品の舞台は、商店街にある老舗ケーキ店「Fujimura」。甘いケーキと甘いラブに胸がときめきっぱなしになること間違いなし!
主人公の八木ヶ谷香月(やきがやかづき)は、ケーキがとにかく大好きな19歳の大学生。小さな頃から通っていたフジムラの新装開店の際に、オーナーから声をかけられアルバイトすることになります。
香月はケーキ馬鹿ともいえるくらいケーキLOVE!!ケーキに関することには猪突猛進!彼は年下わんこ系の代表とも思える可愛くて思わず応援したくなる子です。
そんな彼を翻弄?いや彼に翻弄されるのが、フジムラの新パティシエの洋一郎です。洋一郎は某有名ホテルで働いていた優秀なパティシエでしたが退職。フジムラの味を忠実に再現してケーキ作りをするも、パティシエとしての情熱と夢を見失っていました。洋一郎は、香月にはなんかいじわるで容赦がないものの、実は面倒見が良くて、香月の放つキラメキに当てられて変わっていきます。ちょっといじわるなイケメンって最高ですよね・・・そんな彼の作るケーキはとにかく美しい・・・ときめき要素盛りだくさんです(笑)
20歳前後の若者が夢に向かって一心不乱に進んでいくキラメキを、まぶしく見る31歳の洋一郎。完全に洋一郎よりの世代の私としては、香月のキラキラを洋一郎目線で一緒に見守りながら読み進めます(笑)
猪突猛進のわんこと実は真面目で不器用そうな洋一郎のまわりには、彼らをやさしく見守り支えていく素敵なキャラクター達がいて、彼らもとっても魅力的です!またSNSの使い方とかも新作ならではの今が反映されていて、彼らと同じ時代に生きている気持ちになれるのも嬉しいポイント!
このお話は男性同士の恋愛というよりは、同じものを大好きな2人が人間的に惹かれていく様子を見守ることができて、中学生に戻ったかのように胸がキュンキュンします。そして芹澤先生の絵や空気感から、寒そうな冬の雰囲気とか甘―いかおりとかが、白黒の絵の中から感じられるんですよね。お話の節目で出てくるケーキがとにかく美味しそうで、ケーキとラブに心も口の中も甘くなってくるはずです!これから冬になり甘いものがより一層おいしくなる季節に読んでほしい一冊です。ぜひ甘いものを準備して読んでみてくださいね♪
▼作品詳細はこちら!
安心して読める美しい絵に、奥深い丁寧なストーリー展開。ぜひ読んでみて!(部員:桃子)
『夜明けの唄』作:ユノイチカ
毎年多くの新人・若手作家さんが登場する中、たまに新人とは思えないほどすごい作家さんっていますよね。
本当にこの作品がデビュー作?とても新人とは思えない!というニューカマー作家さんを発見すると嬉しいものです。
そして、私がここ最近ですごいと思った作家さんが、ユノイチカ先生。
デビュー作は、『夜明けの唄』。
この『夜明けの唄』は、単行本発売日に「予約が殺到して発売前から重版が決定していた」というニュースがアップされたほどの人気作です。
私も、Yahoo!ニュースを読んで、速攻で購入しました!!
ユノイチカ先生によると、オカルトエセミステリーBL漫画だそうです。
まずは、あらすじをご紹介しますね。
戦巫子である覡(かんなぎ)が、夜の黒い海から来る化け物と戦って島の人達を守っている世界。
覡は短命で、最長でも8年しか生きられず、ある村で5年間覡として戦っている南の覡・エルヴァもまた、墨痣(ぼくし)が広がってどんどん体が蝕まれていました。
そんなエルヴァと出会ったのが、少年・アルトノウル。
アルトは、覡が島を守ってくれているのに孤独で辛く寂しい想いをしている現状を知り、自分がそばにいると言い出すんですよ。
そして8年後。
アルトは18歳の立派な青年に成長し、エルヴァに対する恋心を胸に秘めています。
一方で、覡になって12年が過ぎたエルヴァは、命を失うどころか墨痣も減ってわずかに体の成長も感じるようになっていました。
これは、アルトと過ごしていたから!?
治癒の力をもつワンコ従者と短命の守り人のファンタジーBLです。
この作品は、本当にすごいんです。
魅力はたくさんあるけれど、絞ってまとめると4つ!!
①絵が上手くて素晴らしい
②ストーリーが独特で惹き込まれる
③登場するキャラクターも魅力的
④丁寧な心理描写が秀逸
読みだしたら、もう止まれませんでした。面白い!!
安心して読める美しい絵に、奥深い丁寧なストーリー展開。
ファンタジーな設定のうえに、ミステリー要素がふんだんに散りばめられていながら、難しくもなくわかりやすいんです。
そして、一番気になるふたりのキャラと恋についてですが…
エルヴァとアルトは、一見まったくタイプが違います。
アルトは誰からも好かれる明るい性格ですが、エルヴァはこもりがちで無愛想。
だけど、考え方など共通している部分もあって、自分より相手や周りのことを優先するところは、よく似ています。
アルトは、エルヴァのことを強くてかっこよくてかわいいって思っているけれど、それはアルトも同じで、彼もまた強くてかっこかわいい!
そういう部分も似ていますね。
そしてふたりは、ストーリーが進むに連れてお互いを大切に想う気持ちが強くなっていきます。
もう離れられないんですよ、気持ち的には。
お互いに1番大切な人ですから。
とはいえ、子供の頃とは違い、仕事で離れなくてはならない状況になっていきます。
最後は、ある事件をきっかけにアルトは行方不明に…
そして、どこか別の覡に助けられたシーンで終了でした。
BL的な要素としては、酔っ払った時にアルトがキスしちゃった程度で、お互いを大切に想っている様子が描かれている程度です。今の所、恋より愛って感じ。
だけど、その描き方がうまくて、BLだ~って思えるんですよ。
あとは、謎に惹き込まれてしまうのもこの作品の面白さですね。
・黒い海と化け物の正体は?
・覡が戦うようになった百年前に何があった?
・なぜ覡だけが犠牲になるのか?
・アルトの持つ力とは?なぜそんな力を持っている?
・アルトの父親を知る人が登場。父親って誰?
・修道院から来ているレティとコノエがやろうとしていることとは?
・アルトを助けた覡は誰?
これから、このような謎がひとつずつ解明されていくと思ったら、ワクワクするしかありません!!
1巻を読み終えた時は、ここで終わり!?続きが気になる~って思いましたけど、我慢できないほど先が気になる面白さです。
そして、もうすぐ2021年12月には、2巻も発売されます。
楽しみすぎる!!
BL漫画って、何年たったら次が読めるんだ?なんて作品も多いですから、さほど期間が開かずに読めるのも嬉しいですね。
続きものですが、読み応えバッチリの作品です。
この作品1巻の帯には、「こんなファンタジーBLを待ってたんだ」と書かれており、まさにその通りだ!!と言える漫画でした。
私はすっかりファンになってしまったので、ニューカマー作家のユノイチカ先生と、デビュー作『夜明けの唄』のすごさを知ってほしい!
ぜひ読んでみてください。
▼作品詳細はこちら!
まずは騙されたと思って本作を手にとってみてください!!(部員:さえきん)
『いちか、ばちか』作:しっけ
毎月毎月(下手したら毎週!)のように、新人作家さんのデビュー作が刊行されるBL業界。
BLを愛する人たちにとっては“BLを摂取すること”と同じくらい、“自分の好きな作家さんを発掘すること”が重要なライフワークなのではないでしょうか?
今回は、私がそんなライフワークの中で出会った近年注目の作家さんとして、しっけ先生の作品から『いちか、ばちか』をご紹介させていただきます。
今作の他「セックスドロップ」や「不屈のゾノ」が有名なしっけ先生ですが、おバカなDKのわちゃわちゃを楽しみたい、男子寮の壁になりたい、という方にはぜひこちらの作品をオススメします!
『いちか、ばちか』の舞台は、とある工業高校。自動車科の丘と門井、インテリア科のマオと蓮元は普段から何かとつるんでいる悪友4人組。ある日の昼休み、いつものように4人で昼食を取っていたところ、丘&マオは、門井から実は蓮元と付き合っていることを打ち明けられます。特に偏見もなくあっさりその場をやり過ごす丘&マオですが、その後寮の部屋に二人でいるときに隣室から漏れる喘ぎ声に気が付いて……「隣…門井の部屋なんだけど…」?!それ以来、丘&マオもお互いを意識するようになってしまい―?!
DKの世界をたっぷり堪能できる、ザ・性春マンガです!!!
・面倒見の良い丘=「オカン」というあだ名でみんなのフォロー役
・インテリア科の寮は綺麗で、自動車科の寮はボロいという学内格差
・自室に戻るのが億劫で普段からマオ(インテリア科)の部屋に入り浸る丘(自動車科)
なんかもう……この設定だけでお腹いっぱいに(笑)
丘&マオが晴れて結ばれるまでのお話ですが、セックスへの好奇心から始まって、お互いの気持ちを確認し合うまでのモヤモヤ、すれ違い、衝突がありのままに描写されており、高校生ならではの幼く剥き出しの恋愛を楽しむことができます。
門井と蓮元の告白から少しずつ歯車が動き出す4人ですが、良い意味でそれぞれに突出した個性がなくw 本当にどこかにいそうなリアル感が、より一層学校生活を覗き見しているような気持ちにさせられるというか。読んでいて本当にドキドキなんです!!メインのCPだけではなく、きちんと4人での日常が描かれているので、冗談抜きで本当に男子寮の壁になったような気分になれますよ!w
全編を通じてしっけ先生独特の柔らかなタッチと、かわいいけれど、どこかしっとりのぼせるような空気感にも注目していただきたいです。
まだまだ作品数は多くないですが、しっけ先生の作品にはおバカな男の子たちのわちゃわちゃや未熟なかわいさが詰まった良作が揃っています♪
ゆる~くかわいいボーイズたちを見守る壁になりたい皆さん、まずは騙されたと思って本作を手にとってみてください!!ぜひぜひ、一緒に性春を謳歌してみませんか?