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紙の本
日本人は、自虐史観から脱却しよう
2011/03/20 14:16
22人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうどう - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな本を作りたい、と思っていたテーマの本に出会った。世界に向けての日本/日本人論だ。
本書では、日本、日本人の優れた点について、古今東西、さまざま実例を探し出してきて論じている。日本は日本の良さを海外に発信し、世界は日本の良いところを学んでほしい、そして日本人は、自分たちにもっと自信を持ってほしい、そんな思いを綴った書だ。
実は、海外の人たちは、日本及び日本人をずいぶんと評価してくれているのだ。それを知らないのは当人たち、日本人だけだ。島国で日本語という特殊な言語を使用している身としては、世界の情勢に疎くなるのは仕方ないことかもしれないが、日本人も自分たちに関する認識を改め、もっと自信を持つべきなのだろう。
「特殊な言語」と書いたが、これは言語系統的に孤立し、世界的に普及していないという意味である。しかし、本書によれば、tsunami、otaku、hentaiなど、日本語から英語に取り入れられた語はいくつもある。2005年ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ(ケニヤ環境副大臣)氏により、「mottainai」という言葉も世界語として広まった。さらに、日本で江戸時代から明治にかけて様々な西洋の科学用語が翻訳されたが、中国語では、社会科学と人文科学分野の用語の約7割がそうした和製漢語だそうだ。そもそも「中華人民共和国」という名称、中国古来の語は「中華」のみで、「人民」も「共和国」も和製漢語だというのだから傑作である。
それでは、日本のどんなところに人気があるというのだろうか。
日本の人気は、クール・ジャパンと評されるアニメやマンガだけではない。『ミシュランガイド東京』では、星付きの店の数が「パリ版」の2倍に及んだという。日本料理が評価された結果だ。また、モノづくりの匠と真面目さの例として、ウズベキスタンのナヴォイ劇場を上げる。第二次世界大戦で抑留された日本人が作った建築物だ。震度8を記録し、首都タシュケントの建物の約三分の一が倒壊した、1966年の大地震でもまったくの無傷だったという。強制労働という「理不尽かつ非人道的な状況」でも手抜きをしない日本人の姿勢は、ウズベキスタンの親日感に結びついている。
しかし、何といっても日本人が世界に誇るべきは「和」の精神であろう。著者は言う。
「日本列島以上の広さを持つ一地域で、二百年以上戦争がなかったのは、人類のすべての歴史の中で、日本の平安時代と、日本の江戸時代の二例しか存在しない」。中国、インド、欧州では、200年以上平和が続いたことがないのだとか。ここまでいくと我田引水的ではあるが、聖徳太子の十七条の憲法に代表される「和を以て貴しとす」る思想は、世界に受け入れてもらいたい考え方だ。宗教戦争も、非戦闘員への大規模な攻撃も、有史以来の日本ではほとんど起こらなかった。平和で持続可能な世界を築くために、「もったいない」精神とともに海外の人たちにも学んでほしい日本人の生き方である。
紙の本
途中から「違う本」になりまして...
2011/07/23 19:44
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
かつてない災害に襲われた日本で、「復興」に向け、今こそ日本が試される時期が来ていると感じる。日本が元気になるような、日本人が元気になるような本を読みたい。純粋にそんな動機から手に取った。震災前から、日本が日本である所以であった「経済」で陰りが見え始め、リーマンショックで国際的な企業が打撃を受ける。時を同じくして、「市場」という意味で中国が躍進、「日本は駄目、これからは中国」という合唱が聞こえて...
今だから言うわけではないが、中国市場向けの仕事をしている際にも、この考え方には多少違和感を感じていた。「日本を活性化」というのも、中国市場と同じくらい大事なんじゃないかな...って。
そんな環境もあって、今、日本で生まれ、日本の文化を誇りに思うことがとても大事なんだと感じている。外国出身の知人もいるが、彼らのほうが「日本」を知っているケースは多々ある。それは教育の体制の問題もあるかもしれないけれど、「日本人」の意識の問題が一番だと思う。
「国体」として天皇制が長く続く日本は、世界で最古の国であると著者は言う。古くから「文化」を育み、それが外国にも大きな影響をもたらしている、と。それは大事なこと。そして今、経済で「一番」が遠くなっているけれども、「文化」で世界貢献をする道は開かれているし、そのきざしも生まれつつある。
って、前半は「同意」事項が多かったんだけど、後半は、そもそもの著者の持論であるところの「天皇制」に終始する。象徴天皇というシステムには多少なりとも「同意」だし、それ自体は個人的にも否定するところはないんだけど...それを大事にすることも大事だとは思うんだけど、(前半の)文化大国を目指すためにどうするか、というテーマを深堀りしてほしかったなあ。タイトルから、天皇制はイメージできなかったし...日本を誇りに、日本人であることを誇りに思う心は大事。それは天皇制とは違うところで考えてみてもいい。(そのベースが、著者の説くように、天皇制が敷かれているから、であっても構わないけど)
【ことば】米国出身の温泉旅館の女将が「ニッポン人には、日本が足りない」といって...
なんだか考えさせられる言葉である。日本のほんとの良さが分かるには視点を変える必要があるのかもしれない。これがわかることが、本当の意味での「国際化」なんだろう。
紙の本
竹田さんのファンになりました。
2014/02/12 10:28
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人なのに知らなかったことが多すぎて、なぜ国内でもっと知らせてあげないのだろうと疑問に思うことばかりです。偉大なる功績として誇るべきことばかりなのに、つつましい日本人の人柄なのでしょうか?
この一冊で竹田ワールドにひきこまれました。
紙の本
日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか
2013/03/06 18:06
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:昭治 - この投稿者のレビュー一覧を見る
旧皇族の竹田さんが外国からみた日本の評価を
具体例を用いつつ分かりやすく書いてある。
ただし、ラーメン等の他国のものが自国で発達したため
自国のものと表現しても差し支えない、と評価した点には
疑問があった。
巻末の北野たけしさんとの対談はたけしさんの独特の考え方も
あり面白かった。
紙の本
多神教読本または日本精神再興指南
2012/08/17 13:44
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫電改 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今話題の皇統承継にかかわりのある方の日本人あるいは日本国体に対する檄文。
昭和30年代以前に生まれた日本人にはきわめて共感性が高い部分が多いと思われるがいわゆる日教組教育を受けてしまった人たちにはなかなか理解できない精神性を丁寧に説明してくれる多神教あるいは日本神道の入門書。
これを素直に受け入れて日本精神に立ち返ることができればまだまだ日本の滅亡は先のことになるかもしれないと一抹の期待を抱かせてくれる書物。
残念ながら中学高校では教えることができないと思われる
紙の本
日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか
2012/03/11 00:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のんびり屋のカユ - この投稿者のレビュー一覧を見る
種々のデータを出して、日本は世界で一番人気があることを示し
日本人に自信を取り戻して欲しいことを願っているのが伝わる
マータイさんのもったいない話から
意外なところでは、支那で使われている漢字に
かなりの日本で作られた漢字が輸入されていること。
「中華」「人民」「共和国」の人民と共和国も日本語だそうだ。
数日間の都合のいいところだけ見る旅行ではなく
数週間滞在するような外国生活をした人は
日本の良さ(凄さ)が特とわかるが
そうでない人は本書を通じて日本の凄さを見直してみてはどうだろうか。
紙の本
天皇がいなくなったら、日本は消滅する???
2013/09/16 13:21
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書を2年前に初めて読んだ時には、本当に日本は世界でいちばん人気があるのか半信半疑でした。その後、東日本大震災が起き、どこかの大統領が竹島に上陸し、さらに尖閣問題が先鋭化するというような環境変化がありました。
東日本大震災で東北の方々が示した姿が、全世界から称賛を受けたあたりから、竹田氏が主張することが正しいと実感するようになりました。また本書を読んで、外食時にも必ず「いただきます」「ごちそうさまでした」と言うようにしましたし、米粒も残さないように心掛けています。自国を好きになるような教育は一切受けていない世代だからこそ、少しでもたくさんの人に本書を読んでもらいたいと思いました。
ただ、第6章(天皇)には、流石についていけませんでした。確かに、日本の皇室が2千年以上続いているのは「世界の奇跡」であることは理解できました。また「人的遺産」という意味で、皇室を存続させる価値はあると思います。が、例えば次のような文章は全く理解できません。
「だがもし天皇をなくしてしまったら、それだけで日本は消滅する。逆に言えば、天皇さえ存在していれば、日本は日本でありつづけるのだ(170ページ)。」
「日本人にとって最も大切なのは皇祖から連綿と続いてきた皇統を守ることなのである(196ページ)。」
「天皇が安泰ならば、我が国は大丈夫なのである(198ページ)。」
しかし、竹田氏が「日本文明は江戸時代中期に完成し、幕末に頂点を極めた(200ページ)」と絶賛する江戸時代は、天皇の存在自体が国民から忘却されていたにもかかわらず、安定した平和な時代だったのではないでしょうか。「天皇がいなくなったら、日本は消滅する」の意味は全く理解できませんでした。この理解できないというのは、連合国の戦略による「忘日教育」の影響でしょうか・・・。